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1辺が10cmの正多面体、表面積が大きいのは?

[前回の話題クイズ]
1975年の日本映画「新幹線大爆破」で、爆弾を仕掛けられた新幹線は「ひかり〇〇号」ですが〇〇に入る数字は?

[正解]109

正多面体は全ての面が同一の正多角形で構成されており、いずれの頂点に集まる辺の数が等しく、へこんでいない多面体である。

正多面体は正四面体、正六面体、正八面体、正十二面体と正二十面体の5種類である。

ここからは無理数(ルート)が登場するので、順序よく説明する。

1.正四面体

正四面体とは正三角形4つで構成されている。1辺が10cmの正三角形を2等分すると、30度、60度、直角で構成されている直角三角形が2つ出来上がる。

2つに分かれた直角三角形は斜辺(直角に対応する辺)が10cm、短い長さの辺が5cmなので残りの辺の大きさは三平方の定理より

辺b(最後の一辺)=√(10^2-5^2)=√75=5√3cm

従って一辺10cmの正三角形の面積Sは

S=10×5√3÷2=25√3(cm^2)

正四面体は4Sなので、表面積は100√3(cm^2)

2.正六面体

正六面体は正方形6つで構成されている。1辺10cm正方形の面積Rは

R=10×10=100(cm^2)

従って正六面体は6Rなので、表面積は600(cm^2)

3.正八面体

正八面体は正三角形8つで構成されている。正四面体の物を流用して計算すると表面積は8S。なので、表面積は200√3(cm^2)

4. 正十二面体

一番難しいのはこれだろう。。。

正五角形12こで構成されている正十二面体。

ずるいが、このWebサイトを引用して解くことにする。。。

以上のサイトから1辺10cmの正五角形の面積Tは

T=25√(25+10√5)(cm^2)

従って正十二面体の表面積は12Tなので、300√(25+10√5)(cm^2)

5.正二十面体

正三角形20個で構成されている正二十面体なので、表面積は20S。

なので500√3(cm^2)

6. 一番表面積が大きいのは?

正四面体、正八面体、正二十面体の3つから比べると、正二十面体の表面積が大きい。(100<200<500)

次に正六面体と正二十面体の表面積を比べてみよう。

各々は正の数であることを条件に、正の数a, bがa<bの場合、a^2<b^2は成立する。

正六面体の表面積をA, 正二十面体の表面積をBとする。

A^2=600^2=360000, B^2=(500√3)^2=250000×3=750000

A^2<B^2より正二十面体の表面積が大きい。

では正十二面体の表面積Cはどうだろう?

√5~2.23と近似する。

C^2=(300√(25+10√5))^2=90000×(25+10√5)~90000×47.3=9000×473=4257000

750000(75万)<4257000(425万7千)で、B, Cいずれも正の数なので、Cが一番大きい。

故に一辺が10cmの正多面体の中で、一番表面積が大きいのは正十二面体である。


あとがき

今回は正多面体の表面積を計算してみた。正五角形の面積の導出を省いてしまったことは大変申し訳ない。。。

次回は逃げをせずに計算しよう。。。

[今日の話題クイズ]

5月20日より無印良品のネットストアで先行販売される、昆虫食っぽいお菓子は?

正解は次回の記事で!

[今日の気づき]

人との横のつながり(オンライン)は、一方的な批判ではなく相互を認め合うことで信頼へとつながる。


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