【マッチングアプリで26人と出会い、6人とお付き合いし、全員とお別れした話】②金竹株男くん1/2
第一印象は最高
金竹株男くん(当時29歳)は、175cm、やせ型(体重不明)、藤木直人似の超絶イケメン。
ちなみに出会いはペアーズ。
なんでこんな美形すぎる人がアプリをやっているんだろう…
もしかしてヤリモク…?
と思いながらも、プロフィール欄に「ケアマネジャー」とあり、
嬉しくなった私は即「いいね!」でアピール。
ケアマネジャーとは、福祉関係の資格の一つで、様々な福祉サービスを組み合わせながら、自宅や施設で暮らす高齢者の支援をするのがお仕事。
私と同じ福祉業界で働いているなんて、レアすぎる…!
こんなにイケメンなのに、モデルとかじゃなくて福祉の仕事をしてるなんて、カッコいい…!
見た目は芸能人だけどきっと中身はまじめで優しい素敵な人なんだ…!
とテンションマックスだったのを思い出します。
金竹くんも、私が社会福祉士であると知り、親近感を持ってくれたようでメッセージ交換開始。
とっても盛り上がり、すぐにお会いすることになりました。
初めてのデートは、おしゃれでカジュアルな銀座のイタリアン。
金竹くんが予約をしてくれました。
仕事の話で盛り上がったあと、趣味からお互いの過去の恋愛の話まで、
初めて会ったとは思えないほど意気投合し、気づけば3時間が経過していました。
話しやすい魅力はもちろん、何より、やっぱり、すっっごく美しい…
顔ちっちゃい、鼻高い、口元かわいい、横顔の美人曲線すごい。
外国の高級ファッションブランドのマネキンみたい。
というか、藤木直人そのもの。
何度も見惚れてしまいました。
しかしここで少し気になる点が。
金竹くん、とにかく、身に着けているものがものすごく高価なものばかりなのです。
COACHの革製の高級感あふれるトートバッグにPRADAの黒の長財布、ルイヴィトンのiPhoneケース、
ブランド分からなかったけどキラキラごつごつした腕時計・・・・
「あれ。ケアマネジャーってそんなに稼げるっけ。多分私よりは給料良いんだろうけど、こんなにブランド品ばっかり買えるほどの職業じゃないぞ」
やや疑問でしたが、きっとモデル収入でもあるんだろうとあまり気にしませんでした。
ですが、さらに私にとっては違和感を覚える出来事が。
「いや~こんなに楽しいの俺久しぶりでした、次もまた会いましょうね!」
「私も楽しかったです!美味しいお店まで予約してくれてありがとうございました」
そう言って二人で席を立つと、椅子にかけていた私のマフラーが落ちてしまい、金竹くんが拾ってくれました。
「あっすみません。ありがとうございます」
私はマフラーに手を伸ばしましたが、金竹くんはそのマフラーを端から端まで見回して、
何かを探しているようなのです。
「何かありました?」
そう尋ねると、金竹くんは
「いや、どこのブランドかなって。タグ見たかったんだけど、コレ付いてないんだね」
…スミマセン、それはショッピングセンターしまむらで999円くらいで買った安物です。
ブランドを答えるなら、『しまむら』…?
「あっブランドですか!?どこだったかな、忘れちゃいました!」
そんな風にごまかしましたが、初対面の人の持ち物のブランドをわざわざ確認するなんて・・・
とちょっとビックリ。
まあ、カッコいいからいっか。
お会計は、何も言わずに金竹くんがしれっとカードで払ってくれて、その日は解散。
スマートでカッコいい!
次回のデートの約束もできたし、充実したアポでした。
違和感その①デートのお金はすべて別会計
2回目のデートは、池袋にあるサンシャイン水族館に行くことに。
その前にランチをしようということで、金竹くんおすすめの家系ラーメンに連れて行ってくれました。
人気店のようで店の外まで長い行列。1時間ほど並んでようやく店内に入れました。
私「なにかおすすめありますか?」
金竹くん「まずはふつうのとんこつ醤油じゃない。俺はチャーシュー盛り!」
そう言って金竹くんは食券機にお金を入れて、自分の分のチャーシュー盛りを注文していました。
あっ、会計は別なのね。食券だしまあ普通か。
そう思い、私も続いて食券を購入。初デートであれだけスマートに払ってくれたからって、次もそうとは限らない。奢られてばかりいても申し訳ないし!
ラーメンは並んだかいあって格別に美味しく、満たされたところで目的の水族館へ。
休日のためチケット売り場も大変混雑しており、係の人に「お二人様こちらへどうぞ」と
二人同時に案内されました。
「2名様で6000円です」
とお姉さんに言われ、スッとお財布を出した金竹くんは私に言いました。
「一人3000円だって。ある?」
あっ、そうだよね、払います払います。
「ちょっと待ってくださいね。…すみません今1万円札しかなくて」
あたふたしながら答えると、
「じゃあ俺あとで返すから払ってくれる?」
まさかの支払い指示。いや、このケースは友達と遊んでも普通にあるので、全然大丈夫。
「わかりました!払っちゃいますね」
若干の違和感はあるものの、よくあることと思いお支払い。
さあ、チケットを手に入れたところでさっそく中を見て回ろう!
とウキウキしたところで、追撃指示が。
「ごめん、俺今1000円札2枚しかないんだけど、いい?」
…いい?ってどういうこと?
よくわかりませんでしたが、とりあえず「大丈夫ですよ!」と答えると、
金竹くんは文字通り1000円札を2枚差し出し、そのまま水族館の中へと歩いていきました。
(あれ…?私、4000円払ったの?)
ブランド品で身を固めている年上の男へ、なぜか私が1000円多く出してあげた事実に戸惑いました。
とはいえ水族館ではカラフルなクラゲに感動したりペンギンのお散歩を見たりと楽しく過ごし、休憩がてらカフェに入ることに。
金竹くんおすすめの場所があるとのことで、サンシャインシティを出てすぐの老舗珈琲店へ向かいました。
中へ入ると、大きなシャンデリアがパッと目に入る豪華な内装。
レトロで落ち着いた素敵なお店でしたが、メニューを見て私は驚きました。
(ブレンド珈琲1杯、900円超えじゃん…)
安くてもそのくらい、他のドリンクは1000円~1500円で、安いチェーン店ばかりが行きつけの私にとっては、大変高価な代物でした。
「結構値段するんですね、よく来るんですか?」
思わず聞くと、彼は
「たまにね。このくらい(の値段)なら、普通じゃない?」
ああ…。珈琲1杯1,000円が、彼にとっては普通なんだ。そりゃそうだよね、今日のマフラーもBurberryだし、珈琲の値段なんて気にしないか。
それにしてもなんでそんなにお金あるんだろう。
初デートで感じた疑問が、いよいよ膨らんできました。
値段にふさわしい良い香りの珈琲が運ばれてくると、金竹くんはおもむろにスマホを取り出し、珈琲を飲みながらしばらくじっと見つめています。
「ニュースでも見てるんですか?」と尋ねると、見せてくれたのはFXの取引画面。
ジグザグしたグラフに、英語がいっぱい。
どうりでお金があるわけです。本人曰く、本業よりも稼いでいるそうで、ゆくゆくは株だけで食べていきたいとのこと。
もちろん株をやることは悪いことではないし、株だけで生計を立てている人もいるので全然いいと思うのですが、初デートで抱いたイメージとのギャップが大きく、少しショックでした。
高齢者の支援をするケアマネジャーの仕事を熱く語っていたので、福祉の仕事に熱意のある、堅実な人なんだと思ってた。
FXの取引画面を開いてから金竹くんはほとんどしゃべらなくなり、沈黙の時間が長く続きました。
私が一番したくなかった、カップルでお茶しているのに二人ともずっと携帯をいじっている、まさにそれでした。
突然の告白
何かに満足したのか、金竹くんが「そろそろ出ようか」と言うのでカフェを後にすることに。
会計ではなんと、「別々でお願いします」と一言。
こんな高級な店に勝手に連れて行っておいて、会計は別ってなんなの・・・
違和感はだんだんイライラに変わっていきます。
外は一気に暗くなっていました。私は少々疲れていましたが、金竹くんが、「最後に行きたいところがあるんだ」
というのでついていくと、そこはサンシャインシティの展望台でした。
東京の綺麗な夜景が広がるベンチの前に二人で腰掛け、ぼんやり景色を眺めていると、金竹くんから告白が。
「こんなに一緒にいて楽しい人なかなかいないと思う。…よかったら、付き合ってほしい」
そうですよね、私、全力であなたに合わせているので、あなたはさぞ、楽しいでしょうね・・・
そんな嫌味を少しだけ言いたくなってしまいましたが、まだまだ彼のこと知らないし、きっといいところはたくさんあるはずだ。
そう思い、
「いや~…金竹くんみたいな美しい人と釣り合う自信はないんですが、こんな私でよければぜひ」
とOKさせていただきました。
にっこり微笑んだその顔は、夜景の光に照らされた藤木直人。
自分の顔にコンプレックスしかない私は、彼の隣を彼女として歩くことに既に抵抗がありましたが、とりあえず、前向きに付き合ってみよう!!と気持ちを切り替えます。
帰る方向はお互いに反対方面でしたが、私の帰る電車のホームまでお見送りをしてくれたので、最後はちょっと気分が上がった状態で解散。
こうして金竹くんと私はカップルになったわけですが、
付き合ったとたん、変わっていく金竹くん・・・・
次回は、付き合ったあとのデートからお別れをするまでのお話です!
♡いいなと思ったらスキ(ハートマークを押す)していただけると励みになります!
婚活、恋愛に関するご相談、無料で承ります!お気軽にお問合せください♡
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?