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元気なじいさん越したことはない!

ぺこぱの漫才「お年寄り」
電車でお年寄りに席を譲るというネタなのだが
その中に「キャバクラに行きたい」と言うお年寄りに対して
「元気なじいさんに越したことはない!」と言う台詞がある。

私はお客さんの対応をする仕事をしているが、お年寄りのお客さんは特に手強くて、対応に苦労することが多い。
長く生きているから色んな意味で手強くて当然だ。

元気なお年寄りが増えているゆえに、ごく一部ですが自分の思い通りにならないと勢い任せに理不尽な怒りをぶつけてくるエネルギッシュなお年寄りもいる訳で、
その度に「無茶なことを言っているのはそっちなのに、なんで私が怒られなければならないんだろう」と悲しくなり、その力づくでも思い通りにしようとする謎のバイタリティに疲れ切っていた。
ある意味、最初から何も期待しないで諦めて生きている無気力な私とは根本的に考え方が違うのかもしれない。

そんな経験もあり、私はお年寄りの対応がすごく苦手になった。
もちろん優しくて穏やかなお年寄りの方が多い。
それは分かっているけど、強そうなお年寄りが来ると「このお年寄りはどんなタイプだ!?」と身構えてしまう自分もいて。

そんな私を救ってくれた魔法の言葉が
「元気なじいさんに越したことはない!」
だったのだ。

この言葉を心に刻んでからは、お年寄りのお客さんが無茶なことを言って怒っていても「お元気そうで何よりですね」と平穏な心を保っていることが出来るようになった。

ありがとう…ぺこぱ!

「元気なじいさんに越したことはない」
本当にその通りなんだと思う。
長く生きていると、悲しいことも苦しいこともたくさんあるし、病気をするかもしれないし、怪我をするかもしれない。
そんな人生の危機を何度も乗り越えて、その年齢まで無事に生きてこれた。
それだけでなんと幸せな人生じゃないか。

世の中には色々な事情で長生きしたくても生きられない人がたくさんいて
長生き出来ているだけでも奇跡みたいなもの。
どんな苦労や不満があっても健康でいられることが一番だ。

さらに言えば、たとえ長生き出来たとしても元気ではない人もいる中で、自分の足で立って歩いて、自分の意見を主張して、大声で怒ったりする体力や気力があるお年寄りなんて本当に奇跡だよ!!
なんて無理矢理ポジティブに考えてみることにしたり。


…とは言ってもウルセェクソジジイ!と思ってしまう日もある。
ポジティブだけでは自分の心が擦り減ってしまうので許してください。


私はどんなお年寄りになるのかなぁ。
出来れば優しくて穏やかなお年寄りになりたいなぁ。
むしろそこまで生きていられる自信もないんですけどね。

長生きするって、それだけで大変なんだと思う。

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