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得意なことに注力できていますか?~苦手を克服しないほうが良い4つの理由~

突然ですが、あなたの得意なことは何でしょうか。

見知らぬ人とすぐ打ち解けられること、他人の心情を察して共感すること、計算が得意な事、絵を描くこと、など得意なことは人によって違うでしょう。
1つではなく、複数挙げられる方もいらっしゃるかと思います。

では次の質問です。

あなたは仕事で自分の得意なことに注力できていますか?

この質問にYesと回答された方は、きっと仕事がうまくいっているのではないでしょうか。
Noと回答された方の中には、自分が納得できる成果を上げられていないという方が多いのではないでしょうか?

私たちは、苦手を克服しようとしてしまう。

これから先の時代は得意なことに注力している人の方が活躍できる時代がやってくると思います。
その一方で「苦手なことを克服すること」に全力を尽くそうとする人は世の中に大勢いるように見えます。

恐らくそれは日本の伝統的な学校教育、特にテストと内申点、入試が要因ではないかと推察します。
学校ではテストの合計点が高いほど内申点も高く、内申点が高い、または偏差値が高いほど俗に言う「良い学校」に行けるというシステムになっています。
「良い学校」に行くためには、各教科のテストで満遍なく点数を取る必要があるという仕組みにより、「苦手なことは克服しなければならない」という思い込みを植え付けているのではないかと懸念しています。

最も苦手な科目の勉強を重視する一方、得意な科目は最低限の勉強時間で十分。
各教科の合計点を最大限上げるには合理的ですが、得意な科目を伸ばすにはそうではありませんよね。

最近の学校の中には子どもたちの得意なことを伸ばそうという教育方針を貫いていると聞いています。
しかし社会人の中には「苦手なことは克服すべき」という考えを根強く持っている人が多く、それは学校教育によるものが大きいのではないでしょうか。

苦手の克服に注力すべきでない4つの理由とは

ではそもそも得意なことではなく、苦手なことを克服するのに注力することの何が良くないのでしょうか。
これには4つ理由があります。

1. 苦手なことでモチベーションを保つのは難しい

得意なことであれば、人より少ない労力で人より上手くできるので成果が上がりやすく、苦にならないことが多いと考えます。

打って変わって、苦手なことは、上手くできないので失敗がつきものです。
失敗しても何度もチャレンジし、成果が出るまでやり続けるのは時間も苦痛も伴います。
そんな中、モチベーションを上げろという方が酷ではないでしょうか。

2. 苦手なことを克服するのはエネルギー効率が悪い

得意なことはやっていて苦になりにくく、伸ばすために必要なエネルギーは他の人より遥かに少なくて済むでしょう。

一方、苦手なことは取り掛かるだけでも他の人より遥かに多くのエネルギーを消費します。
多大なエネルギーを投じて苦労しても、せいぜい可もなく不可もないレベルにしか上達しない。
これではあまりにもエネルギー効率が悪過ぎます。

3. 苦手なことを克服できても平均的な人材になるだけ

多大な労力を費やした結果、なんとか苦手なことの殆どを克服できたとしましょう。
それを達成するのには並大抵の努力では済まされないので本当にすごいと思います。
しかしその結果、「何をやらせてもそこそこできる」という状態になります。

この状態は個人のブランディングにおいて由々しき事態といえます。
人から「あなたは何が得意ですか?」と聞かれて「何でもそこそこできます」と回答する人は記憶に残りにくいですし、市場価値も上がりにくいでしょう。
それよりは「交渉事ならお任せください」とか「多くの人を惹きつける文章を書けます」というような尖ったものを持っている人の方が重宝されるということです。

4. 会社では各社員の強みを活かして価値を提供することが求められている

初対面でも物怖じせずに堂々と話せる人は外回りの営業に向いているでしょうが、その同じ人が事務作業でポテンシャルを発揮できるかというと、そうではないことが多いでしょう。
各々の社員が自分の強みを基に仕事をするからこそ、会社全体として顧客に最大限の価値を提供できるのです。

得意なことを活かせるようになろう

苦手なことの克服のために労力を費やすよりも得意なことに注力する方がよい理由を4つお伝えしました。

ですが、「如何なる場合においても苦手なことの克服には全く意味がない」というわけではありません。
苦手なことを克服することで得意なことに注力できるようになる場合もあるからです。

得意なことを活かせる状態にすることが重要であり、そのためにはまず自身の得意なことを見つけ、それを伸ばしてあげることから初めてみませんか?

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