アガサ・クリスティー「そして誰もいなくなった」読書感想
書く頻度が減った分、Kindleでの読書がはかどる日々。
今回は、アガサ・クリスティー「そして誰もいなくなった」を読了。
星5点中・・・2.5点❗️
【よかったトコ】
サクっと読み切れるボリューム
くどい雑学ひけらかし、作者の性格の悪さを正当化するだけのご都合展開、作品内で嫌いなやつをボコるような復讐自慰行為なし
読者に無茶な脳内絵起こしを要求しない(目の前の光景や設備構造など、設定を延々と説明しつ続けるマニュアル暗記の苦行強要)
自分に酔ったポエム調の多用なし、アッサリ読みやすい文体
若く美しい女性キャラがでてきても「そういうものだから」と意味なく性被害に遭わせない
視点や時系列をあえてグチャグチャにして読者を混乱させようとする小手先のテクニックなし
作者自身の自己投影&理想化である万能キャラなし
【微妙だったトコ】
登場人物が覚えにくい。特にブロアとロンバートは『医師』『将軍』のような肩書きがつかないので印象が薄く覚えにくい
殺人事件が起きてる館で淡々と生活できる違和感
キャラが全員大味・大雑把すぎる
オチが予想できる
今読むと無料漫画レベルのストーリー
犯行動機、審判基準がチープすぎる件
犯行計画がザルすぎる件
結果「ふーん・・・」で本を閉じる
巻頭で著者息子がネタバレを語る謎
【登場人物と罪状】
オーエン夫妻:孤島の持ち主。
夫はユリック・ノーマン・オーエン (Ulick Norman Owen)、妻はユナ・ナンシー・オーエン (Una Nancy Owen) と名乗って、招待客への招待状の差出人になっている。アンソニー・ジェームズ・マーストン:遊び好きで生意気な青年
謎の声によると、危険運転で2人の子どもを轢き殺した。トマス・ロジャース&エセル・ロジャース:オーエンに雇われた召使
料理人エセルはトマスの妻。
謎の声によると、以前仕えていた高齢の独身婦人の心不全の発作に際し、救護せず、消極的に殺害し遺産を手に入れた。ジョン・ゴードン・マッカーサー:退役した老将軍
謎の声によると、大戦の際に妻の愛人だった部下を故意に死地に追いやった。エミリー・キャロライン・ブレント:キリスト教の厳格な老婦人
謎の声によると、雇っていた10代のメイドの妊娠が発覚した際、彼女を自殺に追い込んだ。ローレンス・ジョン・ウォーグレイヴ:著名な元判事
謎の声によると、多くの者が被告の無実を確信していた殺人事件で、陪審員を誘導して不当な死刑判決を出した。エドワード・ジョージ・アームストロング:医師
謎の声によると、酔ったまま手術をして患者を死なせた。ウィリアム・ヘンリー・ブロア:元警部の探偵
謎の声によると、犯罪組織から賄賂を受け取って法廷で嘘の証言を行い、無実の男に銀行強盗および殺人の罪を着せた。フィリップ・ロンバード:元陸軍大尉
謎の声によると、東アフリカで部下の先住民を見捨てて食糧を奪い、21人を死なせた。ヴェラ・エリザベス・クレイソーン:教師
謎の声によると、家庭教師をしていた病弱な子供に、泳げるはずのない距離を泳ぐことを許可して溺死させた。
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