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【怪奇現象】僕は嘘は書きません。作品(創作)はフィクションも書きますが、これは作品ではありません。実話です。

教えてくださるかもしれないnote友だちが増えたので、高校生の時の不思議な体験を綴ってみます。

◆自転車通学

高校3年間、自転車通学でした。
今、地図アプリで距離を見たら、約9㎞です。

市の北の端から、市の真ん中より南に位置する高校です。同じ中学出身の先輩たちは、みんなバス通学です。
それは距離の問題もありますが、それ以上に坂道だからです。

全行程の、3分の2が坂道
行きは下り坂で、帰りはそれが上り坂になります。かなり勾配がキツクて、かつ、延々と続くのです。

運動オンチの僕が「自転車通学する」と言ったなら、両親も姉も「ムリだからやめておけ」と言うほどでした。

ちなみに僕は、大した苦も無く、自転車通学を続けました。
そのことで、母校の中学生のメンタルブロックが壊れたようで、僕の同級生以降は、男子は自転車通学が主流になったのです。

僕の同級生もメンタルブロックが壊れ、2年生からは半分がチャリ通になりました。(半数と言っても4人)

えっへん。

現在はどうか、分かりませんけどね~。


◆ショートカット

基本、通学ルートは国道でした。
1か所だけ住宅地を抜けます。時間にして5~10分短縮できる近道なのです。

坂道で近道ですから、勾配がさらにキツクなります。

帰り道、右手にお寺があるところです。お墓もあります。
そこは、メッチャ急勾配なのです。自転車を降りて押すしかありません。

自転車を降りて押す距離は、150メートルくらいかなぁ。
時間にすると5分くらいな感じです。


◆鼻歌

僕は、自転車をこぎながら歌を歌います。
好んで歌ったのは、さだまさしさんの曲です。

その日も、まあまあ大きな声で歌っていました。

自転車を降りて押すしかない急勾配に近づきました。
目視では確認できない死角ですが、前方に人の気配がありました。

(恥ずかしい)と思って、とっさに歌うことをやめました。

同時に、(ラッキー)とも思いました。
その坂道は、やはり少し怖いので、誰かが前方を歩いているだけで心強いのです。田舎ですから街灯が不十分で、坂道の真ん中に1つしかありません。
なので暗くて、それも怖い理由でした。

カーブを曲がって、その坂道(直線)が全て見える位置になりました。

(あれ?)

誰かがいると思ったのに、そこには誰一人いなかったのです。


◆怪奇現象

誰もいないのは、(まあ、勘違いしたのかなぁ)と流しました。
1人だと怖い、とはいってもホンの少しです。毎日1人で通っている道です。

自転車を降りて、歩いて坂を上ります。雨上がりで路面が少し濡れていました。

自転車を押し出して10秒程度でしょうか。

僕が進みたいその坂道の中央に、人が仁王立ちしていたのです。
距離は、約20メートル先です。

『人』と書きましたが、正確には人ではありません。

人の形はしています。

中肉中背です。
頭があり、肩があり、両腕があり、足を肩幅に開いて立っています。

人形ひとがたです。

全身が、蛍光ペンの緑色の人形ひとがたです。

ぼんやりと光っています。
顔は、輪郭はあれど、目や鼻や口というパーツは確認できません。

着ている服も確認できません。そのシルエットは、全身タイツのモジモジ君です。ただし、緑の蛍光色1色です。


◆悲鳴は出ない

その、変なモノを見た時間は、たぶん1秒くらいです。
僕は、(うっ)と心の中でさえ声を殺して、首を右後方に回しました。

そのモノから視線をそらしたのです。

悲鳴は出ませんでした。
正しくは、出そうになった悲鳴を飲みこみました。

回れ右して逃げだしそうになりました。
しかし脳は、その命令を出しません。

そのときの僕の脳は、
(なにかの見間違えだ)
(そんなモノが見えるハズがない)
(そんなモノがいるハズない)

そう思ったのです。

そして、
(ここから下に戻って、国道で帰るならスゲー時間がかかる)
(100メートルとちょっとの場所に、スゲェ時間がかかって…)
(そんでもってまたすぐソコを通る)

などと考えるのです。

わずか0コンマ2秒くらいでの、反射的思考です。


◆いる

僕は、心を落ち着かせます。
視線は後方ですが、耳は緊張感を持って警戒中です。何かが近づく音などありません。何かが動く音すらありません。

(やはり見間違いだろう)
(路面の反射かな?)

首を戻し、前方を確認します。

(いる!)

0.03秒で視線をそらしました。

(いた)
(さっきと同じ位置で、同じ格好だった)
(何なんだ?)
(でも近づいてもいなかった)
(”反射説”は、あり得るかもしれない…)

(あ、メガネの汚れ?)

僕は、自転車が倒れないように僕の身体に傾けて、学生ズボンからワイシャツの裾を引っ張り出しました。
ワイシャツの裾で眼鏡を拭くためです。

(いるハズなんかないんだ)
(何かを見間違えているだけだ)

キレイにした眼鏡をかけます。
けっこうな時間が経過しています。でも、音も気配も変化はありません。

(今の僕を誰かが見ていたなら、謎の行動だろうなぁ)などと思ったりもしました。

だいぶ落ち着いてきました。

さあ、今度こそ見えるハズはありません。

クルッ。クルッ。

(いる!)
(まだいる)

(どうする?)
(遠回りするしかないか)
(でも、ヤツが移動しないという保証はない)


◆無心&必死

僕は、なぜか、だんだん腹が立ってきました。

(アイツは俺に、何の用があるというんだ!)
(ホンの少し、もっと良く見てみよう)

前方を見ます。
います。

足を1歩だけ前に出そうと思いました。
足を動かそうとしたその瞬間、そいつが消えました。

音もなく、ただ、目の前にいなくなったのです。

目の前には普通の坂道があるだけです。
初めから何もいなかったかのように、いつもの坂道です。

少し迷いました。
それでも遠回りするかをです。

「うおーーーーーっ!」

叫びながら、自転車を押し走りました。
本当に声に出して叫びました。
恥も外聞もありません。大声です。絶叫です。怖いのです。

自転車を押しながら坂道を走るのって、激キツです。
そして、大して速くは走れません。

ヤツがいたピンポイントの辺りだけは、数歩、目を閉じました。
必死で走りました。息も絶え絶えです。

国道に出て、急勾配が終わります。
ここからは普通の坂道です。

必死で自転車をこぎました。
ほぼ無心でこぎました。

ときどき後ろを確認します。
ヤツか何かがついてきていたら、という恐怖からです。

自宅に着くと、家族が普通にいました。
僕はやっと、少しだけホッとしました。

家族の誰かに語りたいけど、絶対に信じてもらえないと思い、言い出せませんでした。


◆バス通学

同級生にも、部活の先輩にも、誰にも語れませんでした。
信じてもらえるとは思えないからです。

信じてもらえず、それどころか逆に、バカにされる可能性もあります。

1~2か月、バス通学に変えました。
それを、誰にも詮索してはもらえませんでしたが、それは半分残念で、半分はありがたかったです。


◆宇宙人

お墓の近くでの怪奇現象なのに、僕は「霊の仕業しわざとは思いませんでした。

(あれは、宇宙人だな)と思ったのです。

(宇宙人の中学か高校のようなモノの、宇宙修学旅行みたいなのがあって)
(先生からは、「文明の遅れている地球人を脅かしてはイケない」と…)
(「姿を見せてもイケない」と、そう言われている)
(でも、どこにでもヤンチャな奴はいて…)
(今頃、「オレ、この前地球人をビビらせてやったぜ」と自慢している)
(そんな、不良高校生の宇宙人がいるのだろう)
(「ええっ! マジで? スゲぇ~!」)(「で、どうだった?」)
(とか周りに言われて、得意になっているヤツが、この宇宙に1人いる)

そう考えました。


◆ちなみに

ちなみに、時系列がオカシイのですが…。

この坂道の右のお寺は、この時から約20年後、実家の菩提寺となります。
お父ちゃんが亡くなって、このお寺に菩提寺となっていただきました。(決めたのは母や姉)

お父ちゃんのお墓は、お寺ではなく、実家近くの墓所ですが…。

ちなみにちなみに、
この出来事の2~3か月前に、僕は朝の通学中に、この坂道の入り口(自転車を押して駆け上がり国道に出た場所)で、盛大にコケて盛大にスリムケたことがあります。


◆〆

ただただ、事実(記憶)を綴りました。

「これはアレですよ」というコメントなどを、切にお待ち申し上げます。


この話は、妻のゆかりちゃんには何度も行いました。
でも、
1度も真剣には聞いてはもらえてません。

なんでなんですかね?
やはり、信じられないからなのでしょうか。

唐突ですが、
僕は、ゆかりちゃんが大好きです。





おしまい


※この記事は、エッセイ『妻に捧げる3650話』の第948話です

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