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第175話 ゆかりちゃんは、人生のどん底のときに僕と出逢った


昨日の記事に、クレームが入った。クレームの主は、ゆかりちゃんだ。

記事の主題にではなく、〆のところにだ。

「わたし、じょーじと会うまでは、ひがむのは普通だと思っていた」「他人の幸せは喜べなかった」「正しいことを言っている人も、それは表向きで、本音は同じだと思っていた」


これに対し、「これじゃあ、わたしって、ずーっとそうだったみたいじゃん」という。

「あ、ちがったの?」

「あれは、あのころ、だけのことよ!」


なるほど、それで納得だ。

ずーっと、ひがみ、他人の幸せを喜べない、そんな人を僕が選んだというのが、実は、本当に信じられなかったのだ。

やはり、違ったんだ。良かった~。


このnoteは、事実が、セールスポイントだ。だから書く。

一昨日、ゆかりちゃんは、「ずーっと、そうだったの」とカミングアウトしたのだ。だから、僕は、びっくりしたのだ。

ゆかりちゃんは、言い間違えたのだ。

そういえば、言い間違えは、ゆかりちゃんのオハコだった。


でも、ゆかりちゃんが、そんな人じゃなくて安心したし、やはり僕の目は、狂っちゃいなかったと安堵した。

ゆかりちゃんに、「訂正記事を書いてね!」と言われたので、素直に従う。

ゆかりちゃんは、僕と出逢ったころは、人生のどん底だったのだ。



◆お母さん

ゆかりちゃんは幼くして、お父さんを病で失った。

以降は、お母さんが女手ひとつで育ててくれたのだ。

お母さんは、いわゆる本家に嫁いだのだ。そして夫を亡くした。おそらくは、親戚付き合いとか、めっちゃ大変だっただろう。夫はいないのに、おじいちゃん、おばあちゃん、小姑がいる。そして、そのめんどうをみなければならない。さらに、夫の兄弟姉妹は、将来の遺産分配を気にしただろう。それが哀しいが、人間というものだ。

本当に、大変だったと思う。

夫が突然、心筋梗塞であの世へ旅立ち、子どもを3人抱えて、仕事と家事と育児と・・・。もしかしたなら、悲しんでいる暇さえ、なかったかもしれない。


***


ゆかりちゃんには、お兄ちゃんが2人いる。末っ子で一人娘だ。きっと父親からは、溺愛されただろう。

お母さんは、「ちゃんと育てなければ」と気負ったのではないか。片親だからと、後ろ指をさされないようにと、肩ひじ張って、子育てに挑んだのではないか。

ゆかりちゃんには、とにかく厳しかったらしい。勉強とかではなく、身だしなみや素行だ。高校生でも門限が17時。お祭りやライブに行った場合でも、終了時間から帰宅時間を割り出され、それを守るようにと厳命が下る。

「『あそこは女親だけだから』とは、絶対に言われたくない」が、お母さんの口癖だったらしい。

門限は、ゆかりちゃんが社会人になっても続き、夜遊びするときは「ウソ」が必要だった。遊びたい年頃のゆかりちゃんには、自由がなさすぎた。

でも、そんなウソも実り、ゆかりちゃんが彼氏にプロポーズされる。24歳、ゆかりの春。

なのに、まさかの、おかあさん大反対。

彼氏も【母子家庭】だった。

お母さんは、それがどうしてもイヤだったらしい。おそらくは親戚に「母子家庭の娘だから、母子家庭の男にしか、もらってもらえんかったんやなぁ」と、揶揄されると想像し、そしてそれが、どうしても耐えられなかったのだろう。

その男性とは別れることになり、いつしか時は流れ、ゆかりちゃんは27歳になった。

僕も、同世代だからわかるが、当時の女性は、27、28、29歳になると、めちゃくちゃ焦っていた。これは、ゆかりちゃんに限らない。30歳になるまえ、20代で、花嫁衣装を着るというのは、当時の女性には【必須条件】だった。【最低条件】だったのだ。売れ残りの烙印は、命がけで避けるという気迫を、冗談でも誇張でもなく、その年齢の女性の、ほぼ全員が、ギラギラとみなぎらせていた。

僕の会社の部下たちにも、明らかに【結婚のため結婚】があり、ある意味『定番』だった。彼女たちは決まって、結婚退社するというのに、幸せオーラがゼロなのだ。

「そこまで好きな男性ではないが、ま、仕方ない」とか、「せっかく結婚しようと言ってるし、これを逃すと30歳を超えるし」というのが、けっこう明白で、そこまでして20代にこだわるか?と、思ったりしたもんだった。

ゆかりちゃんのお相手は、いろいろとツッコミどころのある男性だったのだが、お母さんは、一切の反対をしなかったらしい。お母さんも、売れ残ることを怖れたのだろう。



◆元夫

「背が高く、おもしろく、楽しい男性だった」らしい。(なんだとう~)

「偶然、何度も会った」らしい。そしてそれは、「元夫の作戦だった」らしい。(ふん。ずいぶん古典的な手だな)

それで、「スキーに行ったりして交際が始まった」、とか。(意外とウブやん。元、となりのクラスの他人の弁当を、勝手に早弁した、聖子ちゃんカットのスカート長め女子高校生とは思えないぜ!)

結婚直前になって、元夫には、消費者金融に借金があると発覚。コツコツと、貯金したゆかりちゃんの貯金が・・・。なのに、元夫実家と元夫は、見栄っ張りを貫く。派手な結婚式を企画し実行する。

結婚して半年。元夫、とつぜんの失踪。

消費者金融の返済がパンク。また借りていた。原因はパチンコ。これまた、ゆかりちゃんがコツコツためていた、独身時代の貯金が・・・。

その4年後。また失踪。理由も原因も、前回と同じ。「2度と借金しない」という約束は、いとも簡単に破られた。

お母さんが、結婚祝いでくれた真珠のネックレス20万円。自分が独身時代にコツコツ貯金して買ったダイヤのネックレス、1.3カラット30万円。これが、質屋に「5万円で売った」と事後報告される。自首したからマシでしょ的に。

後日。浮気までしていると発覚。

はじめてのケンカ。元夫は、なんとこんなタイミングで、ゆかりちゃんへの不満を吐露する。

それまで、1度もケンカしたことがなかったらしい。気になって「なんか要望とかない?」「こうしてほしい、とかない?」と聞いても「ない」「なにもないよ」と返され、ゆかりちゃんは「きっと、これが、仲の良い夫婦なんだろうな~」と、そう思うようになった。

それなのに、こんなタイミングで言うか? 当然だが「いま言う?」「そのとき言ってよ~」と、ゆかりちゃんは思った。

そして、そんなこんなで離婚する。子どもを2人抱えたシングルマザーになってしまう。

田舎だから、近所中に知れ渡り、スーパーへ行くのも恥ずかしい。優越感という同情を持って、近づく人もいるし。そして、その人を「イイ人」と思ってしまうバカな自分もいた。去っていく人もいた。

いろいろな、人間の汚い部分を見た。傷ついたし、明確に傷つけられた。


だから!

冒頭の、感情があったのだ!(by ゆかり)

「わたし、じょーじと会うまでは、ひがむのは普通だと思っていた」「他人の幸せは喜べなかった」「正しいことを言っている人も、それは表向きで、本音は同じだと思っていた」

「ずーっとではない」

「わたしは、明るく素直な、イイ子だったの」

(僕も、そう思う)(↑この「じょーじと会うまでは」は、正しくは、「じょーじと会ったころは」なのね)(了解)



◆ じょーじが癒した?

僕が、そんなゆかりちゃんを「癒してあげた」のなら、なんて素敵な話だろうか。

僕は、癒したわけではない。

癒さずに。強引に、首根っこを持って。「こっちだ!」と引っ張って。ケンカしながら。【前向きビーム】を浴びせ。【幸せシャワー】を放射し。【自己責任だろ~】の雨を降らせた。

簡単に言うと、僕が自己啓発本で得てきた『ものの見方・考え方』を、ことあるごとに語ったのだ。

いきなり一緒に暮らしていたなら、きっと僕は、ゆかりちゃんに嫌われただろう。7年間の、遠距離恋愛のおかげで、僕の【求められていないのにするアドバイス】も、回数が少なかったのだ。


今朝、ゆかりちゃんは言った。

「今は、お金持ちに、ひがみも憧れも、どっちもない。今の自分に、けっこう満足できているからだと思う」


***


僕は、いいタイミングで出会えたのかもしれない。

「そうやで~」

「そうじゃなかったら、じょーじは私を、落とせんかったかもしれんで~」


素直に、感謝しよう。

そんなタイミングじゃなかったなら、僕は、ゆかりちゃんと出逢えていなかったかもしれないし、出逢っても、僕では、ゆかりちゃんのハートを射止められなかったかもしれない。


ただ、遠距離恋愛中、ベタ惚れしてたは、僕じゃなく、ゆかりちゃんだったけどね~^^

(ま、今は、僕だが)


僕は、実は、「神様って、いるなぁ」って、そう思うことがちょくちょくある。

ゆかりちゃんとの出逢いは、神様が、ちゃんとタイミングを計ってくださったのだ。


僕は、出逢ったときから、ゆかりちゃんが大好きなのだ。

出逢ってからずーっと、ゆかりちゃんが大好きなのだ。



◆PS

昨日の記事の、主題にも感想を求めた。その結果、『保セミ』の目的や効果が、イマイチゆかりちゃんに伝わっていないと判明した。

なので、そこについても、また記事にしようと思っている。

ゆかりちゃんのおかげで、僕は記事のネタに、あまり困らない。めっちゃ感謝です。

ありがとう。

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