【実話です】一斗缶2つ持って、メッチャ速く走る男がいた
松井さんの横乗りの日は、朝が早い。
出社時刻は8時。その2時間前の「6時に来て」と言われた。
6時にホームに行くと、松井さんのトラックは、ほぼ積込み作業が終わっていた。
カンガルーマークのその会社は、集配の件数や量に応じて、ホンの少しだが歩合給が付いた。しかし、それは雀の涙以下で、誰も、歩合給の計算方法を知らないほどだった。
横乗り指導の先輩方は、誰一人として、たくさん配達しようとか、たくさん集荷しようなどとは考えていなかった。
逆に、担当エリアの、配達や集荷が少ないこ