マガジンのカバー画像

エッセイ

336
妻、ゆかりちゃんの天然ボケ中心にしたいところですが、それ以外のエッセイも、ここにまとめます。 紀行文も、たぶん、ここに入れます。
運営しているクリエイター

記事一覧

1,000倍の言い間違いはオモシロイけど,その計算過程を言わなくて,正解だったな

妻のゆかりちゃんが昇格したときだった。 僕は、「美味しいものを食べに行こう! 僕のお小遣いで御馳走するよ」 と提案した。 「ええ~? イイよ、イイよ」 と、ゆかりちゃんは遠慮した。 でも、瞳はキラキラと輝いていた。 「焼肉なら『雄山』、  ステーキやロブスターなら『ジャストグリル』、  天ぷらなら『てる』、  フレンチなら『フタツボシ』、って考えてみたけど」 と、僕は具体的な店名を出してみた。 「久しぶりだから」 と、ゆかりちゃんは、『天ぷら てる』さんを選択し

【教訓】名言の後に余計なことを言ってはイケない…

名言、と言って良いのではないか。 1.「愛とは、逆境の時に分かるもの」2.「逆境の時に愛してこそ、本物の愛」3.「パートナーが何度も浮気し、それでも   別れないというのは、それは単なる依存」 以上のセリフだ。 このセリフは、僕の目の前で、その人自身の考えとして言い放たれた。 決して、借り物の言葉などでは無かった。 この名言は、誰が言ったのか。 妻の、ゆかりちゃんだ。 名言の後、部屋の空気が、凛と清められた感があった。 高潔な空気を感じたからか、ゆかりちゃんは間髪

褒められ慣れていないと、褒められた時「ありがとう」って、出ない気がする…

「…ったく。  じょーじって、  マジで、美人に弱すぎ…」 って、  ゆかりちゃんに、呆れられそうだ。  ま、でも、その時は、 「だから僕は、  ゆかりちゃんに弱いんやでぇ~」 って、返そう。 という文章で、noteの記事を〆た事があった。 * * * その翌日だった。 前日の記事を読み終えた妻のゆかりちゃんが、 「よしよし」と、 ドヤ顔50% テレ顔50% の顔で言った。 わかっているな、ならば良し 的なドヤ顔をしているけど、 美人扱いされて、嬉しいみたい。 嬉

互いに2度目の結婚だ… 見つめ合うのではなく,同じ方向を見つめ一緒に歩こう…

「仮面夫婦なんです……。  子どもが大きくなるまでのガマンっすね。  嫌いなんですよ、お互いに……。  もう何年も、会話してないし……」 会社の後輩の、片岡くん(仮名)が、そう、吐き捨てるように言った。 片岡くんの趣味は、ソロキャンプ、登山、バイクツーリング、釣りで、奥さんや子供と一緒に行ったりはしないと言う。 休日は趣味に逃げ、家庭は崩壊しきっている。 そういう説明を聞いた。 僕も、1度目の結婚は、10年で破綻した。 今では僕が悪かった、と思うが、 当時は「妻が悪

あのころはセミダブルベッドで、仲良く寝ていた…

深夜0時を回っていた。 なぜ、目が覚めたのだろう、と僕は思った。 尿意があるわけでもない。夢にうなされた覚えもない。 ちょっと不思議な感じがした。 ゆかりちゃんが、何か言った。 これだ。 僕が目を覚ましたのは、ゆかりちゃんの声がしたからだ。 様子を窺ったが、眠っている気配100%だった。 たぶん、寝言だ。 また何かを言ったが、珍しく聞き取れない。 「ボソボソ……」 と、ボリュームが小さ過ぎ、活舌も悪い。 ボリュームが大きく活舌明瞭なのが、ゆかりちゃんの寝言じゃ

大賞、獲っちゃうんじゃね? あるわけねぇ… 最悪だったら? …どうしよう?

ふと、書こうと思いました。 僕の、今の本音です。 怖い。 僕は、note創作大賞2024に応募しました。 長編小説を書きました。ジャンルは恋愛小説です。 1.前に書いた小説を書き直そう 2.プロットをしっかり作ろう 3.セクションごとに、三人称一視点で書こう 4.やはり「三人称一視点」は難しいから、   セクションごとに一人称にしよう 書いた分は書き直そう 5.下書きをnoteに投稿しよう ハッシュタグは付けない 6.推敲し、またnoteに投稿しよう(これも下書き)

日記って、タイムマシンだな…

mixiって、まだあるのかな? Google検索したら、あった! ビックリ! mixiって、日本初のSNSかな?  パスワードを再設定して、ログインした。 懐かしい画面だった。 当時アイコンにしていた写真を見て、あの頃はガラケーだったことを思い出した。画素が荒い。 非公開設定の、僕の日記があった。 3行程度の日記で、書いた記憶がない。 mixiの僕の日記を、更に昔へとさかのぼってゆくと、”友達”だけに公開した日記が出てきた。 「ラーメン博物館の、ほにゃららラーメン

それって性格だよね? まさか、見た目?

その日、フードコートは閑散としていた。 僕は、野菜をとろうと思い、長崎ちゃんぽんの『野菜たっぷりちゃんぽん』に決めた。 妻のゆかりちゃんは、銀だこの『ねぎだこ』。 天つゆに浸して食べるヤツだ。 僕、たこ焼きは、銀だこが1番好き。 外が「カリ」。中が「トロッ」。これが最高に旨い! * * * 僕が注文した『野菜たっぷりちゃんぽん』には、柚子胡椒ドレッシングが付いてきた。何も言ってないのに添えられていた。 僕は、柚子胡椒が大好きなのだ。 ちなみに、ゆかりちゃんは、柚

中学生の僕には、「かわいい仕草」と「かわいい子ぶっている仕草」の区別がつかなかった…

僕は、ぶりっ子が苦手だ。ハッキリ言うと嫌いだ。 * 「ぶりっ子」とは、「かわいい子ぶる」という行為を言う。 例えば、ひろ子が親友のさとみに、「なにぶりっ子してるのよ!」と言ったとする。この場合ひろ子は、さとみの行為を「ぶりっ子」と指摘している。 しかし! しょっちゅうかわいい子ぶる女性を、「あの子はぶりっ子だから…」などと言ったりする。この場合は、あの子=ぶりっ子 と定義している。 * ぶりっ子には、「かわいい子ぶる」の他にも、「いい子ぶる」「上品ぶる」「カマトト

妻の名誉のために付け加えますと、妻は臭くありません!

「へぇ~ックション!」 土曜日の朝、6時36分。僕はクシャミをしてしまった。 かなり大きなボリュームだった。 「むにゃむにゃ」と、まだ眠っているはずの、妻のゆかりちゃんの声が聞こえた。 寝室のドアが、少し開いていたのだ。 (僕のクシャミで起こしちゃったかなぁ~) (ごめ~ん) と、僕は心の中で詫びた。 わが家は、リビングのエアコンだけを入れっぱなしにしている。 寝室のドアを少し開けて、ナンチャッテ全室空調としているのだ。 電気代は安くなりお財布に優しく、エアコンの送

ソトヅラが良くって、長いものには喜んで巻かれるのに、実は…

妻は、口が悪い。 妻の名前は、ゆかり。 僕は「ゆかりちゃん」と呼んでいる。 2008年から2015年の約7年間、僕たちは遠距離交際だった。 僕が神奈川県横浜市在住で、ゆかりちゃんが岐阜県多治見市在住。 月に1度会った。 ゆかりちゃんが横浜に来てくれることが多かった。 「菅田は横浜じゃねぇ」 と、ゆかりちゃんは言った。 暴言である。 菅田とは、僕のアパートがある、横浜市神奈川区菅田町のことだ。 みなとみらい = 横浜 と思っている人が多すぎる。 みなとみらい ↓

死後の世界ってある? この怒りは神様も大目に見る?

「死後の世界があるのか、教えてあげる」 と、余命わずかなお爺ちゃんが、娘や孫たちに言いました。 お爺ちゃんは、ベッドで横になっています。 「どうやって教えるの?」と、孫が聞きました。 「どうやるかは分からない。何が出来るのかが分からないからね。でも、必ず、お前たちに分かるサインを送るから」 お爺ちゃんは、死後の世界があったなら何かしらのサインを送ると、そのように、家族に強く伝えました。 お爺ちゃんが天国へと旅立って、その数日後でした。 家族は、自宅のリビングにいま

ステキな物語と、ステキな演出と、無礼な僕…

舞台演劇って好きですか?ステキな演出でした!ネタバレになります。 8月16日水曜日。午後3時。 僕は、うりんこ劇場にいました。 演劇『先生、感想文、書けません』を観ました。 劇場は満員でした。 舞台は、 ストーリーも演出も、舞台俳優さんの演技も、全て素晴らしかった! 子供たちも何度も笑っていました。 大人も笑っていました。 この日のこの時間は、 原作者の山本悦子さん と、 演出家の田辺剛さん の、 アフタートーク(無料)がありました。 僕は、無礼者でした。 前

癒されます… 夫婦円満の秘訣かも…

妻のゆかりちゃんは、よく、言い間違いをします。 ゆかりちゃんは、お風呂から上がると、「お先にご無礼~!」と言います。 これを省略して「お先~」と言うときもあります。お風呂に入る時ではなく、お風呂から出たときの挨拶です。 丁寧に、「お先にいただきました」と言うときもあります。 岩手県宮古市で生まれ育った僕には、初耳の挨拶で、僕は感動を覚えたくらいです。 この、おそらくは東海3県(愛知、岐阜、三重)の美しい挨拶を、ゆかりちゃんは毎回します。 そして、時々、「おはよう~」と