お母さんの眉間の皺はどこから


結婚する前
道端やスーパーで子どもに対し激昂するお母さんをよく見かけた

「お前!」「ぼけ!」
私が理想とする母親像からは信じられない暴言を聞いたこともある

さすがに手を上げる瞬間を見たことはないが
お母さんの眉間の皺はどんどん深くなり
子どもの手をガッと乱暴に掴んで引っ張る姿はとても恐ろしかった

あの後あの子はどうなるんだろう?と
おせっかいながら心配したこともある

「結婚して子どもができても絶対あんな母親になりたくない」

そんな状況に出会う度に願っていたし
絶対になるはずがないと思っていた


それが今はどうだろう


2歳の息子との日々は本当にかけがえのないもので
息子だからこそ、いつか旅立つ日まで今の時間をより大切にしたいと思っている

でも 
どうしようもなく自分の中の鬼のような 獣のような 闇のような
底知れない部分がグラグラと湧き出てくることがあるのだ

「うるさい!」
「いい加減にして!」

絶対自分が言うはずないと思っていた暴言を吐いてしまったことが何度かある
あんな母親にはならないでおこうと軽蔑していた自分が同じことをしている


妊娠して母親学級を受けた時 
産婦人科の先生に
「虐待はどうして起こるか知っていますか?」と聞かれたことがある

答えは「睡眠不足」だそうだ

食欲・性欲 そして睡眠欲

人間の3大欲求である睡眠時間が削られることにより
自分を見失ってしまうらしい

勿論それだけの要因ではないだろうが
子を虐待したい親など本当は一人もいないと先生は言っていた

だけど分かってしまった

子どもをコントロールしようとしてしまう母の気持ちが
子どもを虐待しそうになる母の気持ちが


それからの私は感情を内観することに努めた
なぜ今この感情が出て来たのか?を徹底的に洗い出す

すると将来への不安
社会的立ち位置がなくなったことへの恐れ
同僚への妬みや嫉み

それらが根本的なキーであり
子どもへの爆発的な感情はそれらが集大成となった
「怒り」となり起こっていることに気づいた

子どもからすれば知ったこっちゃないのである


どうしようもなく子どもにイライラしてしまうお母さん
なぜその感情がひょっこりはんなのか是非考えてみてほしい
もしかしたら私と同じで何かキーがあるのかもしれない

敵が見えさえすればあとは対処法を考えるだけのこと
自分の時間をなるべく確保したり
お気に入りのお香やアロマを焚いたり
土や木に触れて自然のエネルギーを取り入れるのもいい

子どもはお母さんが毎日大好きだ

お母さんも子どもにイラッとしたり鬱陶しいと思うことはあっても
毎日大好きなんだ

だから自分を責めずに子ども丸ごと自分を抱きしめてほしい


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?