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ほんの数秒間の記録

思い出したことがある。

わたしはもともと文章を書くのが苦手だった。

というか嫌いだった。

読書感想文や日記、小論文。

小学校のころから嫌いだったなと。

もっと言うと"言葉にする"ことが苦手だった。

何か自分の本当の気持ちを言葉にしようとすると

言葉より先に感情が溢れて

悲しいとかではないのに

泣いてしまうような子だった。

それは自分でも不思議な体験で

自分のことを話そうとすると涙が出てしまうことが

なんだか恥ずかしいことのように思えて

いつのまにか"わたしは上手く話せない子"

だと、自分で自分にラベルを貼っていたと思う。

そして話せない子と認識したわたしは

言葉そのものに苦手意識を持つようになり

書くことも嫌いになっていたのかなと。

そんなわたしが今はこうして

文章を書いている。

言葉に興味を持ち

文を書くことが楽しくなった。

自分の表現する言葉たちが好きになった。

それでもたまに思うことがある。

"あぁ、わたしもこんな文章が書けたらな"と。

読むだけで呼吸が深くなるような

心にすうっと届くような

心地よくてあたたかくて

それでいてどこかすきっとする爽快感と

透明感があるような流れる文章を。

その気持ちは嘘ではない。

ただ、思うのは

綺麗な文章を書くために

文章を書こうとしても

書きたいものは書けないということ。

"なんのために"言葉を放つのか

文章という形で表現しようと思うのか

が大切なんだと思う。


わたしは、"わたし"を表現するために

言葉という表現方法を使う。

ただそれだけ。

だからこそ、

もっと書きたいことを

書きたいように自由に表現するために

わたしはわたしの言葉を

わたしのできる方法で

育てて磨き上げる。

それだけ。

ただそれだけ。

そう思った数秒間の記録。

ある人の文章を読んだほんの数秒間に

わたしの脳内と心の中で起きた出来事を

言葉にしてみた、

頭の中と心の中の言語化の記録。

ながまつまい



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