赤ちゃんとたくさんゴロゴロしてね。「今日なにしてた?」に怯える必要はないから。
「育休中てさぁ何してる?」
と、聞かれることがある。
私は大抵、言葉に詰まる。
うーん…何してるんだろう?
考えてみたら、たいしたことはしていない。
三男がつかまり立ちをするようになって、ハイハイでいろんなところに冒険するようになったから、まずは危ないことのないように警護する。
ビニールの切れ端を飲み込みそうになったりするのを防いだり、ひっくり返されたゴミ箱をちょっと高めの場所に移動させたり、ソファーによじ登って背もたれの方からダイブしそうになるのを足を引っ張って止めたり、そんなことばっかりしている。
たいしたことはしてないけれど、なんだかとても頭がとっ散らかる。
洗濯しなきゃ、ご飯どうしようかなぁ、等々思うけれども、後追い期真っ盛りの三男は、私が立ち上がると敏感に察してビーエーとでっかい声で泣き出すので、近くから離れられない。
だけどね、それは言い訳。
三男から離れたくないのは、私の方かもしれない。
私の服や髪の毛を、むんぎゅっと掴み、まだしっかりと指が開かない小さな足で精一杯ふんばる姿も。
クリームパンみたいな握りこぶしの力強さも。
ぎゅーっと抱きしめると、げへへへ!と笑う声も。
私のポンコツな頭にしっかり録画したいから。
私はひとつもこぼすまいと、しっかり目を見開いて、三男を観察する。
…とはいえ、髪の毛をひっぱるのは痛いから、ちょっと低めの声で、
「いだいよ…!めんめ…だよ…!」
と怖目の声で言っておく。
案の定、三男は楽しそうに、にーんまり笑うだけ。うん、まだ、わかんないよね。けど、言うだけ言っておくね。
この笑顔、反則だろ…!
本当はおんぶしたりして家事したらいいんだろうけれど、今日はあまりに暑くって。
何もする気が起きない。
お散歩にも行けないなぁ…。
そんなことをグダグダ考えているうちに、グズグズするので授乳したら、そのまんま寝てしまった。
布団に下ろすと泣くから、もう少し、このままでいよう。
…と、またもや言い訳して、スマホでnoteを書く。
最近、後輩に赤ちゃんが産まれた。
報告メールに返信したのは、おめでとう!とともに「赤ちゃんと一緒にゴロゴロしてね」という言葉。
だって、一緒にゴロゴロイチャイチャできる時間はほんの一瞬。すべすべ、むちむちを堪能できるのは悲しいほど刹那。
真面目すぎる後輩に、私からできる唯一のアドバイスといったらこれしかない。
夫が帰ってきたら、
「今日は何してたー?」
って必ず聞かれる(たぶん大義はない)。
長男の育休中、社会から切り離された感が強かった私は、この言葉が苦手だった。
みんなが働いてる間、暇してたんじゃない?さぼってたんじゃない?って、言われてる気がしてさ…(被害妄想)
でも、今の私には、これがお仕事だって胸を張れる。
夫の「何してた?」には、こう答えるんだ。
「子どもたちを育ててたよー」
って。
さて、ゴロゴロしてても、腹は減る。
三男の眠りが深くなったら、お布団に寝かせて、お昼ごはんは、残り物の野菜炒めと納豆ごはんに決まり。刻みネギ買っといてよかった。
昨夜も3回は起きたから、ごはん食べて一緒にお昼寝できたら最高だけど。
きっとその頃、狙いすましたように起きるんだろうなぁ…。
よし!早くごはん食べよ。
〈おわり〉
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