かわいいは大変を凌駕する
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かわいいは大変を凌駕する


ここのところ、3歳の二男は語彙が爆発的に増え、とてもおしゃべりがじょうずになってきた。

でも、真剣になやんでることがあるらしい。

「あのね、さしすせそって言おうとすると、たちつてと…ってなっちゃうんだ…」

自分でなやみを打ち明けてくるほど、なやんでいるらしい。


うんうん、しってるよ。かっか、ずっとわかっていたよ…。

でもそんなになやんでるのは、しらなかった。


ちなみに、二男の舌足らずな変換の基本原則はこんな感じ。

サ行→タ行

カ行→タ行

必然的に、タ行が多めでしゃべってるから、控えめにいってかなりかわいい。


長男が3歳くらいの時、こういう舌足らずなしゃべり方はほとんどなく、あっけないほどぺらぺらとしゃべるようになってしまった。というのもあるけれど、私はこの二男の舌足らずっぷりがたまらなく愛おしい。

本人は本気でなやんでいるし、いつまでもこの話し方でいるわけにはいかないとわかってはいる。

本人も、

「もうちょっとおにいちゃんになったらいえるとおもうんだけど…」

なんて口をとがらしてはいるけれど、内心、まだまだこのしゃべり方でいてほしい…などとわがままなことを思ってしまう。

でも最近、本人も努力した結果なのだろう、少しずつ、サ行が言えるようになってきている。

…まずい。

このまま二男がふつうにしゃべれるようになっていったら、このかわいい舌足らずっぷり、きっと私のキャパ小な脳みそからこぼれ落ちていってしまう。さみしすぎる。

そんなわけで、二男3歳8ヶ月のかわいい舌足らずっぷりをここに記録しておくことにする。

ちなみに、かなり母目線の突っ込みが入りますが、決してバカにしているわけではなく、息子たちをみつめる温かいまなざしとしてご理解いただけますとさいわいです。


あのた…?

おもに、会話の導入に使われる。

「あのた、あのた、えっとた…」

なにかおもしろいことを思いついたとき、誰かとコミュニケーションとりたいとき、二男はたいてい、こんなふうに話しかけてくる。たぶん、頭の中では話したいことがぐるぐるしていて、なかなか口から出てこないのだと思う。

あわてふためいて、「あのた、あのた…!」とくりかえす姿は大変ほほえましい。

二男との会話になれていないと、この導入はまるで呪文みたいに聞こえるので、「え?え?なんて?」となっている大人をたくさんみた。

もしうちの二男と話す機会があったら、おちついていただきたい。

それは、ただの導入です…!

(と言っておきながら、note酒場には長男のみ連れて行く予定…)


たつ

「立つ」ではない。「刺す」である。

あまりお行儀がいいものではないけれど、食事中におはしを食べ物にさしたりするとき、

「たつ」

とか

「たちていい?」

とか言われる。

まるまる言葉の意味が変わってしまうので、意味を理解するのに苦労する言葉。

もっと勢いのあるときは、「ぶったつ!(ぶっさす)」になる。こわい…。


です!ます!

丁寧な言葉は、お互い気持ちがいい。

さらに、小さな子どもが丁寧な言葉づかいをしているのは、タラちゃんみたいでまた特別に胸をわしづかみしてくる。

先日、二男が折り紙でのりまきを作っていた。意気揚々と私に渡してくれたのだが、そのときの言葉。

「のりまきのかんていでーつ!」

「かんてい=鑑定」という漢字が脳内に浮かび、なんでも鑑定団がのりまきを鑑定してる図が一瞬にして妄想できた(価値はプライスレス!)。

正解は、「完成でーす!」だった。


そして、ていねいな言葉の続き。

「じろちゃんが、やりまつ!」

いいねいいね、やる気あふれてるね!

でも、「まつ!」ってね、やっぱり「松」が浮かんじゃう。おそ松くんが頭に浮かぶ。

やる気にあふれた、やりまつくん…。


ちってる

これは、口ごたえ編。

何かを教えたとき、伝えたとき、素直に「わかった」とこたえればいいのに、どうして子ども(だけじゃないけど)は「しってるよ」とか「わかってる」って言いたくなっちゃうんだろう。私も親に言っていた。

この世に生まれでて数年。だんだん知ってることも増えてきたのはわかる。だけど、あきらかに知らないだろうことにも、この言い方をされるとイラッとしてしまう。長男の影響で、最近二男もこれを言うようになってしまった。

わが家では、「しってる」という言葉はイエローカード。この言葉は、何かを教えてくれた相手に失礼だし、それ以上、情報はいらないと言ってるようなものだから。

でも、それが「ちってる」だと、イラっとしつつも、ちょっと心の中で「ふふふ」と笑ってしまう。

「ちってる」しか言えない二男が精一杯、自分だってわかってる!ってことをうったえている姿がなんだか健気な気がしてくるからふしぎだ。


おちっこ

これはね、1日に何度も使うから…。

「おしっこもれちゃった」よりも「おちっこもれちゃった」の方が、なんとなくダメージが小さい(気のせい)。

二男はここのところ大きく失敗することはほぼなくなってきたんだけど、ときどきトイレがめんどくさいらしく、気づくとズボンがぬれちゃってることがある。

それを私が発見すると「おちっこ」とは認めたくないらしく、「みじゅがでちゃった…」という。

なんだよ、それ。おもしろすぎる。

もういいから、はやくおちっこと認めてほしい(そんで、みずをトイレで全部だしてズボンとパンツを替えてほしい)

彼なりのプライドがあるんだろうな…。


おちち

私も何度も聞き返した。

え?父?お乳??

正解は、「おしし(獅子)」。

「ライオンはぁ〜おちち!」

と言っていて、なんのこっちゃと思った。言ってることは合ってるんだけどね…。

星座の図鑑を長男とみていて、獅子座について夫に聞いていたから、それで覚えたらしい。

あと、お正月に保育園に獅子舞がやってくるイベントがあり、「お獅子」と呼ばれているから、それと合体したもよう。

ほんと、いろんなところで仕入れた情報を自分なりに組み合わせて考えられるようになってきたんだな。


おれはまたらたうんのたとち!

難易度マックス!

正解は〜

「俺はマサラタウンのサトシ!」

でした〜。

最近、兄弟でポケモンのアニメにはまっている(とはいってもアマゾンプライム なので、ひと昔前のサン&ムーンだけど)。

そしてポケモンごっこすると、二男は「たとち」になりたがる。私はイーブイとかやらされて、ブイブイいわしている。

というか、なんかもう、「サトシ」の方が言いやすくない?

ちなみに親戚にさとしという名前のひとがいるので、

「おれはまたらたうんのたとち!」

のあとに、

「おれは◯◯町のさとし!」

と言うのがわれわれのブーム(しょうもない)。


えったほいた

『おさるのかごやはえっさほいさ〜♬』でおなじみ「えっさほいさ」である。

急いで片付けてるときとか、自然と

「えった!ほいた!」

と言いながら、せっせと箱にブロックを片付けるさまは、すさまじく愛らしい。

たとえ、保育園帰り、なかなか帰ろうとしない子どもたちにイライラしているときでも、この「えったほいた」がでると、なんだか心がゆるんで許してしまえる。

えったほいたは、そんな魔法の呪文なのだ。


∞∞∞∞∞


最近、どうしたって3歳児の大変な面ばかり注目してしまう。

でも、たぶん、おそらく、いま人生の中でもっともかわいいボーナスステージなのはまちがいない。

だから今回は、大変だけではもったいない3歳児特有のかわいい舌足らず誤変換について、「クローズアップかわいい」してみた。


この記事を書くために、何日間か二男の行動を観察してみたのだけど、かわいいポイントや、おもしろいなぁと感心すること、いつも以上に発見できた気がする。

3歳って、特にこだわりが強くでたり、自分でやりたいという気持ちが先行して、とても大変だと感じる時期だ。(うちの場合、長男はそうでもなかったから、個性が強くでていることもあると思うけど)

その大変さに反比例して、かわいいポイントは急上昇している。

きっと、大変さはかわいさでカバーするようにできているにちがいない。


大変なことを消しゴムでゴシゴシ消すことはできないけれど、かわいいポイントに綺麗な色の蛍光ペンでラインを引いて。

きみのことはなんでも知ってるなんて言わずに、何でもない毎日に付箋をはって。

大変なことも、えっさほいさとユーモアに変えて。

そんなふうに楽しく子どもたちと向き合える母でありたいとおもいまつ。


最後までお読みいただき、ありがとうございまちた。

〈おわり〉

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瑞季 マイミ

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飲み物を底から1センチくらい残すクセ、なんなん!?
朝焼けダイニングや木漏れ日リビングで書くのが好き。季節の移ろいを瑞々しい言葉で切り抜きたい。6・4・1歳の息子とカオスな日々(2019年度育休中)。ほっこりすること、泣きたくなること…思考ダダ漏れエッセイや小説に挑戦中。毎日できないけれど、何日かに1度スキップしながら更新中♬