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村上さんのBorn to Be Blue

 見つけた!見つけた!Born to Be Blueの歌詞と翻訳。やはり村上春樹さん。翻訳ライブラリーの「村上ソングズ」だ。うれしいことに村上さんのお勧めは、わたしが好きなヘレン・メリルとクリフォード・ブラウンによる演奏だった。(この日記の最後には、原詩と村上春樹さんの訳を全文載せる)

 この曲のどこが好きかというと・・・

①若い頃、自分の身を削って愛した人が好きだった曲だから。苦しかったけれど最高に幸せな時間だった。その人は自ら命を絶ったけど・・・。

②旋律が最高にお洒落だと思う。特に最初のフレーズ!難しい曲だと思うけど、ヘレン・メリルはさらっと、ため息が出るような絶妙な歌いだしをしている。

③歌詞(これは旋律と切り離せないけど)が好き。内容も旋律もブルーな内容なのに、暗くない。淡々とブルーな自分を受け入れている感が好きだ。

 村上さんも同じようなことを書いていたので、うれしくなったわたしだ。

再び動画を張り付ける(笑)

この曲は1947年、歌手メル・トーメとロバート・ウェルズの共作(お二人とも知りませんけど・・・m(__)m)

Born to Be Blue
Some folks were meant to live in clover
But they are such a chosen few
And clover being green
Is something I have never seen
'Cause I was born to be blue

When  there is a yellow moon above me
They say there is moonbeams  hush with dew
But moonbeams being gold
Is something I can't behold
'Cause I was born to be blue
When I met you
The world was bright and sunny
When you left the curtain fell
I like to laugh but nothing strikes me funny
Now my world is a faded pastel

Well I guess I'm luckier than some folks
I've known the thrill of loving you
And that alone is more
Than I was created for 
'Cause I was born to be blue


ブルーに生まれついて

クローバーに囲まれて暮らすように※
生まれついた人たちもいる。
でもそれは、限られたわずかな人たち。
クローバーの緑なんて、目にしたことはない。
だって私はブルーに生まれついたのだから。

空に黄色い月が浮かんでいるとき
光があふれているとみんなは言う。
でも月の光は黄金色だし、
それは私の目には映らない色。 
だって私はブルーに生まれついたのだから。

あなたに出会ったとき、世界は輝いていた。
あなたが去ったとき、帳が降りてしまった。
笑いたいと思うのだけれど、
おかしいことなんて何ひとつない。
今では世界は色あせたパステル。

それでも、私はまだ幸運な方なのだろうか。
あなたを愛する喜びを味わえたのだから。
たとえそれだけでも、私には
身にあまることなのかもしれない。
だって私はブルーに生まれついたのだから。

※live in cloverで、「裕福に暮らす、安逸に暮らす」という成句

あ~あ、村上さんの訳と原詩をそのまま入力。ミスがないといいけど・・


 イーサン・ホークに始まったBorn to Be Blueについての日記はこれでおしまい。
 次は「村上春樹 翻訳ライブラリー」でレイモンド・カーヴァーを読みたくて読みたくて~(=^・^=)
 ここのところ、いろいろな本を齧りかけなので落ち着いて秋の読書といきたいものだ。