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五つ目の教え、「問題を解決しようとしない」

メリッサという会社の癌が自ら出て行ってくれて、夫もスタッフも心穏やかな毎日を過ごせている。ただ、後任はまだ見つかっておらず、昨日は人材派遣から臨時の衛生士が来てくれた。

テキストでのやり取りでは好印象で期待していたが、実際は最悪。患者さんとの会話も下手だし、少し威圧的、これでは患者さんが逃げてしまう。さらに仕事も雑でチャートノートも間違いだらけだった。クレームを入れ、今後の予約は全てキャンセルした。

今朝は個人で応募があった別の衛生士が来てくれるはずだった。朝早くにテキストで「子供が熱を出したからいけない」という連絡があった。この人、電話で話した時の感じで少し違和感があったのだが、やはり直感は間違っていなかった。

フロントスタッフも急なスケジュール変更やキャンセルにヘトヘトになっている。私も初めての緊急事態で「患者さんに迷惑をかけたくない」という思いから派遣を手配したが、私の判断が間違っているのではないかと思い始めた。

子供達を学校へ送った後、急いでオフィスに行きたい衝動に駆られたが、少し頭を冷やすために犬を連れて森の中を歩くことにした。

するとシンクロニシティが起きた。

たまたま聞いていた大愚和尚の動画からアドバイスが降りてきたのだ。

20分弱のお話だったと思うが、その中のフレーズ「問題を解決しようとしない」という部分が妙に心に響いた。

目の前で起こっている事実を「すぐに克服しなければならない問題」だと捉えると苦しい。問題はすぐに解決すべきだと考え、それができないと苦しむと言います。

今の私だ。

突然衛生士が辞めてしまい、すぐに後任を見つけなくてはいけないと思っていた。しかも質の高いスーパースターを見つけ出すのだ。そして高額な給料を提示してもあまり応募もないので、焦って苦しんでいる。

和尚さんは、こう続けて言っていた。

「すぐに解決できる問題はある。でもすぐに解決できない問題もある。」

私のように、自分のコントロールが及ばない状況で問題が解決できないのは当たり前なのだ。それをなぜすぐに解決しようとするのか?そして解決できないともがき苦しむのか?

和尚さんは、まず心の状態を観察しなさいと言う。

私の心にあるのは間違いなく「焦り」だ。でも和尚さんのいう通り、解決できる問題ではないなら待つしかない。焦る必要はないのだ。

心を観察して、仏教の考え方に従って考えてみると次のステップが見えてきた。

ひとまず今週中に応募があった人全員と会ってみよう。手配してしまった派遣は来てもらって、来週以降の予約は一旦全部キャンセルする。適当な衛生士に働いてもらって大切な患者さんを失うより、質の高い衛生士が見つかるまで患者さんに待ってもらう方が賢明だ。

和尚さんに焦りのメカニズムを教えてもらって、正しい判断ができた。

普通の主婦をやっていた時は、こういう心の葛藤はなかった。自営業は週末もないし試練の連続だが、常に問題に立ち向かい心の整え方を訓練しているような感じだ。こんなにも成長を感じられる日々に感謝だ。

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