イノベーションなんて起こせないし、求められてもいないけど、私はここに暮らし続けることに決めた
4月からフリーランスになり、横浜から移住して5年暮らした福島県いわき市から、車で更に北に40分ほどの隣の隣町、楢葉町に引っ越してもうすぐ2ヶ月。
南へ北へ、ニシヘヒガシヘ、主に取材先への移動距離が半端なく、今一番欲しいものは無くならないガソリンってくらいですが、快適に暮らしています!
(福島田んぼアートプロジェクトin四倉での田植え体験)
なんですが、少し郊外に暮らして痛烈に気づいたことがあったのです。
それは、「移住者にイノベーションとか求められてないよね?」ということ。
取材したり、地元の人(特に人生の大先輩の皆さん)と飲みながら話したりしてる中で、何度も何度も言われること。
まぁ今更といえば今更なのですが、移住者に求められてるのは、ただただ、
「定住と子づくり」
なんですよねー。
住民票移動して人口を1人分増やし、納税し、その地で働いて労働人口を増やし、飲み食い遊んで経済を回し、頼まれてもいないのにSNSでPRしまくってても、求められてるのは、
「ここに骨を埋める」宣言、
「地元の若いもんと一緒になって子どもつくる」、
ってことなんです、結局。
しかもそれを話すことに、皆さん全然悪気がない。
(でも、お酒の場は大好きです。そこで親しくなって地元の輪に入って行けるし、絶好の情報収集の場だし。こちらは先日いただいた山菜(コゴミ))
ですが、アラフォーバツイチの私には、残念ながらどちらもご期待には添えそうにない。
この町に引っ越したのは、この町に骨を埋めるためではなくて、浜通り全体を仕事場にするのにアクセスが良いからで、
ご縁があればパートナーはいたらいいけど、出産はかなり難しいのではと思う。
(ちなみにいわきにいる時は、比較的同年代とつるむことが多かったので、あまりそういう話にならなくて、身に染みて感じることが無かったのです)
そしたら逆に、開き直ってしまって、どうせ求められてることが出来ないなら、思いっきり好きなことやろうって。
今まではどこか、求められてることに応えようという思いがあったんですよね。むしろ、求められてないことはやるべきではないって。
でも、イノベーションとか求められてないし、そもそも1ライターに出来ることなんてホントわずかしかないし、だったら身の丈に合った、自分なりにこの地で出来る、やりたいことだけやろうって。
だって、震災と原発事故の影響を大きく受けてしまったこの地が、新しくなろうとしている今を、現地で体感出来ているのが、本当に貴重で、すごいことだから。
ここに暮らしていなければ、目にすることのできない息吹が、毎日どこかしらで芽吹いているから。
それを、外に発信したい!って強く思っているから。
もうここに来て、大丈夫なんだよって、伝えたいから。
(先日富岡町に、夜にご飯とお酒が飲める場所がオープンしました。4店舗目、かな)
そう考えたら楽になって、更に暮らしやすくなった、気がしてます。
もちろん、郷にいれば郷に従え、で、迷惑だけはかけないようにしようと心がけています。
ちなみに、一番はじめに書いた通り、本当に快適に暮らしてますので、ご心配なく!
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