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G検定合格しました。私の勉強法。

2022年3月5日のG検定に合格しました🎉

G検定は、ディープラーニングをはじめとしたAIの基礎知識を持ち、利活用するための一般的(General)な知識を問う検定です。
ここ数年でめまぐるしく変化している機械学習全般について、最新の動向をキャッチアップするのにちょうど良さそうなので受験してみました。

G検定とは

  • 内容:ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有しているかを検定する。

  • 受験資格:制限なし

  • 試験時間:120分

  • 試験内容:知識問題(多肢選択式・220問程度)

  • 試験方法:オンライン実施(自宅受験)

  • 出題範囲:シラバスより出題

  • 受験費用 一般:13,200円(税込)、学生:5,500円(税込)

  • 試験日:年に3回

  • 合格率:60%程度

    • 私が受験した2022年3月5日実施回は総受験者6,760名、合格者4,198名でした。

G検定は難しい?

G検定は自宅受験で検索し放題、合格率は6割越えで、一見楽勝に見える検定です。しかし受験者からは「難しい」という声が多く聞かれます。

実際に受けてみた感想として、「難しい」と感じさせる主要因は次の2点だと感じました。

  • 公式テキストでカバーしていない最新の国内外の法律やガイドラインの問題が多数あり、どこまで勉強しても勉強しきれない

  • 試験中に検索可能ではあるが、試験時間(120分)の割に問題数が多く(約200問)で、ひとつひとつ検索していては時間切れになる

公式テキストでカバーされているのは、試験本番の内容の半分といった印象。また、テキストでカバーされている内容についても、テキストの説明の表現だけでなく、多角的に理解していないと答えられないものが多いです。

試験対策

ここまでG検定が難しいと強調してきましたが、とはいえ合格率6割越えの試験です。フルタイム勤務と家事育児で手一杯でも、合間を縫って独学で十分対策できます。試験2ヶ月前に書籍購入して少しずつ学習を進めました。普段の業務や学生時代の履修科目などによって前提知識にばらつきがあると思いますが、全くの初学者でない限り、書籍と無料動画で十分だと思います。
なお、Courseraの「AI For Everyone」というコースもあり、こちらのコース修了者は受験料の割引があるそうです。

書籍

公式テキスト
最初に購入したのは公式テキストです。試験対策用ですが昨今のディープラーニングについて重要なことがコンパクトにまとめられています。
しかし、コンパクトである分、試験対策としては不十分と言わざるを得ません。試験範囲の確認にさらっと一読する程度がおすすめです。

あと、公式なので、お守りとして持っていてもいいかもしれません。

問題集「黒本」
そして問題集、通称「黒本」も同時に購入しました。
難易度としては本番より易しく、解説もあっさりとしていますが、理解度と力試しにちょうどよいです。
公式テキストを一読したら、こちらを1周すると全体像がつかめてきます。

要点整理テキスト
ここで少しずつ試験本番と公式では不足している&多角的な理解が必要になってくる気がします。この段階で使えたのがこちらの書籍です。情報が構造的にまとめられていて、その名の通り要点の整理にぴったりです。

今思えば、公式購入しなくてもこの本だけでもいけるかもしれません。

問題集「赤本」
広く浅く把握できたら、しっかり理解しながら問題にも慣れていきます。このフェーズで最適なのが他の受験生からも支持されているもうひとつの問題集、通称「赤本」です。
解説が丁寧なだけでなく、設問自体も知識習得ができるように作られており、重要な概念や仕組みをしっかりと理解できます。赤本を2周やりました。

動画教材

洗濯物を畳む時間は、動画再生時間です。普段はアニメを見ていますが、試験対策期間中は、よびのりたくみさんのチャネルでも基本概念の勉強をしました。わかりやすいくておすすめです。テキストを読む前に勉強しておくと理解が早いと思います。

模試

試験前1週間に総仕上げということで二つの無料模試を受けました。ここで良い点数が出たので自信がつきました。
Study-AI
DIVE INTO EXAM

試験当日

さていよいよ当日。

飲み物を用意し、メインモニタで試験ページを開き、ブックマークしておいた過去の受験生が作成&公開しているチートシートも開き、AI白書もスタンバイ、テキスト類を机におき、考えうる万全の体制で臨みました。

試験が始まってみると、120分間、目の前の問題をどんどん捌いていきます。反射的に回答できるものは考え込まずに即答、落ち着いてよく読めば答えられそうなものはペースダウンしてじっくり読んで回答、さらに自信がない問題は仮の回答をしておき、星印をつけておいて後から見返します。
あれだけ万全の体制と思っていましたが、いざ試験となるとチートシートに答えが載ってそうな設問は少なく、AI白書にいたってはまったく手をつけませんでした。

試験本番で星印をつけたものは、法令やガイドラインについての問題でした。問題文の一部をそのまま検索にかけて該当する資料を探して回答していく、という処理を地道にかつ高速にやって行きました。

G検定を受けて良かったこと

狙い通り、機械学習やAIについて最新動向を短期間である程度広く浅く理解するという目的は達成できました。ビジネスでの利活用を想定した内容も多かったので、日々の業務の効率化などについて考えるのにも役立ちそうです。

もう一つ、思いがけない効果がありました。それは、過去の学んでいたことの理解が一層深まった、あるいは別の視点から理解ができた、ということです。私は大学学部・院時代、SPSSによる多変量解析を行っていました。社会人になってからも多変量解析をしていたのですが、当時は「統計解析はツールとして正しく使えればよい」と割り切っており、それほど仕組みには深入りせず実験と分析ばかりしていました。今回の試験勉強を通じて、自分が学んでいたことの理解が一段階も二段階も深まったのでした。もう20年近くも前なんだけど・・・。

妊娠・出産・育児ですっかり遠ざかっていた検定。新しいことを学ぶこと、そして試験当日のちょっとした緊張は楽しいですね。次は何を受けようかな。

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