脱病理化に反対します

精神科に通っている間はつらかったので、たしかに行きたくなかった。でもあの二年間は必要なことだったと思っています。

わたしは、後から診断をすり抜けたと言われたくないために、あえて診断が一番厳しいHメンタルクリニックを選びました。
そこで2年間自分と向き合いました。
本当の自分と向き合うのは勇気がいることです。どこまで身体を移行させれば心が安定するのかなんて、やり始めないとわからないことです。

幸い、わたしは女性ホルモンで鬱症状が治るタイプだと言われました。
Hメンタルクリニックに行く前は、非常に自殺願望が強かったのですが、女性ホルモンによって救われました。

身体が作る天然の男性ホルモンが脳にあっていないという漠然とした違和感が高校生くらいから強くなって、根拠もないことだからと、女性ホルモンには手をつけずにいました。 我慢の限界にきて、女性ホルモンを始めたところ、暗い気持ちがすっかり晴れてしまいました。

精神科医の役割は、除外診断をすることです。
要するに、性別違和(性別不合)でないのにそう思い込んでる人を除外することです。

Hメンタルクリニックに通って2年後に性別適合手術の許可がでました。
自分の性別を他人に決められることを当時は腹立たしく思ったことも事実です。

当時読んだ本で、53歳で女になった大学教授というアメリカ人の大学教授が書いた本があります。彼女は性別適合手術を受けた女性で今も生きています。

彼女はその著書のなかで日本の現状にも触れています。日本では精神科医が社会の門番の役割をしていると。

日本では精神科医が警察のような役割を果たしています。
性別違和(性別不合)でない人が女子スペースに入ってこないようにする役割です。

わたしが脱病理化に反対する理由は、当事者のためではなく、女子スペースを利用するシスジェンダーの女性のためです。




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