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苦しみの原因とその解決

1.苦しみの原因

苦しみの原因は、

思い・理想・期待です。

思いどおりになってほしい、

理想どおりになってほしい、

期待どおりになってほしい、

と願うことです。

なぜ、これらが原因になるかというと、

まず、全てのことが願い通りに実現しないし、

仮に願いが叶ったとしても、永遠には続かないからです。

そして、表面的に願いが叶っても、

全ての物事にはプラス面と同じだけのマイナス面があり、

自分の都合の良いことだけという意味で、

思いどおり・期待どおり・理想どおりということはありえません。

ですから、

私たちが、思い・理想・期待を持った時点で、

必ず苦しみが発生することになります。

では、どうすればいいのでしょうか。

2.苦しみを解決するには

それは、

思い・理想・期待を手放すことです。

そもそも、「こうあってほしい」と思わないことです。

とは言っても、

思い・理想・期待は、

今まで生きてきた経験から、

これが善で、得で、プラスで、正解で、正義だ

という価値観が形成され、自然と湧いて出てきます。

ですから、結論として苦しみから逃れられません。

もう少し正確に言うと、

私たちが個人として自由意思を持って生きているという感覚=自我

を持ち続けている限り、

苦しみからは逃れられません。

なぜなら、自我は死ぬことを恐れており、

その価値観を持っていないと、

生き残ることができないからです。

ですから、本当に手放すべきなのは自我です。

3.自我を手放すには

でも、この話を聞いているのは自我ですから、

そう簡単には手放してはくれません(笑)

ですから、

自我が理解できる言葉で、

自我が受け入れられる言葉で、

この世界の仕組みを知る必要があります。

4.知るべき1つ目の真理

1つ目のこの世界の仕組み=真理は、

まず、自我は、

あたかも自分の自由意思で人生を選択しているような気になっていますが、

実際にはそんな自由意思を持った個人的な主体などはいない、

つまり自我は錯覚であり、幻である

という真理を知る必要があります。

自由意思がないことは、

自分で感情や思考をコントロールできないことを、

冷静に観察すれば、すぐに分かります。

思考していることには、

必ず過去の経験や身体的な反応に根拠があります。

それは全て自動的に起きていることです。

脳科学的にも、判断が先に起こり、

自分がその指示をしたという感覚の方が、

後から起きることが分かっています。

私たちはもともと、守るべき自我など元々なかったのです。

全ては自然に、自動的に、周りの環境と一体的に起きていることです。

主体的に、個人的に、周りの環境と切り離されて起きていることなど

何一つありません。

まず、

ああ、自分のこの感覚は錯覚だ

と自覚しましょう(笑)

そうだとすれば、

あなたが生き延びるためにあれこれ画策する必要はありません。

自然に任せていれば大丈夫。

例え大丈夫でなくても、どうせ自分にできることは何もない。

自分や他人の判断全てが自動で、

自然現象のごとく、必然的に起きていることなのだから。

起きることが、起きるべくして起きている。

今起きていることが、

なぜ起きない方がよいことだと言えるだろう。

なぜもっとこうあった方がよいと言えるだろう。

そう思えた時に、

色々なことをありのまま受け入れられるようになります。

そうすると、

「こうあってほしい」「こうあるべきだ」という

思い・理想・期待はだんだん薄れてきます。

5.知るべき2つ目の真理

さらに、二つ目のこの世界の仕組み=真理は、

この現実は、

次の瞬間には消えてなくなる儚い夢である、

ということです。

未来は、今思い描いている幻想で現実ではありません。

過去は、今思い出している幻想で現実ではありません。

そして、現在は一瞬で未来から過去に変わっていくので、

また幻想と言えるでしょう。

この世界は変化し続けています。

さっきあったものが今はない、

それを夢や幻想と言います。

夜寝ている夢はリアルな感覚があっても、

朝目覚めれば全てなくなっているので、

それを夢と言います。

現実も、さっき感じた感情も、考えたことも、

違うことすればなくなっているし、

睡眠中はなくなっているし、

また心境の変化も起きるし、

身体も老化しているし、

死んだらこの現実は終わるし、

とにかくさっきのものはなくなっているので、

例えリアルな感覚があってもそれを夢と言います。

だから、

自我があるのも当たり前で、

だから苦しみがあるのも当たり前でも、

どうせそれは夢だから、

別に気にしなくていいということです。

究極の解決策ですね。

でも、この現実がリアルすぎて、

とても夢だと思えないという人もいますよね。

そういう人は、

まずはよく観察すればいいと思います。

自分の感情も考えも刻一刻と変わっている。

他人の言うこともコロコロ変わる。

状況がどんどん変わっている。

この現実の中で、

何一つ変化しない確固たるものとして、

そのままで置いておけるものって、

目に見えるものでも、見えないものでも、

ないということを確認してみてください。

良いことも悪いことも、

とにかくどんどん過ぎ去っていきます。

今、ものすごく辛い気持ちでいたとしても、

大きな苦しみの中にいたとしても、

それが、全く同じ調子でずっと続くことはないでしょう。

少なくとも眠っている間は、ないでしょう。

眠っている間にみるものが現実で、

起きている間に見るものが夢と考えても、

何も矛盾がないことに気づきませんか。

少なくとも、肉体が死を迎えたら、

この夢が覚めることは、

想像がつくでしょう。

いつか終わる、

いつか覚めるものが、

夢ではありませんか。

あなたのその苦しみは夢の中の出来事です。

それに気付いて、

まずホッとしてみてください。

その安らぎが、その平安が、本当の自分です。

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