天上の神と、内なる神と__01奇跡を数えて〜カミーノ・スピリチュアル巡礼記
2015年の夏、スペインの巡礼道・カミーノを歩いた時の日記を不定期公開。
前回の序章に続く物語です。
序章はこちら
https://note.com/maiko_ishita/n/nb31b1849626e
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2015年8月3日
巡礼の出発地に私が選んだのは、フランスのサン・ジャン・ピエ・ド・ポー(Saint-Jean-Pied-de-Port)。「フランス人の道」という、もっとも有名な巡礼路の出発点だ。
前日にフランス南西部の街・ルルド(Lourdes)に宿泊していた私は、8時台の列車に乗ってバイヨンヌ(Bayonne)駅を経由し、COMBO LES BAINS駅へ。そこからバスに乗ってサン・ジャンの駅に到着したのが12時半頃。線路が一部工事中で、代わりのバスが出ていたのだ。
駅に降り立ったものの、どちらの方向に行っていいのかわからなかった。周りのバックパッカーについて行ったらなんとかなったのが奇跡的。巡礼事務所への道中、貝殻の標識が出ていて、その通りに行けばいいから安心だった。ホタテ貝のマークは、カミーノのシンボルになっているようだ。
事務所に着いて手続きを済ませ、クレデンシャル(巡礼手帳)を手に入れた。係の人が英語で何といっているかがわかったのがこれまた奇跡的。無事、アルベルゲ(宿)も確保した。事務所が紹介してくれたのだ。
宿代は10ユーロ。男女混合の2段ベッドが並んだ部屋だった。10ユーロなんて安い!と普通思うだろうが、私には高いと感じるほどだった。貧乏巡礼なのだ。お金がなくても、神を信じれば、自分の魂を信じれば道は開ける。そう師から教えられたから、お金はあまり持っていない。手持ちの現金は200ユーロと、小銭がいくらか。お金の心配をしてどうする。神を信じていないじゃないかと自分に言い聞かせた。でも、魂はあまり心配していないのがわかったから、安心していた。
宿のシャワーの数は限られていたため、先に済ませ、街を散策した。写真はその時の一枚。
そしてだ。宿に戻ってから、明日のランチ用にと買ったサンドイッチを、結局、3分の2以上食べてしまった。夕食を抜こうと思っていたけれど、やっぱり無理だったわ。
部屋には2段ベッドが5台あった。韓国出身で、スペインに15年くらい住んでいるという青年と話した。その青年は、「The End Of The World」まで行くと言った。私の、そして多くの人の目的地であるサンティアゴ・ディ・コンポステッラの先にある場所らしい。興味が湧いたが、私は魂でThe End Of The Worldへ行こうと思った。その青年は、「雨の準備はしているかい?明日は雨らしい」と言った。そんなことあるはずないじゃんと思ったが、言葉が出てこない。「Really? I believe sunshine.」と答えた。そう、私は太陽の日差しを信じている。
その後、外に出て、師から教わったシングルクロス、ダブルクロスという浄化の方法を一人、やったのだった。「神よ、私が明日、ピレネーを越えることをどうかサポートしてください」。信じるということ。ただただ、晴れると信じるということ。
そして、私は、「神よ、私に足りないところがあったら、至らないところがあったらどうかそれを見せてください」とお願いした。もし雨が降ったら、足りない所を見つめられる。雨でも晴れでも、どちらでも、私は行く。どちらでも。どちらも、本当は無いのではないだろうか。
すべてはひとつなのだから。
おわり。
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2020の今、思うこと・・・
当時は神様って、天上界にいるものだと思ってた。
それはそうかもしれないが、
神様は、自分の中にもいる。=自分自神
自分自神が言うことをどうやってキャッチするかというと、
「あれしたい」「これしたい」と思うこと、
ふと、思うこと。
ふと、感じること。
全部全部、自分自神。
自分という神様の指令に従って生きている。
生きようとしている、今。
石田舞子
↓前回の記事はこちら
https://note.com/maiko_ishita/n/nb31b1849626e
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私が巡礼中にお世話になったスペインの宿に
「La Perla Negra」があります。
https://www.facebook.com/PerlaNegraAlbergue
コロナウイルスの影響で巡礼者がいない現在、寄付を募っています。
詳しくは下記に書きました。
スペインからの手紙〜巡礼の道「カミーノ」から
支援してくださる方がいらっしゃいましたら、
私のメール maikoishita@gmail.com までご連絡いただければ幸いです。
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