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序章__「奇跡を数えて 〜カミーノ・スピリチュアル巡礼記」

2015年の夏、私が書いた日記を不定期で公開していきます。


スペインの巡礼の道・カミーノを歩いた時の日記です。


※プライバシーに配慮し、登場人物については名前や性格を変えています。


本日はプロローグです。


それではどうぞ。

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私はカミーノを歩く。

真実だけを言えるようになるために。

真実とは、魂。嘘偽りのない魂の声。

カミーノを歩くことで、あるがままの魂だけを表現できる人になりたい。

魂の声だけを聞き、その通りに生きるのだ。

それがただ一つの願い――。

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“カミーノ”を知っているだろうか。

カミーノ(Camino)とは、スペインの世界遺産を歩く巡礼の道である。目的地は、スペインのサンティアゴ・ディ・コンポステーラ。サンティアゴとは、スペイン語・ポルトガル語で、聖ヤコブにちなむ名。カミーノは、キリスト教の3大巡礼地ともなっている。

私は仏教徒だが、それはたまたま日本に生まれたからで、熱心な仏教徒ではない。

私はこの道を歩くことで、自分の魂を浄化したかった。魂についた汚れ、ゴミを払いたかった。私はずっと、自分の魂を無視して生きてきたことに気づいたからだ。とりわけ私は、真実を語ってこなかった。真実というのは、本音のことであり、魂の声のことだ。魂の声が聞こえていたにもかかわらず、それをそのまま体現することを私は恐れた。そんなことは無理だと決めつけていた。無難に生きてきたのだ。でも、何かが違うと、心の奥底で感じていた。


そして、2012年から私は変わり始めた。目覚めはじめたと思う。フリーランスのライター・編集者となって、自分が思うような雑誌を作りたいと挑んできた。でもまだまだだった。結局、フリーランスという名の下請け業に従事しているだけだった。そのなかでもなんとか、自分の好きな分野を追求していた。好きな分野、それはスピリチュアルな事柄だった。「悟り」「覚醒」「意識の目覚め」。そういったことに興味津々だった。


また、私は周りの人を自分勝手に判断し、「この人にこの真実を伝えたら、この人は苦しむだろう。だから間接的に伝えよう」とか、「この人にはこんなことはわからないから、さわりだけ適当に伝えておこう」とか、そう思って、ゆがめた真実を伝えてきたのだ。私の師は、それは「噓つき」だと教えてくれた。そうか、それが噓つきなのか。だとしたら、私の人生はすべて噓だったのだな。

別にカミーノでなくてもいい。私にとってはカミーノだった。
カミーノは、師のパートナーが歩いた地。そして、前世で親子だったという人物が歩いた地。
ただそれだけのことだが、この世界に偶然はない。
私にとってはカミーノでなければならなかった。

私に何ができて、何ができないのか、頭で考えるのはもうやめよう。
魂は、時々、とんでもない奇跡を起こすこともあるのだから。


あなたも魂に従って生きてみないか? 魂の声を聞き、それを体現できたなら、本当にラクで生きやすくなる。ある意味、楽園が待っているのだ。辛い事さえも、魂のギフトだと思える。


あなたもこの日記を読みながら、魂で一緒にカミーノを歩こう。まだ見ぬあなたを思うことで、私はひとりじゃないと思えた。あなたもひとりじゃない。


あるがままの魂、それは内なる神――。


写真:巡礼のスタート地、フランスのサン・ジャン・ピエ・ド・ポー。


↓続きはこちら

01 天上の神と、内なる神と

https://note.com/maiko_ishita/n/n080e63316145


↓こちらの記事は私のブログでも公開しています。

https://ameblo.jp/grail-books/entry-12599968694.html


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