忘れられないシーズンになるのだろうか
12勝8分18敗。
33得点49失点。
13位。
2021年12月4日、我が軍の今シーズンの闘いが終わった。終わりまでたどり着いた。
どの立場であろうと我が軍に関わり我が軍をおもうすべての人と同様、ここまで到達した安堵なのか焦燥感なのかもっと別の感情なのか、人によって捉え方の異なるこの感情を静かに受け止めた最終節。
シーズンオフに入るのが早すぎて、もはやあの時に何を考えていたのかほぼ忘れている。後年消すかもしれないけれど、少し特殊だったシーズンの記録として、抜け落ちた気持ちのいくばくかを拾う年末の夜。
春。失う。
正直、感染影響という観点だけで考えると、春の2週間活動停止は今でも納得がいかない。
あそこで犠牲にしたものは、コンディションや試合日程だけではない。「ガンバから声がかかったら絶対行く」という選手を地道に増やすために有効な、常に上位、面白みとやり甲斐のある戦術、挑戦的な練習。チームの基盤となる積み重ねてなんぼな構成要素を積む時間が、根こそぎ犠牲になったのだ。
去年はリーグ自体が休止したが、今年は我が軍だけが取り残された。観る側のやるせなさは言葉にできなかった。
単に観るだけの自分でさえ、これまでになかった感情を持ったのだから、チームにコミットする立場の人々の心情やさまざまな思いは本当に計り知れない。よくその淵から戻ってきてくれたと思う、ありがとうございます。
初秋。薄日。
実はクラブ創設30周年という年だった。記念ユニフォームやクラウドファウンディングなど、たくさんの人たちの知恵と情熱が投入された出来事やプロダクトが提供された。
チームが降格圏にいるので、手放しで喜べるほど楽観的になれなかったのも事実だが、それでも何となく申し込んだスタジアムツアーの当初予定日が緊急事態宣言で延期となり、次の日程が決まらない時期はさみしかった。
ようやく実現したのはもう秋だった。OB選手がひとり参加する予定で、誰かなぁ加地くんかな家近いしと予想していたものの、集合場所に行ったら武ちゃん(武井拓也さん)がニコニコして立っている。
得意のおしゃべりが炸裂して、でも武ちゃんならではの視点や意見を直で聞ける時間はとても面白かった(プロで長続きするのは他人のせいにできる思考を持つタイプ、自省とネガティブは違う、セカンドどころかサードキャリアも準備しないと死ぬまで暇しそう、とかとか)。
我が軍に関わる今年の中で最も陽が差した時間になった。
武ちゃんありがとう。
晩秋。初。
姪っ子がスタジアムデビューし、試合中に一度も眠りに落ちなかった。優秀。なお試合内容は(
初冬。再。
終わりまでたどり着くんだろうかと不安でも、時間は過ぎて、90分やシーズン最終節という終わりはくる。どんな終わりかは自分の一存では決まらず、信じていてもその結果にならないことだって起きる。
だからフットボールが好きだし、我が軍がその中で強く魅力的な存在であり続けるために進化してほしいと願う。
そんな当たり前の思いで今シーズンは終わった。来シーズン、完全な再生はできないかもしれないけれど、もうツギハギをしてる場合じゃない。腰を据え肝の座った姿がどんなものになるのかを楽しみに冬を越したい。
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