水彩画

絵画は描画道具によって時間帯が分かれるような気がする。
例えば油絵は、絵の内容が抽象画だったとしても絵の具の立体感がくっきり浮かび上がる。真昼だ。一方で水彩画はウェットインウェットにより境目が曖昧になる点が夕間暮れっぽい。水墨画は朝だろうか。それとも就寝前だろうか。個人の感性に委ねられる部分が大きいような気がする。個人的には早朝をイメージさせられるが、それは配色や筆のタッチ、テイストから静謐さを想起するからだろう。

絵画の種類ですでにある程度の受け取り方が限定されるというのも非常に興味深いが、これはあくまで個人的見解なので他人に伝えたら一笑に付されるかもしれない。表現方法はこれまた人それぞれだからだ。水墨画でも画角から溢れんばかりのエネルギーを発しているものだってある。そういうものは大抵ステーキを食べた後のように胃もたれするほどのパワーが込められている。美術館にあると他の作品が霞んでしまいかねないようなものだ。そう考えると学芸員の手にも余っている作品は意外と多いのではないだろうか。学芸員の友達がいないのでなかなかそういう話を聞く機会も無いが。
油絵は絵の内容を考えるとノスタルジックな雰囲気を醸しているものが多いだろうか。そもそも一般に有名な作品は長い歴史の中で時間をかけて地位を重ねてきたものが多いからそう感じるのだろうか。そういえば現代アートなんて何も知らない。展覧会でも行ってみようかしらん。

そういえば人類の夢に色がついたのはカラーテレビが発明されて以降という話は本当だろうか。まさにオズの魔法使いの世界に迷い込んだということだろうか。そういう意味では現代人は全員魔法にかけられていると言えなくもないか。…言えませんね。このような現代では確かめようのないこと、"Unconfirmable fact"とでも言おうか、こういった話は一般意思として楽しめると思う。この文脈で一般意思という言葉を使うのもどうかと思うが、今回はコンセンサスというような意味合いで捉えてもらえば問題ない。いつか一般意思の話についても思うところについて書けたら。

おやすみなさい。


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