2023.02.14/手洗い場
床貼りが終わって、
次はトイレの空間を変更していただいてます。
元々、小さな空間に贅沢に２つトイレがあったのですが、おそらく席数も少ないので、２つも要らないかなぁという事で、トイレは１つにしていただき、それに伴って入り口を一つ塞いでもらう事にしました。
きっと、また面倒くさい事を言ってしまってるのかもと思いつつ、この図で言うと左側のトイレの扉を一つ外して、そこを壁で塞いでもらいます。
そこにあった扉が、少し大きめの海外の扉のような感じで形がけっこう好きだったので、それを再利用して、２つのトイレの境の所に枠ごと再度つけ直していただきました。
つけ直す際に、
少しだけブラウンに扉は塗り直していただいて、
大きく歪みのあった部分も削っていただくなどして修正を加えて、明るいナチュラルな色だったのは、渋みのある落ち着いた扉に変わりました。
初めて見た時は、こんなに綺麗に取り外したものを当てはめられるんだぁ〜と感動しました。
その際、向かって右側個室にある洗面所部分は綺麗に取り外していただき、左側の洗面所部分を活かして、トイレは外して、手直しして頂きました。
また、以前にも書いたのですが、前の内装がかなり凝っていて、色々組み合わせて要素だらけのびっくりド○キー状態(石川さんいわく・笑)だったので、一つ一つはとても良い素材を使われてるのですが、私の作りたいお店としては少しイメージが違うので、使えるものは再利用して、要素を削ぎ落としつつ作っていただいています。
ただ要素が多いだけで、よくよく１つずつ見ると、意外とかわいいものがあって、トイレも海外製の陶器で作られたものだったり、カランもアンティークな雰囲気があったりして、かなり傷んで水漏れしたりもしているのですが、補修してありがたく使わせていただこうと思います。
今回、1番に石川さんらしいなと感じたのは、トイレの洗面台の桶部分の取り付けでした。
以前あったものは、少しレンガ色をしたシンクでした。これもおそらく海外製で面白いのですが、周りの雰囲気と今回は合わないので変えることになりました。
そもそも、普通の洗面台ってタイルだったり、陶器だったり、木で周りができてたりすると思うのですが、ここは、くにゃくにゃ曲がる鉄でできたちょっと変わった洗面台が付いていました。
しかも下部分がギザギザのコウモリの羽みたいなデザインで、何故かそこだけ謎にロックな雰囲気でした。
そのコウモリロック部分は綺麗に切り揃えていただいて、型がぴったり決まったからか、鉄が少し石のような雰囲気になり、一気に収まりが出ました。
そこに合わせるのってどんなの？となった時に、私は蛇口に白の陶器部分があったので、それに合わせた白が1番無難に綺麗だろうなぁ〜という感覚だったのです。
ところが石川さんから、そこに当てはめる洗面器をできたらアンティークの物で作りたいと言う事で、古道具屋さんやアンティーク屋さんに問い合わせを沢山していただいて見つけ出していただいたのが、戦前の大きな鍋でした。笑
私も同時に探していたのですが、まさか鍋が洗面台にできるなんて思ってもいなくて、やっぱりこれは現場で実際に作っている人の感覚と感性だなと思います。
そして、それを実現するための石川さんの行動力は異常に早くて、それにコミュニケーション能力が抜群すぎるので、その中で掴んだ素材だなぁと今回改めて感じました。
ここは普通でもういいんだけどなぁ〜。
という気持ちも少し私の頭をかすめたのですが、
やり取りの中で、石川さんのこだわりたい部分みたいなものを感じたので、それを貫いていただけて、私は何も結局できなかったのですが、妥協せず見つけていただいてありがたかったです。
その後、一度鍋を見てみて欲しいと連絡をいただいて見に行った時、思った以上に鍋だったので、最終どうなるのかなぁ？と思っていましたが、周りの鉄の台に馴染んで、とっても面白く石川さんらしい仕上がりになっていました。
そして、きれいに取っ手部分も切り取っていただき、真ん中に穴を開けて、ちゃんと洗面台仕様に。
そんな面白い要素が、あちらこちらに、これからも散りばめられて仕上がっていくのかな？と楽しみにしています。
こうして改めて思うのは、工事をしている中でも私が喜びを感じられるのも、松本さん、石川さん、そして支えられてるご家族が協力してくださっているおかげだと言う事です。
本当に私は、人にいつも恵まれてると思います。
こういう時、感謝を『ありがとう』以上にどうやって伝えたらいいか分からなくて、『ありがとうございます。』が軽い言葉に聞こえてしまうなと思うのです。
でも、それ以外にやっぱり分からないので、
ありがとうございます。(最上級で)
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