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箱を捨てたくない

箱っていいですよね……お菓子とかお酒とか、贈答品が入っている箱。しっかりした厚みのある木箱もあるし、とにかくデザインがおしゃれな紙製のもあるし。単色のもかわいいし。箱好きって変だろうか。

ありがたいことになにかとおすそ分けをいただくことがあって、その都度、いい感じの箱に入ってくるから楽しい。あける瞬間もいいんだよな~。ちょっと高級なスイーツなんかだと、中身そのもののサイズに対する梱包のレベルがすごく高かったりして、これはお菓子ではなく箱の重さなのかとあとから納得することもしばしば。クッション材として入っているあの、紙吹雪じゃなくて、ちりぢりになった細い紙切れ(名前あるやろ)みたいなの、結構カラフルでかわいかったりすると取っておきたくなってしまう。ためこんでたのはティーンエイジの話で、いまはちゃんと捨ててます。いまは!

なにかに使えそうだな~と思ってとっておくことの多いのが紙袋と箱なんだけど、紙袋のほうが出番が多い。主にパン屋さんで使う。箱は家の小物入れにするけど、箱が来たら小物が増えるみたいな怪奇現象はあいにく起きないため、箱ばかりが増えてしまう。小物を無駄に種類分けして、使う箱を増やしたこともあるが、のちのち、収納効率という観点においてなんたる愚行で賞をセルフ受賞したので、なかなかそうもいかず……。

でも箱って基本的にしっかりしていてデザインも素敵なことがほとんどだから、畳んで捨てるのがめちゃくちゃかなしい。わたしだけでしょうか? 昨年お祝いでいただいた洋菓子の箱がとにかくエレガントで、もはや中身がなくなりかけているのに、あたかもお菓子ありますけど?💛みたいな感じで置き続けている。捨てたくない……ずでだぐないよ……とこころの箱聖人がめそめそしているので。市販のお菓子もこの箱に入れちゃおうかな。3割増でおいしくなりそう。

引越しのたびにごみが出ることをようやく学んだから、今はできるだけ捨てるように努めてはいるのだが、昔はやたらととっておきたがりだった。コーヒー豆を種類ごとに文字色の違う箱で売ってるところがあって、学生時代に何回も通い詰めていたので、その箱が部屋の一角に積まれていった。ホンジュラス、ピーベリー、ブラジル、コロンビア、グアテマラ、デカフェ……季節ごとにブレンドも出ていて、ほんとおいしかったんです。箱を重ねて、これがJDのインテリアや!と鼻をフガフガさせていたら、いざ引越しのときに手伝いに来てくれた親に無言でごみ袋に放り込まれ、大事なインテリアがゴミと化す瞬間を観測してしまった。もし、捨てる前に、これはごみよね?って聞かれたら、ごみじゃないッ!って止めてたかもしれない。いや、聞かれもしない時点でごみなんですけど、わかってるんですけど、わたしにとってのインテリアが……gominteria……

きれいな箱を捨てるたびにうじうじするのもアレなので、箱を飾れるスペースがあったらなあ。ただどんどん増えていくのは目に見えているので、仮想空間的なところに置くのが理想である。現実は厳しいのであった。

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