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読書記録|福田康隆『THE MODEL』

はじめまして!
マーケティング勉強中の社会人1年生です🎒
初のnoteをご覧いただきありがとうございます☺

今回は読書記録の記事となっています。
記録・アウトプット練習としてやっていくので温かい目で見てくださいね👀
気まぐれ更新ですが、よろしくお願いいたします♪

それでは早速本題に入っていきましょう~

今回読んだ書籍

そもそも「The Model」とは?

一言でいうと「マーケティング→インサイドセールス→営業(フィールドセールス)→カスタマーサクセス」という分業体制です。

本書ではこのモデルが生まれた背景や現代社会に合わせたオペレーション、そして市場戦略や人材・組織・リーダーシップまでが解説されています。

今回は中でも「現代社会に合わせたオペレーション」についてまとめていきたいと思います。

著者紹介

福田康隆(ふくだ やすたか)

1972年生まれ。早稲田大学卒業。ハーバード・ビジネススクール General Management Programを修了。1996年に日本オラクルに入社し、セールスコンサルタントとして勤務。2001年に米オラクル本社に出向。2004年米セールスフォース・ドットコムに転職し日本市場におけるオペレーションを担当。翌年、同社日本法人に着任し、以後9年間に渡り日本市場における成長を牽引する。専務執行役員兼シニアバイスプレジデントを務めたのち、2014年に退職。同年6月マルケト入社と同時に代表取締役社長に着任し、2017年10月には株式会社マルケト 代表取締役社長 アジア太平洋日本地域担当プレジデントに就任。

用語説明

まずは本書で登場する用語の定義が解説されていたので要約していきます。

  • SFA(Sales Force Automation):

「営業支援システム」と呼ばれる営業活動の管理ツール。
主な機能は営業活動の記録・日報管理・コンタクト管理など。
CRM(顧客関係管理ツール)と混同する場合が多いため、本書では「営業が商談管理を行うツール」と定義している。

  • リード(Lead):

「見込み客」と訳すことが多いが、これも解釈が分かれる。
本書では名刺情報やウェブサイトのフォームから獲得したコンタクト情報など「保有する潜在顧客のコンタクト情報すべて」を「リード」と定義している。

  • クオリフィケーション(Qualification):

一定の基準を満たしているか判断すること。
営業においては、リードや商談を部門間でパスする際に事前に合意した基準を満たしているか確認することを意味する。

  • パイプライン(Pipeline):

商談→受注に至るまでのプロセス管理
一般的には提案・見積提出・最終交渉などフェーズ別で管理を行う。

要約

それではいよいよ本編をかいつまみながら要約していきます!

顧客の行動プロセスの変化

営業の分業プロセスを「マーケティングが獲得した新規リードをインサイドセールスが素早くフォローし、商談として進められるものを選別して営業に引き渡す」というオペレーションだけで理解していても、そのやり方はもう通用しなくなりました。

なぜかというと、デジタルの普及によって購買プロセスのうち前半の67%は営業担当が接触する前に終わってしまうからです。そこで、マーケティングオートメーションを活用したデータ分析が重要となります。

しかし、営業効率の改善には限界があります。SFAを導入したばかりの企業では商談件数の増加や受注率の向上が見られますが、ソリューション提案型の商材では受注率を3割に向上することはできても6割、7割にすることは難しいですよね。

また、ビジネスの初期段階では商談に繋がりやすいアーリーアダプター層(流行に敏感かつ自ら情報収集を行って新しいものを取り入れる人)のリードを獲得できますが、事業の成長段階においてはいかにアーリーアダプター層以外のリードを獲得できるかが重要となります。

ではこの課題を解決する策は何か?──それはリードの「リサイクル」です。

商談にならなかったリードや商談したが失注となったリード、アップセルできていない既存顧客を再度検討プロセスに戻すことで、必要なリード数を補うことができます。

「分業」から「共業」へ

最初に「The Model」を分業体制と書きましたが、ただの分業には副作用があります。

「分業」というと、マーケティング・インサイドセールス・営業でそれぞれの目標値を追うことが一般的です。

しかし、それではビジネスが行き詰ったときに崩れてしまいます。非効率的なオペレーションで数字を増やそうとすると人手でカバーするしかなくなってしまうからです。

またとある実験結果によると、グループに分けると人は敵対し始めるそうです。

つまり、部署ごとに業務を「分業」しつつ共通の目標を追う「共業」が必要となります。大切なのは「顧客のライフサイクル全体を俯瞰して、関連部門をどう機能させるか」にあります。

最新のレベニューモデルとは?

本書では、現代社会に合わせた最新の「レベニューモデル」が解説されています。

それでは上記の図に沿って順番に(ざっくり)まとめていきます。

  • 認知拡大→リード獲得→リード育成/育成対象外→有望リード:マーケティング、インサイドセールス、営業で合意した基準からフォローするリードを絞る

  • アポイント訪問→商談→オンボーディング→アップセル/クロスセル:上記で行ったクオリフィケーションが正しいか確認し、受注後はカスタマーサクセスやコンサルティングなどが顧客体験を支えるフェーズ

上記を実際に活かすためには「顧客ステージ設計」が必要となります。
伝えたいメッセージを「コンテンツ」化し、様々な「チャネル」を通じて顧客のデータを収集・パーソナライズしたコミュニケーションを行う。そして顧客が次のステージに移動したことを決める「移行判断基準」が重要となります。

部門ごとの役割

次に、上記の「レベニューモデル」を支える4つの部門の役割が解説されています。

それぞれが目指すべきKPIの構造は以下の通りです。

sales force サクセスナビ「【手順に沿って構築】The Model ダッシュボード(https://successjp.salesforce.com/article/NAI-000378)」より

1.マーケティング

オンラインでの顧客行動が増える中、顧客はWebサイトやSNS、アプリなど様々なチャネルを行き来しています。

その中でマーケティング部門は、オーケストラの指揮者のような存在です。これまでは「商談を作る」までの役割とされがちでしたが、現在はカスタマジャーニーの全体を支える役割が求められます。

マーケティング部門は見込み客が「認知拡大」「リード獲得」「リード育成」「有望リード」のうちどのステージにいるかを判断する明確な基準を作ることが重要です。

そして、マーケティングにおけるコミュニケーションの最大の役割は「見込み客を次のステージに進める」ことです。

2.インサイドセールス

リードにコンタクトを取れる時間は限られています。インサイドセールスはその限られた時間で成果を最大化させるために、どれだけ業務効率を上げられるかがカギとなります。

そこで役に立つのが「リードスコアリング」です。
リードを属性スコア(企業規模、業種など)と行動スコア(Webサイトへのアクセスなど行動情報)でスコアリングし、フォローする優先順位を決めます。

ここで重要なのは絶対値でスコア見るのではなく、○○点以上なら一定の行動意欲がある、というような見極めのラインを決めることです。

3.フィールドセールス(営業)

商談を「リード以上商談未満」「ビジネス課題の認識」「評価と選定」「最終交渉と意思決定」「稟議決裁プロセス」の5つのフェーズに細分化し、パイプラインや予測の管理を行う役割を担っています。

また、フィールドセールス内におけるマネジメントが商談で見るべき項目は「受注予定日」「金額」「フェーズ」「競合」「商談日数・フェーズ滞留日数」「ネクストステップ」の6つです。

4.カスタマーサクセス

カスタマーサクセスは「契約更新してもらいたいベンダー」と「導入したからには成果を出したいユーザー」、双方のニーズを満たす部門として他社との差別化を図ります。

「オンボーディング」「導入支援」「活用促進」「契約更新フォロー」「アップセル/クロスセル」「テクニカルサポート」の6つのステージに分けてフォローし、それぞれのステージで担当者が変わっても関連部門が一体となって顧客をサポートしていきます。

まとめ

以上が『THE MODEL』のざっくり要約でした!

今回はマーケティングの勉強として、主に「レベニューモデル」に沿った部門ごとの役割についてまとめてみました。
その他、本書では経営に関する市場戦略なども解説されております!

感想

まず、本書ではとっっっても詳しく解説されているのでまとめるのは大変でした……が、マーケティングのみならず要約の良い練習にもなりました。

また、「The Model」はあくまでも原型として、各社各部門ごとそれぞれの形に落とし込んでいく必要があると感じました。

今後も立派なマーケターとなれるよう、精進いたします!☺

参考文献

福田康隆『THE MODEL──マーケティング・インサイドセールス・営業・
カスタマーサクセスの共業プロセス』、翔泳社、2019年。

マイナビニュース「『アーリーアダプター』って何ですか? - 意味と役割【ビジネス用語】(https://news.mynavi.jp/article/20190117-756724/)」、2019年。


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