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コロナ禍での国際協力団体・代表を終えて

こんにちは。
学生国際協力NGO FEST-HIROSHIMAの10期代表を務めました、遠藤です。

FEST-HIROSHIMAでお世話になった方々やOB・OGの皆様、FESTに興味のある方、そして私自身を応援してくださっている方々に向けて
これまでの活動や想いをお伝えできたらと思っております。

学生国際協力NGO FEST-HIROSHIMAとは?

簡単に申しますと、FESTはフィリピンを支援している国際協力団体です。
広島支部であるFEST-HIROSHIMAは2012年に創設され、今年で10周年を迎えます。

世の中に国際協力を行っている学生団体は山ほどあると思うのですが、
我々のモットーは『世界から「向こう見ずな支援」をなくす』こと。

モノを送るだけではなく、支援先の現地住民が自立していけるようなプロジェクトの立案・実行支援を行っています。

また我々は資金調達・支援実行・啓発活動に至るまで全て学生のみでおこなっており、『最良の国際協力を探求』すべく活動しております!

FESTに入った理由とは?

私は2020年度、コロナ禍の最中に大学進学しました。
入学式もないどころか、授業もない。
そんな混乱した世の中でしたが

「何か新しいことをしたい」

そう思い、オンラインで活動をしている数少ない大学の学生団体・FESTの活動見学に行きました。

コロナがなければ大学でも音楽を続けるつもりだった私は、正直「国際協力」というものに全く興味がありませんでした。

高校までは音楽を通して様々な機会をいたただき、貴重な体験をいくつもしてきたのですが
大学生になったからには何かを企画・実行に至るまで自分の力でやってみたいと思っていたため、FESTに興味を持ちました。

しかしながら飛び交う難しい言葉の数々…。

しかもオンラインでしか活動がないのに、入ってもモチベーションが保てないのではないか?と思っていた私は入るとも言わずに見学だけ何度か行っていました。

そんな時、当時の代表から直接お電話を頂き、押しに弱い私は勢いだけでFESTに入ることを決めました(笑)

先の見えない1年

コロナが始まる前のFESTは、年に2回フィリピンに行き、現地で支援活動を行っていました。

「来年はコロナも収まって渡航に行けるでしょ」
そう先輩方に言われながら1年の夏が過ぎ、2年の春も過ぎ(笑)

現地に支部がない我々にとって渡航に行けないというのは大きな痛手でした。
これまでのプロジェクトが完全にストップしてしまい、
時間が経つにつれて今後の不安や「どうしようもない」「何もできない」という諦めの方が色濃くなっていきました。

先輩方の士気も目に見えて下がるようになり、団体としての存続が危ぶまれた時期も当然ありました。

なぜ代表に?

上記のようにモチベーションの下がっている団体の雰囲気を見て問題意識は感じていました。

だからと言って首を突っ込むのもなぁ…と思い、特に何かすることは無かったのですが。

そのことをOGに相談した際、「せっかく問題意識を持っているんだったら、まいちゃん自身がアクションを起こしてみては?ダメだったらダメだったでいから。」と言っていただきました。

「確かに自分が深刻に考えすぎているのかも」と思った私は、素直にその言葉通り、(当時代表でも何でもない立場だったのですが)問題提起をするプレゼンテーションを行い、メンバー同士が話し合う機会を何度か設けました。

そこで互いの課題観について話し合えただけではなく、「団体のことを考えてくれてありがとう」「私も刺激をもらったし、頑張ろうと思った」「FESTに入ってよかった」というフィードバックをいくつか頂きまして。

これまでリーダー職を何度か経験しているのですが、大変さを分かっているからこそ当初はFESTの代表になりたいとは全く思っていませんでしたが(笑)

その一件を経て
モチベーションの高低があれど、FESTのメンバーはやっぱり志の高くていい人が多いし、建設的な議論ができるし。

頑張ってみようかな!と思い代表の職を引き受けました。

国内での活動展開

これまでの活動とは全く新しい活動をすることには賛否両論あったと思うのですが、

「今できることをやったらいいじゃん」という考え方の私はどんどん新しいプロジェクトに着手しました。

2021年夏に実施したクラウドファンディング 
クラウドファンディングのリターン用に作成したグッズ
※広告やポスター等も自分で作っていました


FEST共催のSDGsイベントに参加
衣類回収イベント
衣類をスラム街に寄付するプロジェクトでは、4,700着以上の衣類を回収することに成功しました。
フィリピンに衣類が届いた様子
衣類プロジェクト報告会

また今年度は公民館だけではなく、自治連合会や防災士の方々、広島市危機管理室などにも協力していただき、防災に関するプロジェクトを行いました。

防災プロジェクトでは、地域の大学生や親子世帯を巻き込み7回にわたる学習プログラムを行いました。

これまで日本国内にパートナーがほとんどいなかったため、関係づくりからしていくことは勇気もエネルギーも必要でしたが

ありがたいことに様々な団体の方がFESTの活動に協賛してくださり、こうしてプロジェクトを実現することができました。

辛かったこと

プロジェクトに関しては様々な方々のご協力もあり比較的順調に進んだと思うのですが、当然ながら全てが順風満帆だったわけではありません。

『企業は人なり』
という言葉がありますが、学生団体は企業以上にヒトに対する依存度が大きいです。

所属することや活動が義務ではなく、参加している学生の人格や姿勢に大きく左右されてしまうからです。

特にコロナ禍、オンラインならではの問題もあって、私自身も代表をする中で人に関する課題に悩んだり、傷ついたりしたことが多々あります。
忙しくてプロジェクトに追われている時以上にメンタルの問題は辛かったですし、苦しかったですが、
そんな時も手を差し伸べてくださるのはFESTのOB・OGの方々でした。

FESTの先輩方は本当にFESTのことが大好きなんです!(笑)

そんな先輩方に何度も救われましたし、先輩方の姿を見て「FEST頑張ろう」「FESTを残していこう」と思っていました。

FEST-HIROSHIMA10周年を経て

10周年を機に、広島支部創立者の矢田貝さんや他の先輩方ともお話しする機会をいただくことが何度かありました。

先にも言ったように学生団体は学生に左右されやすいものだと思うんですが、10年経っても創立者たちと現役生が同じマインドを持っているって凄いことだと思うんです。

大学を離れてもフィリピンの方々や現役生を気にかけてくださる先輩方には本当に感謝しています。

これから

「これからのFESTがどうなってほしいか?」という質問に対して毎回私が言っているのは「意義あるコミュニティであり続けてほしい」ということです。

これから時代が変化していく中で、もしかしたらFESTがこれまでの活動とは異なることをしていく可能性も無きにしも非ずだと思っています。

ただ、広島の学生にとって意義のあるコミュニティであり続けて欲しいな、と私は思っていて。

私は希望する大学に進学できず、非常に悔しい思いをしましたが
FESTに入っていろいろなことに挑戦できたことは自分にとって財産だと思っています。

議事録や企画書を書いたり、監査を通したり。
そうした事務的なことの力がつくのもそうなんですが、

「FEST」という場所を使って、多様な価値観に触れ、議論し、行動し、「踏み出す力」がついたと思っています。

地方の一国公立大学に進学した学生の中には「地方だから」「受験に失敗したから」という人も多いと思いますが
自分の行動次第で濃い大学生活を送れるチャンスが詰まった団体ですし、そうあり続けて欲しいなと思っています。

そして、私自身は今年11月をもってFESTを引退することになります。

FESTのお陰でこの半年間もいろいろな挑戦をしてきましたし、
FESTを引退しても寂しくないくらい新しいことに挑戦し続けていこうと考えています。これからも応援してくださると嬉しいです。

関係者の皆様
共に歩んできた同輩・後輩
2年半、本当にありがとうございました。



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