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花王、中国での紙おむつ生産終了の背景とは


花王は中国での紙おむつ生産を終了した。
中国の紙おむつ市場はかつては日本勢が強かったが、ここ数年は現地企業のシェアが拡大し、採算が悪化していた。

通気性や肌触りの良さが消費者に支持されてきたが、中国企業の製品の品質が向上し、販売が苦戦していた。中国ブランドのシェアは17年は2割程度だったが、21年には6割近くまで上昇した。
品質向上に加えて、1990年代以降に生まれた自国ブランドへの愛着が強い世代が親となったことが要因に挙げられる。

従来、股割れパンツ(股間に穴が開いている)が主流だった中国だが、所得向上に伴い、使い捨ての紙おむつが浸透した。

一般に中国人は自国製品への不信感が根強いとされ、特に子ども向けでは、多少高くても日本製が選ばれていた。質で勝負していた日本が、量も質も中国に抜かされてしまった。日本では、どの分野も今回と同じようなことが起こっている。国内企業は戦略を練り、産業衰退にならぬようにしてほしい。





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