
お産前に知りたい母乳育児のこと ①
産後訪問をしていると、授乳について何もわからないまま退院し、家に帰ってどうしたらいいのか自信も持てずに不安な毎日を過ごしている人が多いです。
圧倒的に知識不足なのです。
みなさん口を揃えて、もっと早くに教えて欲しかった、と言います。
妊娠中はお産が一番のイベントと捉え、産後のことまで考えが及ばないかもしれません。でも、母乳育児はそう簡単ではないのが現実です。
妊娠中に知識としてうっすら頭の片隅に入れておくだけでも、母乳育児の成功率は上がると私は考えています。
そして、「出るなら母乳育児をしたい」という消極的な表現で、病院の都合に振り回された母乳育児ではなく、「私は母乳育児がしたい」と主体的な母乳育児を希望する女性が増えるのを願っています。
今回の内容は、そもそも乳房の中身ってどんな構造?母乳が出る仕組みって?そこから見えてくる母乳分泌を促す方法についてまとめてあります。
理科のような内容なので、少し難しいところもあるかもしれませんが、解剖生理を知ると人間の体は実に良くできていることに感動しますし、何より、誰より大切な自分の体を愛おしいと思えます。自分の体のことなのに知らないで居るなんてもったいない。
自分から作られる母乳が赤ちゃんを成長させるなんて、とても神秘的だし最高に素敵なことだと思いませんか?
写真:ユニセフ・WHO「母乳育児成功のための10か条」ポスターより
1、乳房の構造
・乳腺体
乳腺房というパフパフラッパのようなものがたくさん連なって乳腺葉という葡萄のような塊となり、それは乳管という管に繋がっています。
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