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ゲシュタルトの向こう側

会社のサマーインターンで今週はずっと、大学生の皆さんがゼロから1を生み出そうと苦しみながら考えて手を動かし続けている、その「ずっと」を横で見ている。自分がわが事としては何度も経験したその行為だけど、人がそれをやっていることを隣からある程度以上の時間、観察することって実はそんなに機会がないことなので、それ自体にいろいろ発見があるなあと思うわけです。

「〇〇をやりたい!」
「どんな人に届けたらいいんだろう!?」
「その人っていつも何を考えて、どういうことが好きなんだろう?」
「そもそもその人、どんな性格なんだろう?」

そうやってめちゃくちゃ深く深く、思考を深海に素潜りさせていくとだんだんと、「あれ、そもそも幸せってなんだっけ」とか「人ってなんだっけ」とか「時間ってなんだっけ」とか、これまで当たり前の概念として特に疑問に思わずに扱ってきた物事が、凝視しすぎてよくわからなくなっていく。概念のゲシュタルト崩壊状態。『なんか考えすぎてよくわかんなくなってきました…!』という声が上がりだすわけです。

でも、本当に新しいコンセプトを生み出すためには、この「概念のゲシュタルト崩壊」は絶対に通ったほうがいいと思うのです。なぜなら、新しいコンセプトって、人の思い込みや当たり前の向こう側を垣間見ないと生み出せないから。その瞬間、「こいつ何当たり前のことをそんなに疑ってるんだ?」と、そこまで深くいってない人から変な目で見られてからが勝負だと個人的には思ってます。もちろんその深海から、地上に最後は帰ってきて現実との接着はしないといけないのですが、人からもらった概念を特に疑わずに扱っていた自分が、「それってそもそも何なのか?」と考え抜いた先の、「私なりにめっちゃ考えたけど、人の幸せって要するに、こういうことだと気づいたんです」という自分オリジナルの解釈にたどり着けると、きっとうまくいくはずかなあと、自分も大体、そこまで行けた仕事はうまくいったなあと思い返しながら、見てました。

「当たり前」や「思い込み」、いつもならなんとも思わないような「普通」を溶かすほど見つめなおす。いい現象を観察できてこちらも勉強になりました。

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