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4歳児の癇癪記録

私の経験がどなたかのお役に立つと良いなと思い記事にしました。


人生で一番つらい期間だったと言っても過言ではないほど、1年間毎日のように悩んでいた上の子の癇癪。
本人も親もとても苦しい日々を、試行錯誤しながら乗り越えてきた。


初めの出産を経て数日後、自分の人生が180度変わってしまったという感覚に陥った。
良くも悪くもかわって”しまった”と思った。
自分のことだけに時間を使えて好きなだけ眠れる日々は当面やってこないのだと。

産後の細切れ睡眠や初めてのイヤイヤ期など育児の大変だったことを上げだしたらキリがない。
だが私にとってもっとも過酷だったのが4歳の癇癪である。

きっかけは下の子誕生と引っ越しという大きな変化。
その頃から上の子の度重なる癇癪に悩まされた。
出産直後のヘロヘロの体なのに、癇癪に悩みすぎて一睡もできなかったこともあった。

毎日のように「4歳 癇癪」で検索し、書籍もたくさん読んだ。
大抵こどもの癇癪でリサーチすると出てくるのが2歳ころの癇癪である。
言葉に上手く表せないことによる癇癪だ。
表現できるようになると落ち着いてくるとも。

だが本人の言語能力は高い。

そしてリサーチすると必ず載っている
一番の癇癪対応方法が、
「決して感情的にならない。落ち着くのを優しく待つ。」である。
もちろん納得だ。
こちらが感情的になるとより収集がつかなくなる。

だがこれが難しい。

とにかく拘りが強いうちの子の場合、自分のイメージ通りに物事が進まないことによる癇癪が多かった。
口癖は「もともとあったようにして」。
車のドアを先に閉めた、先に歩き出した、立ち上がった、動かないでと言ったのに動いた、勝手に着替えた、、
など至る所に癇癪きっかけは転がっていた。
そして1mm単位で位置を直されることも多々あった。

おそらく理由なんて何でもいいのだ。外で一生懸命頑張っているストレスが溜まっていてそれを吐き出したり、どこまでなら許されるのか試したりしているのだ。
しかし程度の問題だ。程度が尋常じゃないのだ。リサーチしても我が家のような例は少数のようで落ち込んだ。

わたしも最初は感情的にならずやり直しに付き合ってあげていた。
ところが20~30分続くのでだんだん付き合いきれなくなってきて怒って余計酷くなる。という繰り返しだった。

毎日が信じられないほどストレスフルだった。
きつく怒ってしまったことも何度もある。

色々な方法を試した。

①怒らない練習
癇癪が出始めたら「怒らないよ、大丈夫だよ」と言い聞かせる。
ーこれは2週間ほど癇癪がなくなり成功したように思えたが、しばらくすると「それ言わないで!!」と言い出して効果がなくなった。

②とにかく落ち着くまで無視
「ぎゃあぎゃあしている時は何も話聞かないよ」と言っておいて癇癪が出始めても無視、酷いときは下の子と別室に行く
ーこれも解決にはならなかった。どこまでも追いかけてくる&落ち着きなさいと私も怒ることが多く、私と話せるように無理やり癇癪を終了させる感じだった。

途方に暮れていた。
いつまで続くのだろうか?
「4歳 癇癪」で検索すると大抵発達障害関連の事例であったので、一生付き合っていくのかなとも思っていた。


とある癇癪が酷かった日の夜に、精神科医の友人にLINEで相談した。
以前からたまに相談していたものの、状況を詳細に伝えたところ、
「それは想像以上にやばい、本当に大変だね。。」と言ってくれた。
そして
「やり直しはしちゃだめだよ。やり直さなくても大丈夫なんだって自分で乗り越えないと。」と言われた。

目から鱗だった。

やり直しをしないと癇癪がもっと酷くなる。やり直しをしてあげることですぐに癇癪が収まることもある。
けれどそれでは根本解決になっていなかったんだということに、ようやく気が付いた。

次の日の朝、起きてすぐの子どもに
”昨日お医者さんと話して、やり直しをするのは本人のためにならないのでこれからやり直しはしないこと、車乗り降りの時のルーティーン(こどもの掛け声があってからドア閉めやシートベルトやエンジンをかける。間違えると癇癪が出る)も毎日ストレスを感じるのでしないこと”
などを伝えた。
子どもはエンジンの掛け声だけはやりたいと言ったが、あとのことはわかってくれた。

もちろん最初の方はやり直ししないことに対しての癇癪が多々でるので苦労したが、意味のないやり直しはしないと毅然とした態度で接した。
ひどい癇癪の時は、「それ以上続けるんだったら今日のYouTubeはなしだよ。」と言い、脅しを使って無理矢理やめさせることもあった。
(癇癪やめるモチベーションになるんだったら、そういう脅しをたまに使うのは良いのではとアドバイスを貰っていた。)

数日経つと癇癪はほとんど出なくなった。

最近でも、
車のドアの閉める音がうるさかったとかで
「もう一回開けて閉めなおして!」
と泣き叫ばれたが
「ごめんね、次は気を付けるね。やり直しはしないよ。」
と言うと、少し悔し泣きをしたのちに
「次は絶対に静かに閉めてね」と言って収まった。


また、これも最近やっと気付けたのだが
HSC(Highly Sensitive Child)と言われる敏感な子どもの特徴に当てはまることが多いなと思っている。

悔しい気持ちや嫌だったなと思う自分の気持ちは大切にして欲しい。泣いてももちろん構わない。
だが大声で喚き散らかすことで周りに迷惑をかける行為はしてはいけない、というのを理解して身につけて欲しかった。

この対応が正しいのかわからないけれど、
我が家のケースでは本人も気持ちの処理が上手くなり、癇癪を起こすこともほぼなくなったので良い方法だったと思う。

やり直しをすることで、本人の気持ちの処理の機会を奪っていたなんて。
そしてそのことに気が付くのもとても遅くなってしまった。



壮絶な癇癪期間について完全には書けなかったが、
癇癪で悩んでいらっしゃる方へ何か少しでもプラスになることがあるといいなと思う。

街で癇癪の場面に出くわしたら、親御さんに、「本当に大変ですよね、うちもそうでした。。」と優しく声を掛けたい。

外で泣き喚かれたら周りの目がどうしても気になってしまい余計にイライラしてしまっていた。
まあ家でも近隣の方の目が気になりイライラしてしまうのだが。。

子育てもまだまだ始まったばかり、これからもたくさんの試練があるんだろう。
好奇心を持ち続けて欲しいし、自分は親に120%愛されていると思える子育てをしていきたい。


長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

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