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高校生の息子に頼られると無駄に張り切る母の話。

母としての役割が、

お腹を満たすことだけになったのは、
いつからだろう。

私には高2の息子がいる。

赤ちゃんの頃は、

ご飯ひとつ食べさせるのに付きっきり。
保育園の送迎。

早く大きくなって1人でなんでもできるようになってほしい、、

と思っていた。

ところが。

気づいた時には、
ご飯を食べさせる以外に、

私には仕事がなくなった。


元々しっかりしていた人だったが、

塾も自分で決め、
志望校も決めて。

高校に入ったらますます私の仕事はなくなり、
弁当作りぐらい。

親というのは勝手なもので、
手が離れてしまうと、

さみしくて。

用もないのに周りをウロウロしてみたり、

何か欲しいものはないか?と
祖父母のように物で気を引こうとしたり。


だからたまに、

『おかあさん、ちょっと助けて』

と頼られると、

『え?なによ』

と、ちょっと面倒くさそうな声を
出してみるも、


心の中は、前のめり。


パソコン関連のことは、
私に聞いてくれる。


先日はサウンドがビープ音になって、
部活で動画編集をやる息子は困っていた。


夫に聞かれても
『え。修理だせば?』

で終わりだけど、


困っている息子のためには、
何時だろうが必死で直す母。
(サウンドドライバー入れ直しで解決)

昨日は、

無料の動画編集ソフトではできないことがある。
何かいいのない?

と相談され、


Adobe Premier Proという、
本気の動画編集ソフトを

張り切ってインストールする母。

使い方を教えようとしたら、
ばったもんのソフトで慣れているのか、


スイスイ使いこなし、
結局、傍らで見てるだけのわたし。


ついつい頼まれてもないのに、

パワポを遠隔で操作できる
ワイヤレスポインターを貸してみたり、

駅前ライブぐらいはできる
Rolandのマイクセットを出してきてみたり、

ポケットサイズのプロジェクター
あるけど使う?とか、

YouTuberご用達のマランツのマイク
貸してもいいよ、とか。


ありとあらゆる自慢のグッズを
息子に紹介しはじめたりして。


夫に同じことを聞かれた時は、


『動画編集?
 iMovieでいんじゃない?』


洗い物しながら目も合わせずに
3秒ぐらいで話を終わりにしたくせに。


母親ってのは、勝手なものだ。


なんだかんだいって、

いくつになっても、
世話をやきたいのだ。


そして長男ってのはこれまた、
どんなにしっかりしてても、

いつまでも気になるものだ。

最初に私を、

『おかあさん』にしてくれた人だからかな。

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