［U＆i　小説］『ライブ』

「治安わりーな最近･･･」

充は小雨の降る外を窓越しにみながらため息。

やることなすことコロナという新型ほにゃららで中止になって

今は隣で彼女が寝ている。

治安の悪いニュースはさっき消したけど

ため息は部屋に充満して消えなかった。

３ヶ月後。

マシンガントークの親友が１年ぶりに帰郷してくれた。

仕事は新型コロナの影響が少なかったが、

大好きなライブはことごとく中止になって落ちていたのに、

最近は配信が主流になってきた。

都内に行かなくてもライブがみれる。

「それでもライブはいきてえよなあ」

「現場主義、俺も」

「てか五月ちゃん寝すぎじゃない？笑　

起こしていい？」

「やめろやｗｗ

あ、そろそろ配信じゃなくてもライブできるぐらい減ってきたね、ほにゃららの人数」

「まじそれなのよ～～

ライブの行き方わすれたんだけどｗ

どーするんだっけ？」

『・・・・・ちけっと』

「え、さつきちゃん、、、、寝言？」

「ちけっとって言ったｗｗｗｗｗ」

いつもの部屋。深い眠りにつく五月の寝言が可愛すぎて悶絶する男二人。

「あーーーーでも、この前なんか送られてきたMV？？？みた？？？」

「あ、真昼野ゆずこと。。。。ゆに？uni！」

「みた！再生回数２００とかだけどめちゃよくね？」

それぞれにスマホを開き、昨夜同級生から送られてきたURLを開く。

「この歌詞さー、どういう意味？」

「わからん。でもなんかわかる。」

「この長髪の役者の男の子、ふぉぎーふぃ‥foggy figって言うんやけど、俺らと同級生」

「え、みえない

大人やんｗそしてイケメン」

「あそびとビル・・・・？だって、行ってみてえなあ～～～」

「ラスサビも癖になるよなーーー。ギターやばくない？うに？」

「いやuniで、ゆにってよぶらしい」

「なんか地元で活動してるっぽい」

「富山かーーーー」

「ちょっと遠いな。でも結構ライブもしてるらしい。生ライブ。」

「いく？？？？？」

「ライブ！？この人たちのライブ想像つかねーｗ」

「でもこのMV送ってくれた先輩、ライブみたら、いいかんじだったって言ってたぞ。」

「だーかーら！！！

ライブ行ってなさ過ぎて行き方忘れたんだよ」

深い眠りについていた五月は、途中から寝た振りをしていた。

「ちけっと」の一言はたしかに寝言だった。

寝ながら、初めて聴いたその曲に耳を傾けていた。

「え、五月泣いてない？」

「寝ながら泣いてる・・・・？」

「かわいすぎるｗ

てか、どんな夢みてんだろーな。

お前にふられる夢だなきっと」

「五月と３人でライブ今度いこーぜ」

「ナビで調べたらここからあそびとビル？まで車で５時間だとｗ」

「いけないこともないけど遠いな・・・・」

「ここでライブしてほしーな！！！！！ライブも普段してるっぽいしな！！

遠いな！！！！いこう！！！」

「遠いな！！！！いこう！！！！」

「あたしもいくーーーーーーー！！！！！！」

https://youtu.be/2QK0_rjv1y0