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隣の芝生はいつも青い

いつか最後まで読み終わりたい本がある。

それは「Justis これからの正義の話をしよう- 今を生き延びるための哲学-」という本である。米ハーバード大学のマイケル・サンデル教授の授業を元にした本で、これまでの哲学の歴史において「正義」がどのように扱われ、語られてきたのかが述べられている本である。私はこの本を2年前に購入したのだが、いまだに4割ほども読み終えられていない。元々本を読むことは好きな性格だったのだが、あくまでそれは小説に限った話だということを大学に入り新書を読むようになってから思い知った。

本を読んでいる間は、その世界に没頭できるからよい。いつもは周りの世界が煌びやかすぎて、羨ましくなってしまう。羨ましくなっている自分は側から見るとかなり浅ましい。昨日も後輩と飯を食いに行ったが、就職活動中の後輩は社会問題やCSRについて考えを深めており、その姿は楽しそうに見える。ただ苦しみながら就職活動を終えた自分とは大違いだ。だが、そんな情けない感情も、小説の前では無意味である。

しかし、この「Justis」という本は自分にとってかなり性質が異なる。元々のページ数が多いことは無視しても良いにせよ、その新書のような文体に併せ、自分の心の在り方について深く考えさせられる文章だからだ。それゆえ読むのにかなり体力を使ってしまうのだ。

この本を読み終わった頃には、自分は何を得ているのだろうか。
楽しみに待つとしよう。(読めよ)


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