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【番外編】双極性障害の勤めびと。15年来の友人から見えた笑顔と真実

これは、大学時代からの 友人えーこ による、私のnoteの感想文。

「15年来の友人側から見た双極勤めびと」という視点で書かれており、番外編として掲載します。

〜 友人えーこ から見た双極性障害〜

「双極性障害、いわゆる躁うつ病なんだ」

と、ヒデ(松浦秀俊、以下、ヒデと呼ぶ)から告知を受けたのはいつだっただろう。

でも、私たちの約15年の交友関係の間で、ごく最近であることは間違いない。

私がヒデと出会ったのは、大学4年の頃だったと思う。

(なんだか名古屋っぽくない、ノリの良い理系大学生だな)

というのが第一印象。

当時、NPOで学生スタッフをやっていた彼は、いわゆる大学院に進学するような理系大学生とは違い、起業に興味があり、そのためのステップとして就職をすることを話していた。

理想だけを追いかけるような感じではなく、あくまでも地に足のついた、でも夢を着実に叶えていくような印象。

同級生として、同じように社会にこれから出て行く同志として、私は彼のことをとても尊敬していたし、良い意味でライバルだと感じていた。

お互いに就職してからは、私が名古屋を離れたこともあり、時々メールでやりとりしながらお互いの近況を報告し合うような感じだった。

ヒデの方から連絡がある時というは、

・新しい仕事や事業についての相談
「こんな事業にこれから取り組むんだー!」

・転職について
「新しい仕事始めたよー!」

・メディア掲載について
「今度メディアに載るんだよー!」

大抵、こういうような話だった。

それはつまり、彼が一生懸命仕事を頑張っているというメッセージだと思ったし、すごい!と思ったし、とっても応援していた。

しかし、ヒデのnoteを見て気づいた。

これらは全て、軽躁状態のヒデからのメッセージだったということ。

そして同時に、うつ状態の彼のことを一切知らないということ。

ヒデから双極性障害だ、ということを聞いてはいたが、それに対しての私の返事は

「そっか、、それは、大変だね、、、」

という、ありきたりの言葉だったと思う。

正直、その大変さは、分かっていなかった。

なせなら、目の前で話しているヒデは、私にとっては「いつものヒデ」だったから。

なので、ヒデのnoteは、私の知らないヒデばかりでした。

正直驚いた。

すごく大変なものを自分の中に抱えているんだ。

それが病気なんだ。

ヒデのこの告白で、私自身が、ものすごく学ばせてもらった

目の前その人はその人の一部でしかないということに。

人間誰しも、浮き沈みはある。

何をしてもうまくいかない日々が続いたり、どうしようもなく自分を責めてしまったり。

私自身も一人で抱え込みやすいタイプでもあるので、できる限り外で発散させたり、誰かに相談をするようにしている。

でも、これが、自分でもコントロールのできない、いわゆる「病気」だったら。

誰かに話したところで解決せず、そして、どこまでもずっと付き合っていくしかない病だったとしたら。

noteを読んで、何度も何度も絶望したんだろうな。

軽躁状態の時のように、真剣に自分を深く深く追い詰めていってしまったんだろうな。

 やっぱり、人って、弱いところを他人に見られたくないじゃないですか。

自分のネガティブな面は、隠したい。黙っておきたい。

病気を受け入れることですら大変だったと思うし、それを友人や身近な人間に告知することは、どれだけ勇気がいったことか。

(だから、ヒデから結婚するという話を聞いたときは本当に嬉しかった!)

結婚式二次会のワンシーン。えーこ撮影(勤めびと本人以外は加工処理)

病気のことをヒデから聞いて以降、彼は非常に穏やかになったと思う。

きっと、心の中はジェットコースター状態だったりするだろうけど、少なくとも会って喋っている時は穏やかだ。

それは多分、双極性障害という病気も自分の一部であるとひで自身が受け入れた証拠なんだと思う。

こうやって今回noteに発信することで、さらに病気と共に人生を歩んでいく決意を感じた。

そんなヒデは、また一つも二つも成長して、負けていられないなぁ、と思える同志である。

おわり

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えーこに感想文を書いてもらおうと思いついたのは、私が第17回、2017年についてのnoteを公開した時のこと。

えーこから突然、LINEが。

「泣ける。ひで、生きててくれて良かったー」

(こんな風に思ってもらえるのか。
「双極勤めびとの友人」を主語にして、そこから見える双極性障害を伝えられると、また違う気づきを届けられるかも?)

実際、えーこの感想文をもらった時は、子どものお風呂入れる直前でしたが、読むのを止められないくらい引き込まれていました。

私は今まで、友人に対して、ホントの自分を見せず、カッコつけてばかり来た。

病気と思ってない頃は、軽躁期こそ誇れる自分とばかりに見せびらかし、落ち込んでくると引きこもる。

そうすると、いざ私が思い詰めた時、誰にも頼れない状況を作っていました。

病気と気付き、それを受け入れられてからは、信頼できる人に少しずつ、双極性障害について説明はするようにしてきました。

でも、理解までは求めない。

私自身も理解しきれてないものを相手が把握することはできないと思うから。

ただ、伝える努力と、私自身が本来の自分を少しずつ友人に見せていくことが、まず自分を苦しめない対処かなと、今は思います。

最後に改めて、

「えーこ、感想文ありがとう。これからも、同志として、ゆるりとよろしくです!」

最後までご覧いただき、ありがとうございます。