夢物語|夢のアルトホルン
※夢でみたことを物語にしたものです。
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このマウスピースは何の楽器のでしょう?
そう渡された、いびつなジョウゴみたいな銀色のマウスピース。
マウスピースだけで吹いてみても最初はよく分からなかったが、
しっかり息を吹き込んでみると、ある楽器の音色になった。
アルトホルンだ!
ずっと欲しかったアルトホルンをついに手に入れた。
目の前には、黄色いリボンのほどこされたアルトホルンのケース。
夢じゃないよね。
そう思ってぎゅっと目をつむり再び開けても、そこにはまだケースがある。
わーい、アルトホルン!
銀のコーティングは艶やかに光を映し、三つのピストンは重厚感ある押し心地。
アルトホルンのマウスピースって、トロンボーンのより大きいんだな。
楽器を吹こうと口を近づけるたびに、いつの間にか本物のジョウゴくらいに巨大化したマウスピースに顔を吸い込まれそうになる。
マウスピースの真下の管あたりには取っ手があり、
左手で粉ふるいのように握って管を動かす仕組みになっていた。
そして、楽器を吹いているうちに、菅のなかにどんどん白いぼろぼろのチーズみたいなものが生成されてしまう。
アルトホルンって大変だなあ。
でも、音色はきれいだしずっと欲しかった楽器だから、これは一生の宝物。
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お読みいただきありがとうございました。
※筆者はトロンボーン奏者でした。
※アルトホルンのマウスピースはトロンボーンのより小さいです。
※粉ふるいみたいな菅もないです。
※最近サワークリームを手作りしようと思って失敗し、
ぼろぼろのチーズみたいなものができあがりました。
面白かったらスキ♡ お願いします!
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