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竹を感じる時間〜touch! 【「週末スローライフ」WS】レポート〜

2023年3月19日
生駒市教育委員会 ischool が主催するイベント「週末スローライフ」で、touch!のワークショップを開催しました。

「週末スローライフ」は多様な体験から学ぶ場「ひらく学校」を運営する町矢真美さん企画のもと、自然の中で体験しながら五感を養い、生きる力を育むことを目指して作られたプログラム。シリーズ第1回目の今回は「竹の時間」というテーマで、生駒市高山町の竹林の中で、自然散策したり、自分で作った竹の食器で昼食をとったり、焚き火でマシュマロを焼いて食べたりしました。


touch!のワークショップは、竹から生まれる音を探し、好きな竹の感触を発見してみようというテーマで行いました。竹って意外と日常生活の中にある素材なので、誰でも一度は触れたことがあるかもしれません。でも竹からどんな音が鳴るのか、どんな触り心地がするのか知っていますか?1本の竹でも、部分によって、大きさによって、年齢によって、天候によって、どれだけ多様な音を生み出すのか、どれだけ違った触り心地がするか…
たくさん竹にtouch!して、気づいたことや感じたことを互いに言葉でおしえ合う。竹だけに意識を全集中させてみると、いろんな発見がありました。

ワーク①

竹の音を探してみよう
思い思いに竹を揺らしてみたり、叩いてみたり、摩ってみたり、耳を近づけてみたり…さあどんな音が聴こえてくる?

「この音聴いて!」「わー楽器みたい!」

竹を揺らして
「揺らしたら葉っぱと葉っぱがぶつかり合って音が鳴ってる」

竹を棒で叩いて
「叩く場所で音が違う!」
「こっちの方が高い音がする…なんでやろ?」
「こっちの音の方が好きかも…」
「竹の大きさが違ったら音も違うんかな?」
「わかった!これハンマー打つ音に似てる!」
「これはノックする時の音みたい」
「こっちは大きな音でこっちは音が縮んでるみたい」

竹に耳をあてて…何が聞こえる?

竹の幹に耳をあてて
「耳をつけたら中でカラカラーって音がする!」
「なんか水が流れてるみたい」
「ほんまや!」
「ペットボトルにどんぐりを入れてシャカシャカしてる音みたい」
「揺らす場所によって音が変わるで!」

どの音が好き?
「竹に耳をあてた時に聞こえる音が好き。氷がカランカランて落ちてくるような音」
「私もこの音が好き。水が流れているみたいな音が竹の血液みたいに感じる。自分が鳴らす音ではなくて、竹から自然に音が鳴っているから好き」

好きな音を一つ選んで、みんなで演奏してみよう!


ワーク②

竹のどの触り心地が好き?
竹って色んな部分がある。葉っぱと枝と幹と根っこ。葉っぱには表と裏があるし、幹は土に近い方と空に近い方でもなんだか違うね。竹を切ってみると…中は全然違う色!それに茶色くなった竹と綺麗な緑色の竹もある。それぞれ触ってみて、感触はどう違う?どの触り心地が好き?

葉っぱをなでなで。どんな感触?

葉っぱを触りながら
「上にいくにつれて竹が細くなってる」
「葉っぱはツルツルで気持ちいい!お布団にしてもいい!」
「えーそれは嫌やー笑」

竹の断面を触りながら
「こっち(幹の内側)はツルツルでこっち(断面)はザラザラ。ここ(節の底)はなんかちょっと柔らかい」

2本の竹を見ながら
「こっちとこっち何か違うかな?」
「これは茶色。これは緑色。こっち(茶色)の方が柔らかい。何か皮が柔らかい」

どの触り心地が好き?
「ここ(節の底)!気持ちいい!(竹を切った削りかすが溜まって)塩みたい!」
「なんかここ(竹の幹)、猫の身体みたいで好き。ふわふわしてる」
「(葉っぱの表面が)気持ちいい!」
「この竹の(幹が)サラサラ」

参加者の感想

「音を探すのがおもしろかった!」
「新しく知ったことは、太ければ太いほど音が低い」
「初めての感覚があった!」
「(棒で)叩いたら色んな音がするのが楽しかった」

最後はみんなでマシュマロを炙ってを食べる

身の回りの些細なこと、答えのないことの中に、自分が感じたものを誰かと共有する。

同じ場所で同じものを見ていても感じ方はその人ごとに異なります。同じ竹でもそれからどんな情報を受け取って、どんなふうに心が動くかは人それぞれ。何が正しいとか、優れているということは無く、一人ひとりが受け取った感覚を、その人なりの言葉で表現して伝えてみる。またそれを聞いた誰かが、本当にその通りだなぁ、面白いなぁ、自分はちょっと違うなぁと反応する。
身の回りの小さなことでも、そっと意識を向けてみると、そこから色々なことを感じ取れる力を私たちは持っています。そこで発見した面白さ、心地よさ、美しさを誰かと共有することで、自分自身の時間も、その誰かの時間もちょっとだけ豊かになるのではないでしょうか。

次回のワークショップも、お楽しみに◎


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