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しゅうかつロック、ボクにも言わせて 第6回「ロック対談 だぶる模話模話模話⑤~天才キースムーンを凡人が語る〈1〉ロック世界遺産~」

模話1「模話です」
模話2「模話模話です」
模話1、模話2「二人あわせてだぶる模話模話模話で~す」

模話2「今回もロック寄りでよろしくどうぞ」
模話1「やっぱり、キースムーンにしよう」
模話2「異議なし」

模話1「キースムーンって初めて意識的に聴いたのはいつ?」
模話2「キッズアーオールライトのビデオをレンタルか中古かな?借りてきてみたとき。あんまり覚えてないけど、字幕ついてたよね?」
模話1「その翻訳が結構変わったりしたよね」
模話2「うん、その辺はポリドールに電話して翻訳がおかしいって苦情言ってたあなたは結構気にしてたよね」
模話1「いまは、翻訳ソフトもよくなったし、だいたいわかったらいいよ。そこまで気にしなくはなった」
模話2「ある時期の翻訳は確かにひどかったね」
模話1「よかれと思ってたかもしれないから、もう水に流す。それで君は映画のビデオでやっぱり初期の聴きたくなったんだよね?たぶん」
模話2「いやあ、キースムーンって手数が多くてすごいからさ」
模話1「ちゃんと叩いてる映像は少なかったけどね。あのバンドのライブ映像の映し方はキースムーンをメインに撮ってるみたいでかわってるよね。それくらいの重要な位置にキースはいたんだよね」
模話2「あなたは、新宿西口とか神保町とかでレンタルとか含めてさがしたわけよね」
模話1「いや~たいへんだった。当時はまだ80年代かな?フーのアルバム売ってないのよ」
模話2「新宿西口でアメリカのコンピレーション四枚組のやつ数万円出して買ったんだよね」
模話1「そうそう。それでフー博士みたいになれたくらいだよ。でも輸入盤だしアメリカ盤だしイギリス盤と選曲違うしね。マジックバスなんてアルバムイギリスはなかったはずだし。解説本だってなに読めばいいのかってくらい見つけられなかった」
模話2「保科さんとかがレコードコレクターズで書いてくれなかったらもっと知るのは遅くなったろうね」
模話1「保科さんは貴重な存在でした。いちばんの情報源は実はキースムーン追悼コンサートだったよ」
模話2「大名さんのやってたやつでしょ?」
模話1「うん。はっきりいってフーを聴くときの先生だったもん。感謝してます」
模話2「ライブでやる曲も、そんな曲知らねえぞってマニアックな選曲あったよね。初めのころは。余談だけどゲストで加藤久くんと古市さんが来てさ、ドラム小田原さんでベース根岸さんっつう、すげえメンバーで恋のピンチヒッターをやるんだけど、なんかすごかったよね。あの小田原豊が本気でキースムーンを叩くって、聴いておいてよかったわほんと」
模話1「でも、やっぱり功績は大名さんだよ。日本におけるフーの認識を教育してくれたんだよね。大名さんが、いちはやくピュアアンドイージーがフーにとって重要な曲なんだって教えてくれたようなもんだよ。オッズアンドソッズなんてちゃんと聴いてなかったし。ネイキッドアイがまだよく日本で浸透してない時期に追悼コンサートでは当たり前にライブバージョンでやってたりしたわけさ。トミー全曲とかフーだってはしょってるのに全部やったりとかね」
模話2「いまでもピュアアンドイージーは大好きだもんね。フーに話を戻すとね、偉大なよくできた曲だし、歌詞はエスエフみたいだし、スピリチュアルだよね。あの時代によくあんな曲を考えたよね。かつて失われたコードをさがすって、じゃああのラストのAというコードには意味があるかもしれないとおおまじめに考えたよ。バーバラブレナン流に言えば、喉のチャクラのトーンで五次元か?とか、ライフハウスのスケールは天才としか言いようがない」
模話1「(笑)、同感。本題に戻すよ。キースムーンね、まず、どの曲のプレイが好きか3つずつね」
模話2「いま思い浮かんだだけね。いろいろききかえしたらまた違うと思うしね。ひとまず①ライブアットリーズのアメイジングジャーニーからスパークス②モンタレーのマイジェネレーション③ロックンロールサーカスのクイックワン特にユーアーオールフォーギブン」
模話1「あ~。ずるいよな~。じゃあボクはスタジオ盤でいま頭に浮かぶやつね。①キッズアーオールライト②グロウガール③リトルビリーかな」
模話2「どっちかっていうといちばん好きなフーの曲じゃないのか?」
模話1「ははは。まあね。トミーの前までのキースムーンのカラフルでタイトで可愛い彩り豊かなプレイとピートの開花した作曲能力全開のメロディーの良さ、ロジャーの天才3人に引っ張られた訓練が実を結ぶ部分に誰も天才だってことに気づかれにくいが、あの時期に既にベースプレイのアイデアをジョーンジーとともにだしつくしてるレベルのエントウィッスルとの各才能の至高の合致っつうかね。明るい曲ってのがフーの良さだと思う」
模話2「ボクが挙げたやつはどうよ?」
模話1「まあ、ロックンロールサーカスのクイックワンの後半は世界遺産だよな」
模話2「異議なし」
模話1「映像見てると、12月なのにどんどん汗かいてきて、スネアとかにたまった汗が叩くといい感じに飛び散るんだよね」
模話2「とにかくバンドの状態の良さと相まって見終わると衝撃で動けなかったもん。①は25周年かなんかのライブアットリーズスペシャルエディションでトミーからはそれだけ入ってたんだよね。もう、衝撃でなんでライブアットリーズは三枚組くらいで全曲入れなかったかと、腹が立った。日本でリリースされたらもっと人気出てたはず。きわものでなくキースムーンはほんとに叩けるのかってわかったはず(笑)。②は頼もしい。なんでこんな度胸がはたちくらいの若僧がさ~。確かにこのあとのジミヘンはすごいんだけど、破壊パフォーマンスでいえば、アーティスティックな優雅さ(笑)ではフー圧勝だと思う。キースムーンがフロアタムかなんかの重さに負ける感じの間抜けさもギャグかと思う。台本あってもあんな面白い映像はとれ
ないよ。3つ世界遺産でいいな(笑)」

模話1「まあ、今回はここでやめとこうか」
模話2「方言はもういいだろ?」
模話1「うん」
模話2「次はどうする?」
模話1「やっぱりロックらしいやつで」
模話2「まだまだフーは語り尽くせないね」
模話1「意表ついて、アメリカのロックにしようか?」
模話2「ブリティッシュロック聴いていた人間が通過するアメリカのロックのあるパターンってのどうよ…」
模話1「いいね」

【続く】
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