とーます模話

自分の人生はすべてがわざとらしく作り上げたものだった。60歳を過ぎて、いまさら本当の自…

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自分の人生はすべてがわざとらしく作り上げたものだった。60歳を過ぎて、いまさら本当の自分をなんとか取り戻そうとしている。なんてひどい人生を送ってきたものだろうか。60年の嘘の人生を取り出して、いま確かめる作業に入った。無駄にしないためには、取り出して書く以外、方法はない。

マガジン

  • とーます模話 小説作品集

    自分の中の煙を吐き出し、取り出してみてみる。そして、それがどんなものであるかを確かめたい。いつの日か、何もかもありのままで自分を受け入れる時がくると信じたい。

  • とーます模話のこざこざシリーズ

    そんなたいしたこと、いいたいわけじゃないんですけど、いまのいいたいことつなぎとめて、ただ文章にしたいだけなんです~。

  • トートタロット人生相談所シリーズ

    トートタロット、スピリチュアル、心理学、自己啓発ごちゃまぜご飯。いつか、みんなで、約束の地にたどり着きましょう。

  • しゅうかつシリーズ~「伝説のあの人 ボクはいかに憧れたのか」

    伝説のあの人…ボクはいかに憧れたのかを、対談形式で明らかにします。なんちゃって

  • 還暦ロックにしゅうかつロックシリーズ

    還暦だってロック。しゅうかつだろうがロック。失われていくロック世代のだんまつま。なこたないさ。ボクにも言わせて、死ぬ前にみんなで語らいましょう。六十代だってうぇいすとらんどさ~。

最近の記事

【ロック少年・青年・中年・老年小説集】「中年からのバンドやろうぜ1…〈肥満とブルーズ、減量とロック⑬〉~ばんどやろうぜ、再び2~」

タッ〇ポウルのDスタジオに開始15分前についたとき… Fはiくんと一緒にギター持参で待っていた。 待合室で久々の再会をした。 「コグレさん…体形…戻ってる」 Fとは電話は時々していたので、 減量したとは伝えてあったが… しばらく会っていなかったので、 予想以上の衝撃を与えたようだった。 「コグレさん、いい感じになりましたね」 iくんは、まだユキオが痩せていないころ、 ベルベットアンダーグラウンドが好きだということで、 一度セッションをしたことがあって、 会うのは2回目

    • とーます模話のこざこざシリーズ 18「レッドツェッペリンとディープパープルのはざま②…第三世界の音楽とクラシック音楽」

      【ディープパープルはハードロックの名曲のバンドとして、 レッドツェッペリンは自分の広範なロック体験のテキスト、 ガイド本として…】 前回、そう書いた。 今回は、高校時代以降、それがより具体的には、 どうなっていったかに少し触れたい。 Aくんは黒人音楽のレコードコレクターであった。 広範な知識をもっていて、 彼にはブルースをよく知らないころに、 先生としていろいろ教えて導いてくれた。 そんなひとだ。 同学年だったが、 大人びていて、知的レベルが高いひとであった。 「ミュ

      • しゅうかつロック、ボクにも言わせて 「第96回 ロック対談_だぶる模話模話模話〈サケトレインロック㉜〉~〈伝説のあの人…私はいかに憧れたか編4 ジミーペイジ_2 ジミーペイジのこの3曲①サンキュー(Page & Plant)②夜間飛行(Jones, Page & Plant)③丘の向こうに(Page & Plant)〉~」

        模話1「憧れのあの人…ジミーペイジだよ」 模話2「よく渋谷陽一さんがさ…ルックスの旬とかいってたじゃない?」 模話1「けっこう…外見は大事だってことだね。ロックってジャンルは特に」 模話2「〈ポールシムノンのどこがフォトジェニックだっていうの?〉みたいなさ…そういう言い方とかするじゃん。ジミーペイジは痩せてほしいとかさ(笑)」 模話1「(笑)。でも、ロックってルックスの要素はかなり重要なのはほんとじゃん」 模話2「ルックスの旬があるってことは、衰えもあるしねえ…人間

        • とーます模話のこざこざシリーズ 17「こっちががまんしてるのにおまえはなんだ!②」

          【ある日の観察2】 ある景勝地にいったときのこと… 急な階段をのぼっていると、 進路上に、有名チェーン店の大きな袋がおいてある。 それが、捨てられたものであることがすぐわかった。 階段を上っている苦しさもあってなのか、 私は不快感を抑えることができず… 思わず叫んでいた。 「ゴミー!」 自分でも少し驚くほど自然に怒鳴っていた。 「もってけやー!」 すると…なにやら、階段の下の方で、 中国語の話し声が聞こえた。 私は数段上がったところで、振り返ると… 下の方から3

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        記事

          【ロック少年・青年・中年・老年小説集】「中年からのバンドやろうぜ1…〈肥満とブルーズ、減量とロック⑫〉~ばんどやろうぜ、再び1~」

          ハーモニカ教室はたのしかった。 いままで自己流のために、 うまくいかなかったことも、 ずいぶんと矯正された。 1音半は厳密にいうと、1音と3分の1くらいから半分の間とか、 安定しない音だったが、 勢いで下がってるくらいには聞こえるようになった。 臨時の先生から、 吸っているうちに、からだというか、 喉が震えるようになって、 自然にビブラートがかかるようにもなった。 ハーモニカ教室では、ユキオだけができたので、 少し自慢であった。 オーバフローベンドは勢いでなんちゃっ

          【ロック少年・青年・中年・老年小説集】「中年からのバンドやろうぜ1…〈肥満とブルーズ、減量とロック⑫〉~ばんどやろうぜ、再び1~」

          【ロック少年・青年・中年・老年小説集】「中年からのバンドやろうぜ1…〈肥満とブルーズ、減量とロック⑪〉~ブルースハープを習おう2~」

          ユキオは、ブルースハープ教室に通いだした。 土曜日午後、渋谷。 ユキオは以前、バンドをやっていた頃にホーナー社製のブルースハープを一揃い買っていた。 ステージ用としてというよりは、自作曲の録音ようであった。 ハーモニカ用のマイクもかっていた。 セカンドポジションにフィフスポジションはなんとか理解してはいた。 ギターコードでいえばセカンドポジションは1弦下に移動させたコードのハーモニカを選択すればよかった。 ユキオの歌うときのキーはだいたいB前後で、EかDのハープをハ

          【ロック少年・青年・中年・老年小説集】「中年からのバンドやろうぜ1…〈肥満とブルーズ、減量とロック⑪〉~ブルースハープを習おう2~」

          とーます模話のこざこざシリーズ 16「こっちががまんしてるのにおまえはなんだ!①」

          自分と向き合うことはたいへん難しく、 向き合っているつもりになっているだけで、 実は逃げていた、すり替えていたということは あまりにも多い。 しかし、現実で直面する生きづらさは、 そんなにすぐに変わるものではなく、 地道に気長に自分を育てるプロセスが続く。 日常で、自分に起こる感情を、 それに乗っ取られず、なおかつ感じきるまで感じて、 かつ、観察し、自分の内面に何が起こっているのか… 何を感じていて、それはどこにつながっているのか… 感じ取ろうとしてみた。 【ある日の観

          とーます模話のこざこざシリーズ 16「こっちががまんしてるのにおまえはなんだ!①」

          【ロック少年・青年・中年・老年小説集】「中年からのバンドやろうぜ1…〈肥満とブルーズ、減量とロック⑩〉~ブルースハープを習おう1~」

          ユキオは健康を取り戻した。 むしろ以前より体力も充実していた。 夜昼逆転した生活を昼型に戻し、 朝5時に起きて夜は8時に寝る生活が定着した。 仕事も朝8時には始めて夕方に終わらせ、 気功をやってから寝る生活。 気功は一日3回はやっていた。 規則正しすぎて、仕事の知人以外はあまり交流がなくなっていたが… それが精神的にもよい影響があり、 校正の講義だとか文科省以外の漢字検定や 日本語検定の全国大会の勉強などをしつつ、 同業者との勉強会だとか、 知人とウォーキングに行ったり

          【ロック少年・青年・中年・老年小説集】「中年からのバンドやろうぜ1…〈肥満とブルーズ、減量とロック⑩〉~ブルースハープを習おう1~」

          しゅうかつシリーズ~「伝説のあの人 ボクはいかに憧れたか1」【伝説の雀鬼桜井章一氏、真剣師・小池重明氏、前田光世氏、大谷翔平選手ほか】

          模話1「桜井章一さんって知ってる?」 模話2「竹書房の『Shoichi』(原作:柳史一郎『伝説の雀鬼』 画:神田たけ志)を読んでたよ」 模話1「伝説のジャンキーだよ」 模話2「雀鬼ですね(笑)」 模話1「麻雀といえば桜井さんだよね」 模話2「仏教で謂えば空海さんみたいなもんだよね。誰も理解できないレベルにいた人で…阿佐田哲也さんがいう〈この人が本当のプロだよ〉って方ね」 模話1「ガラステーブルを下から移している洗牌の映像見ると、ぶっとぶよね」 模話2「『Shoi

          しゅうかつシリーズ~「伝説のあの人 ボクはいかに憧れたか1」【伝説の雀鬼桜井章一氏、真剣師・小池重明氏、前田光世氏、大谷翔平選手ほか】

          しゅうかつロック、ボクにも言わせて 「第95回 ロック対談_だぶる模話模話模話〈サケトレインロック㉛〉~〈伝説のあの人…私はいかに憧れたか編3 前回の続き吉田拓郎、ジミーペイジ〉~」

          模話1「前回…あれは吉田拓郎さんの話だったね」 模話2「春だったねみたいな口調だね(笑)」 模話1「歌の最後の歌詞は『あれは春だったね→あれは春だったんだね』って変わるんだよね…」 模話2「今回のあの人は誰さ?」 模話1「その前に、前回の補足したくてさ。拓郎さんは他のアーティストや歌手に曲を提供していたんだけど…とにかく才能が特に輝いていたのが…俺たちシリーズの歌で、中村雅俊さんが歌ったり(いつか街で会ったなら 作詞:喜多條忠)、山田パンダさんが歌ったりしていた頃なん

          しゅうかつロック、ボクにも言わせて 「第95回 ロック対談_だぶる模話模話模話〈サケトレインロック㉛〉~〈伝説のあの人…私はいかに憧れたか編3 前回の続き吉田拓郎、ジミーペイジ〉~」

          とーます模話のこざこざシリーズ 15「見えないはずの光のこと①」

          丹光(タンコウ)というものがあることを知ったのは、 もう20年くらい前のことでした。 めまい症を克服したいと思って、 気功を学びました。 自律神経失調症的なものを解決できる… そういうイメージでいました。 7つから8つほどの気功を覚えたのですが、 先生の声が入ったテープを聴きながら、 やっているうちに、 1か月たたないうちに、 目をつぶっているときに、 光というか…はっきりではないのですが、 ぼんやりと色のついた光が見えるようになったのです。 先生に確認すると、珍しいこ

          とーます模話のこざこざシリーズ 15「見えないはずの光のこと①」

          【ロック少年・青年・中年・老年小説集】「中年からのバンドやろうぜ1…〈肥満とブルーズ、減量とロック⑨〉~気功教室とロックふたたび3~」

          修了式で、ユキオは表彰をうけた。 男女両名の優秀成績者… もちろん、体重が減ったということであった。 中国の切り絵細工の素晴らしい作品であった。 最後のレッスンのあと、講評があって、 修了した人の特典の減量の仕方の講義があった。 アトキンズ式ダイエットだった。 いまでは、知られるようになり、 浸透したが…当時はまだ流行の前の時期で、 コロンビア大学教授のアトキンズ氏が研究したデータは、 詳しいものは簡単には手に入らなかったと思う。 メモをとりながら、ユキオは、 これは

          【ロック少年・青年・中年・老年小説集】「中年からのバンドやろうぜ1…〈肥満とブルーズ、減量とロック⑨〉~気功教室とロックふたたび3~」

          しゅうかつロック、ボクにも言わせて 「第94回 ロック対談_だぶる模話模話模話〈サケトレインロック㉚〉~〈伝説のあの人…私はいかに憧れたか編2 吉田拓郎の巻 ガラスの言葉、花嫁になる君に、馬、リンゴ、シンシア、ペニーレインでバーボン、地下鉄にのって、落陽ほか〉~」

          模話1「伝説のあの人続きね」 模話2「今日はちょっと毛色が違うと言いますか…日本のフォークの巨匠ですかい?」 模話1「フォークとロックってさ…洋楽の分類と日本の分類だと…なんか違わない?」 模話2「そうだけどね。アメリカのフォークもフォークロックっていう分類とはちょっと違うし…でも、線を引くのは聴いてる側で、本人たちはあんまり考えてやってるわけじゃないんじゃないかな」 模話1「ボブディランの例もあるしね。でもさ、エレキギターもったらロックってわけでもないし…フォークギ

          しゅうかつロック、ボクにも言わせて 「第94回 ロック対談_だぶる模話模話模話〈サケトレインロック㉚〉~〈伝説のあの人…私はいかに憧れたか編2 吉田拓郎の巻 ガラスの言葉、花嫁になる君に、馬、リンゴ、シンシア、ペニーレインでバーボン、地下鉄にのって、落陽ほか〉~」

          【ロック少年・青年・中年・老年小説集】「中年からのバンドやろうぜ1…〈肥満とブルーズ、減量とロック⑧〉~気功教室とロックふたたび2~」

          ユキオはその後、気功教室に通いだした。 うさんくささは感じたものの、 先生はおもしろく、話はたのしかった。 実際の気功のレッスンと講義がセットになっていた。 ただ…講義が多少長く、 しゃべりたい人なんだなとわかり、 日を追うごとに少し疲れてきていた。 半面、気功のレッスンは7種類であったが、 本格的であった。 先生が知っている気功は100以上あって、 その中から、いくつかを選んで紹介しているとのことだった。 修了までに8つほどの気功を学んだ。 先生の声が入ったカセッ

          【ロック少年・青年・中年・老年小説集】「中年からのバンドやろうぜ1…〈肥満とブルーズ、減量とロック⑧〉~気功教室とロックふたたび2~」

          還暦過ぎても大盛り――たべもの記2024⑤「60過ぎてからの大食い 家系ラーメンふたたび編1」

          池袋のジュンク堂書店に取り置きしてもらった本を取りに行った。 夫婦ででかけたのだが、久しぶりの池袋にすぐ疲れ切った。 人が多く、年齢層が若い。 早く帰りたいとは思ったが、 妻の「せっかく池袋まで交通費使って出てきたのに、 このまま帰るって…どう思う?」という言葉に考えを翻した。 出る前に飲食店情報を調べてきていなかったので、 貧弱な知識と、10年以上前の古い記憶で、 なんとか満足して帰ろうと奮闘した。 しかし、暑さもあってか、どうも思い出せない。 街の感じもかわってい

          還暦過ぎても大盛り――たべもの記2024⑤「60過ぎてからの大食い 家系ラーメンふたたび編1」

          【ロック少年・青年・中年・老年小説集】「中年からのバンドやろうぜ1…〈肥満とブルーズ、減量とロック⑦〉~気功教室とロックふたたび1~」

          ユキオは、標準体重に戻っていた。 脳梗塞の疑い…たぶん、本当に「梗塞が起きたが奇跡的に治癒した」という 脳神経内科の医師の言うことが当たっているような気がしていた。 体調はだいぶ良くはなっていたが… めまい症が完治したわけではなかったし、 まだ、急に体がだるくなったり、 調子が悪くなったりを繰り返していた。 体調をよくしたい、 減量したい…そう思っていたユキオの、 その二つをかなえる教室がみつかった。 タウン誌のある広告で、それをみつけたのだ。 「麗蘭痩身気功」… れい

          【ロック少年・青年・中年・老年小説集】「中年からのバンドやろうぜ1…〈肥満とブルーズ、減量とロック⑦〉~気功教室とロックふたたび1~」