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しゅうかつシリーズ~「せめて、もう一回食べてから…美味過去記憶反芻対談」19〈忘れじのB級グルメ【家系ラーメンをたたえよう】~「もわくん家系といえば?」「おろししょうがにつきます。家系でおろししょうが出さないとこは二度といかなかったよ。ニンニクはむしろおこのみで、おろししょうがにどんぶりめしがデフォルトで、濃くてたるたるの汁におろししょうががとけたやつを飲み干しつつ最後のチャーシューに麺にどんぶりめしの残りを口中調味をして呑み込み、そして冷たい水を飲んで終わる。至福の家系フィナーレ。ためいき」~ ほか〉

模話1「家系ラーメンをたたえよう」

模話2「とうとう、きたか?」

模話1「とはいえデビューは実は20代半ば以降でした」

模話2「とんこつみたいなこってり系は遠州にはなかったよね?」

模話1「うん。しかし、生まれた町はどういうわけか醤油ラーメン、いわゆる中華そばの名店が存在したんだよな」

模話2「ボクの知る限り、支店を入れて5軒がしのぎをけずるラーメン激戦区だったよね」

模話1「うん。だから、中華そばはその記憶との比較になるから、どうしても厳しくなるし、その記憶の中華そばから離れてると違和感もつんだよね」

模話2「でも、いまは見るかげもないよ。名人のおばあさんもおなくなりになったし」

模話1「家系ね。最初はラーメン大将しか行かなかったかな。でも気にはなってたから、横浜出てからやたらと行きだしたかな?」

模話2「最初は?」

模話1「確か初めが本牧家で、次が吉村家で、六角家か近藤家に行ったか行かなかったかな?いまいち覚えてないが、結局こう家?かな?こうやとしとくけど、矢口渡に通ったんだよね」

模話2「すごい行列だったよね?」

模話1「うん。でも席も多いし回転は早かった。一時間くらいで入れたかな?」

模話2「横浜の家系と何が違ったの?」

模話1「いや、そこまで本場で食べなかったから、むしろこうやさんが家系体験ほぼデフォルトで都内だと千代作さんという高田馬場の栄通?ずっといったお店だけで十分満足してました」

模話2「こうやさんのキャベツラーメンよかったよね?」

模話1「そうなのよ。最初は王道でほうれん草増しチャーシュー増しにライスだったんだけどさ…アルデンテキャベツに家系スープにどんぶり飯、あのぶっとい麺硬めっつうのがやられた感じでした」

模話2「もわくんにとって、家系といえば?」

模話1「おろししょうがにつきます。家系でおろししょうが出さないとこは二度といかなかったよ」

模話2「横浜の店にもおろししょうがはあったよね?」

模話1「うん。あったと記憶する。ニンニクはむしろおこのみで、おろししょうがにどんぶりめしがデフォルトで、キュウリ漬けあればなおよろしくらい。辛みもいらん。濃くてたるたるの汁におろししょうががとけたやつを飲み干しつつ最後のチャーシューに麺にどんぶりめしの残りを口中調味をして呑み込み、そして冷たい水を飲んで終わる。至福の家系フィナーレ。ためいき」

模話2「こうやはネギチャーシューがおいしいし量が多くてどんぶりめしが足りないくらいだよね」

模話1「閉店情報を聞いたときに青春の終わりを感じたな」

模話2「そんとき老境近い中年だろ?(笑)」

模話1「素晴らしいラーメンやさんでした~。日本に生まれてよかった~」

模話2「ネギチャーシューは冷たいからやはりチャーシュー麺にキャベツチャーシュー麺はまたたのしだよね」

模話1「ネギチャーシュー皿とチャーシュー麺は別料理じゃ!」

模話2「ヒロトさんはどっち派ですかい?」

模話1「チャーシュー皿からラーメンに入れると冷めるからね。チャーシュー麺派かな? でもチャーシュー麺とネギチャーシュー麺っつうのもまた違う料理だよな」

模話2「(笑)。通っても通っても足りない感じだったみたいだね(笑)」

模話1「その通り(笑)。ただ40すぎてからは急激に家系欲望が低下してしまったな…経堂にあったせい家は安いししょうがも出してくれたから、いつの間にか遠出してまで家系には行かなくなったよ」

模話2「大食い選手権に出る人たちにもスポーツ選手同様に全盛期もあれば引退の時期も来るからね」

模話1「ボクの大食いの衰えはたぶん40代半ばに来たよ。あとはふつうよりちょっと食べる人くらいのレベルになった。いまは一日1回しっかり食べてあとは2回は軽食になりました」

模話2「家系はもう行かない?」

模話1「いや…行けばたのしいかもだけどさ、でもいまは「中華そば」がいいかな? 無化調で麺は細くてマルタイ棒ラーメンみたいにのびやすいやつね」

模話2「食べなくなって体重は20代に戻り、よかったのかもね」

模話1「とはいえ、去年はまだキッチン南海でカツカレー大盛り完食は大丈夫だったぞ」

模話2「還暦でもまだまだ大盛りがんばれよ(笑)」

模話1「おう。天龍の餃子8個を楽に食べきる70歳を目指すわ(笑)」

模話2「ちっちゃいライスは3杯お代わりできるくらいにね(笑)」