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#15 ジャポネ@有楽町

巨大都市・東京の発展の裏側で、かつての街並みは急速に失われている。
ノスタルジックで心に残る街並み、建築物、飲食店…。
真のレガシーを求めて、今日も裏路地を歩く。
懐かしくて心惹かれる、うるわしの東京アーカイブズ。

このところ、10年くらい前の飲食店の外観や値段の変化を見てきたのだけれど、今回は有楽町の「ジャポネ」。
訪問したのは2007年2月某日。
当時、ネットでロメスパというものがあると知り、その代表的な店がこちらだというので、訪問したのだ。
ロメスパとは、路傍のスパゲティの略なのだそうだ。
まるで、立ち食いソバのように気軽に立ち寄れるところということだそうだ。
そして、先日、2018年の4月某日、11年ぶりに訪問した。

場所は有楽町駅から歩いてすぐのインズ3の1階だ。
いつも行列ができている。
今回、訪問した画像から見ていただこう。

カウンターだけのお店。
男性率、背広率が高い。
ロメスパの雰囲気がわかってもらえるだろうか。

多くのお客が大盛りを食べている。
こちらのお店では、レギュラー(並)、ジャンボ(大盛)、横綱の順に盛りが多くなる。
横綱はかなりの大盛りだが、さらにその上に裏メニューとして、親方や理事長という超大盛りがあるそうだ。
一度、親方を食べている人を見たことがあるが、かなり巨大だった。

ロメスパ3か条というのがあるそうだ。

●茹で置きスパゲティを炒めて提供
●スパゲティは極太
●大盛が可能

まさにこの「ジャポネ」がこの3か条が当てはまる。
それもそのはず、ロメスパという言葉は、このジャポネから生まれた。
ネットで「ジャポネ」について熱い記事を書いていた、おうさる氏が「ジャポネは一度食べたら忘れられないロメスパ」と記述したのが最初なのだそうだ。
つまり、ロメスパとはおうさる氏の造語のようだ。

行列の並び方が書かれたボードは同じかどうかわからないが、たしかにこういうのが置かれていたな。

前回と同じくらいの時間に来たけれど、明らかに行列は長くなっている。
そして、前回いただいたのは、ジャリコ。

2007年のときは550円だった。
独特の和風スパゲティだね。

しょうゆ味で、肉、えび、トマト、シソの葉、こまつ菜、玉ねぎ、生しいたけ入りだ。
そして、2018年はこちら。

今は600円。
50円の値上げだけれど、それでも安いと思う。

今回食べたのはここにも掲げられている、ナポリタン。
500円。
ケチャップ味、えび、こまつ菜、玉ねぎ、生しいたけ入り。

そして、これが2007年のナポリタンの価格。

変わっていませんね。
すごい。
11年間、ナポリタンの価格は変わっていない!

ジャポネも同じ価格ですよ。
こちらが11年前。

こういったことも、ジャポネが愛され、ずっと行列店であり続けている理由のひとつだろう。
10年後も変わらずに営業していることを祈りたい。

ジャポネ
東京都中央区銀座西2-2先 銀座インズ3 1F
【平日】
10:30~20:00
【土】
10:30~16:00

平日の午後3時から午後6時ころは比較的空席があるそうだ。

(続く)


【プロフィール】
下関マグロ(しものせき・まぐろ)
フリーライター、町中華探検隊副隊長。本名、増田剛己。
山口県生まれ。桃山学院大学卒業後、出版社に就職。編集プロダクション、広告代理店を経てフリーになる。
フェチに詳しい人物として、テレビ東京「ゴッドタン」、J-WAVE「PLATOn」などにゲスト出演。
本名でオールアバウトの散歩ガイドを担当。テレビ朝日「やじうまテレビ」「グッド!モーニング」、テレビ東京「7スタライブ」「なないろ日和!」、日本テレビ「ヒルナンデス!」、文化放送「浜美枝のいつかあなたと」「川中美幸 人・うた・心」など、各種メディアに散歩の達人として登場する。

【著書】
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