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普通じゃないけど(普通の主婦だった私が50歳で東大に合格した夢をかなえる勉強法/安政真弓)

タイトルのまま、50歳で東大に合格し、本当に入学した主婦の勉強ノウハウが書かれた本。受験に関係のない社会人にも役に立つ!と言われ手に取ったが、読み終わって「これは普通の主婦ではないと叩かれてるんじゃないか…?」と思いレビューを見てみたら、案の定そうだった。(本を売るために編集者が付けたタイトルだから仕方ない。私にはわかるぞ。)

まず著者は、現役時代に3回も東大京大を受け、二浪の末に早稲田大学を卒業している。
2人の息子をもち、昼間は主婦、夜は学習塾を運営。
次男の東大受験を機に「私も受けようかな」と一念発起する。
地頭のよさ+ずっと受験勉強にふれていたというベースに加え、受験勉強と並行してフランス語検定にも合格するなど、そもそも勉強が好き。
夫の理解もあり、住まいは姫路だが、合格後は家族と離れて単身で東大の寮で暮らす。
(ちなみに一緒に受けた次男は東大に落ち、早稲田に入ったらしい)
あと、さらりと書かれていたが、自分の旧性に戻すためにペーパー離婚をしている。
子どもがある程度成長してからは、毎年1週間ほど海外一人旅をするなど、わりと変わり者で行動力のある方だった。

本人の能力+特殊な環境が揃っていながら「普通の主婦」は、確かにタイトル詐欺だなぁと思いながらも、それでもこの著者の行動力には、30代の私さえも勇気づけられた。

肝心な勉強ノウハウについては、おそらく私が要領よく受験勉強をこなしていたタイプだったため、あまり新鮮な内容はなく、、

「伊能忠敬が地図を作り始めたのは56歳だったのだから、何をするにも遅すぎるということはない」という前向きなメンタリティと、東大に入ってからもフルート同好会に入ったり、学祭で出店をやったりと、もちろん学業には真面目に取り組みながらも存分に楽しむ姿に好感をもった。
私もそんな50代になりたい。


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