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チームの中の関係性は1対1の集合体

日経COMEMOのご意見募集で、「チームビルディング おすすめのやり方」 とあったので、久しぶりにnote書いてみます。(気づいたら、前回の記事からほぼ1年ぶりだったわ・・・)

チームワークを発揮するにはチームが必要

なんだか言葉にすると非常に陳腐に聞こえちゃうけど、チームワークってただ集団で作業すればいいってわけじゃないはず。いろいろな場面で「チームワークを発揮して」と言われるのも、そこに求められているのは個人の集合体以上のアウトプットを出すこと。

だから、個人の集合じゃなくて「チーム」であるためには何が必要って考えてみると、そこには「信頼」があるのかなぁと思う。ちゃんとやってくれる、助けてくれる、どんなこと言っても大丈夫というようなチームとチームの構成員への信頼。それは自分もそこに貢献しようと気持ちにもつながる。だから、そういう「チーム」であって初めて「チームワーク」が生まれるはずだと思うのです。

チームビルディングの成果は信頼感の醸成

だからチームは一日にしてならず、というか信頼を積み上げていくものだな、というのは強く感じる。そして意図的な働きかけによってそれは加速される可能性がある。じゃあ、何やるのなんだけど、リモートになる前は当たり前のように、プロジェクトの「オフサイトミーティング」とかやってました。そして、そこで行うことは信頼を積み重ねるためのアクティビティ、小チームに分けてのちょっとしたゲーム対決とかね。恒常組織だったら必ずしも特別なイベントじゃなくても、日常的にお昼ごはんとか飲み会とかでも良かった。

もう20年も前だけど、アメリカのビジネススクールに行ったとき、最初のスタディグループ(まだお互いを知らないまま、学校側が指定)でチームビルディングとしてやらされたのは、「無人島で生き残るために持って行くものリストの作成」というNASAかどこかのゲームだった。個人で作成したリストと集団で作成したリストを比べると、チームでやった方が正解率が上がったね、ということを体感するみたいな。ただ、正解率が問題なのではなくて、その過程の中でお互いを良く知り、意見を言ったり言われたりの中でつながりと信頼感を深めていくことが目的だったはず。

リモートワークになって

まあ、そんなこんなで、コロナがやってきたときには、私の中ではチームビルディングの必要性は既に認識されていたし、ある程度の方法論も確立していた。実際リモートワークでも、さまざまなツールを駆使すればチームでのワーク自体はできる。だけど、リモートでのチームビルディングでいうと、正直、難易度高いなぁとは感じている。だから、今回のCOMEMOのお題なんだよね、きっと。

信頼感を築くためには、前にも書いたように一緒に何かを行う(アクティビティでも会話でも)のが有用だけど、いきなりリモートで始まった組織だと、いきなり仕事が始まったりしちゃう。その仕事を通じてチームが作られていくのも事実にせよ、やはりそこにはリアルの時以上の働きかけが必要だと思うんですよ。そもそも、給湯室での立ち話とかが発生しないわけだし。このあたりは、1年前にもnoteで書いていましたわ(笑)

簡単に思いつくのは、リアルのオフサイトでやっていたような営みをバーチャルでやってみることかな。実際、チーム分けしたクイズ大会をバーチャルでやってみる企画に参加したことがある。むしろバーチャルだと、分科会分けしたりメインルームに戻ったりも簡単だし、他チームに話し合いが聞こえないし、クイズの回答発表もドラマティックにできたりと意外とよかった。そして効果も感じた。

ただ、時間と状況(コロナとかない前提ね)が許せば、そういうチームビルディングみたいなものだけはリアルでやれたらいいな、とは今でも思います。

チーム内のコミュニケーションも1対1の集合体

さて、チームビルディングのコツってことでいうと、私はリアルでもバーチャルでも1オン1を意図的に設置してコミュニケーション量を高めるってことにつきると思っている。当たり前すぎるかもしれないけど、これが私の思うコツ。

5人チーム

チームって確かに複数人で成り立っているけれど、やはりコミュニケーションの基本は個対個なのよ。この図は、チームメンバーが5人いる場合の1対1のコミュニケーションラインは10本あります、ということを示しているんだけど、やはりこのラインそれぞれで信頼感を高めることが必要。

私は自分の関わるチームの構成員とは、定期的に1オン1の時間を設けている。目的は、目先の仕事以外のことを話す、それはキャリアだったり雑談だったりという時間。そこで自分とその人との信頼関係を作ったうえで、もっと大きなチームでの時間もいくつか設けている。加えて私以外の人達の間でのコミュニケーションをとることも、かなり強く推奨している。

ただ、ここのバランスは難しいところで、効率を優先する人は明確な目的のない会議は極力減らそうとするし、嫌悪感さえ示す。それも間違っていないんだけど、私自身は信頼感のあるチームの方がアウトプットの質はあがると信じているから、自分の関わるチームではそういう時間を意図的に設けることに迷いはない。構成員間のコミュニケーション量を増やして信頼感を醸成することでチームの信頼感を高める、というのが私にとってのチームビルディングの王道です


チームビルディングによる構成員の「幸せ」

チームビルディングがうまくいくと、チームへの帰属意識も高まる。そうなるともちろん仕事の質もあがりますよね。そして副次的には、所属員の「幸せ」にもつながると思うんですよ。人はつながること、居場所があることに「安心や幸福」を感じる生き物です。そして、そういうウェルビーイングの高い組織のパフォーマンスが高いことは、数々の研究からも明らかにされているところです。

追記:
ご意見募集投稿企画で、本投稿が日経朝刊にて取り上げられました🎉

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#日経COMEMO #COMEMO #チームビルディングおすすめのやり方 #幸せ #ウェルビーイング

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