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家族とは

わたしにとって家族は一番大切にしてたもの。親戚で集まることも多く、とても仲の良い関係だった。だからわたし自身も早く結婚してこどもが欲しいと思ってた。

そう、全て過去形の出来事。きっかけはずっと元気だった母親が病気で倒れてからで、他界してからはなし崩しのようにどんどん崩壊していってしまった。

その1年後に父が他界してからは、あんなに仲良しと思ってた兄弟もその家族も親戚もみんな疎遠になり、天涯孤独とはこういうことを言うのかな、って思ってた。

そう、これも過去形。そんな絶対の存在を失ったわたしが一番辛かった時、血の繋がらない”他人”のみんなが傍にいて、励まし、助けてくれたのです。

だから今では血縁関係にある人たちではなく、縁があってお互い気心知れた人たちの方を家族のように思えている今日この頃。

そんな日々を過ごしているからか、血縁関係にないのに家族として幸せに過ごしている内容の本にとても惹かれてしまう。

代表は『赤毛のアン』。孤児院から女の子を引き取って育てるのは、夫婦ではなく年老いた兄妹。変わった関係の3人だけれども、愛に溢れ幸せな生活を送る話。

そして『ハウルの動く城』。本よりも映画の方が変わった家族構成が表現されている。誰も血縁関係にないけど、同じ”屋根の下”(お城)に仲良く暮らしている。

これらの家族を結びつけているのは”一緒にする温かい食事”なのではないかと思えるくらい、二つの作品には食事のシーンがとても美味しそうに見える。

そんな風に思うようになったのは、最近読んだ『そして、バトンは渡された』(瀬尾まいこ著)の一節が琴線に触れたから。(今気付いたけど映画化されてる。)

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なぜ母親が2人、父親が3人いて、苗字も3回代わり、17歳の時点で全く血の繋がりもない男性とふたり暮らししているのかはある意味ミステリーな感じなのでここでは触れないことにします。

塞いでいる時も元気な時も、ごはんを作ってくれる人がいる。それは、どんな献立よりも力を与えてくれることかもしれない。

どんな質素な食事でも、心をこめて作られたものを一緒に食べる。

そうやって、血のつながりがなくても、みんなが仲良く暮らしていける環境を作る!と改めて思えた朝でした。

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