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PCを自作するメリットとはなにか?

おはようございます。またはこんにちは。もしくはこんばんわ。マゲっちSCと申します。9月も第2週目に入り東京パラリンピックも終了しましたね。朝晩はすっかり過ごしやすくなり、私が住んでいるマンションでも近くの草むらから鈴虫やコオロギの鳴き声が聞こえるようになりました。昼間はまだ30度近くまで上がるため日中はまだまだ熱中症の危険がありますし冷房も使用しなければなりません。西日本は10月まで夏です。皆さんも季節の変わり目ですので風邪などお召にならぬようお気をつけください。

さて、前回のブログでは最新のWindows11についてお話をさせていただきました。OSですので動作環境(システム要件)はほとんどの方が現在のPC環境で問題ないはずなのですが、サポートされるCPUやAPUが限定されていたり、TPM2.0が未搭載のためインストールが難しいということがあり、実際にWindows11を当日から利用できる人はかなり限られていると私は思いました。今回は自作PCのお話させていただけたらと思います。まず自作PCのお話をする前にメーカー製のPCについて軽くおさらいをすることにしましょう。メーカー製PCの入手に関しては家電量販店やPC専門店、メーカーの直営のウェブサイトでのオンラインによる発注など様々な入手方法があります。また、性能もビジネス向けからゲーム向けと多岐にわたっています。私の主観なのですが大手家電量販店で売られているのはこの2種類であると思います。動画や音楽制作などに使ういわゆるクリエイター向けのPCは家電量販店では見かけることはまずないでしょう。PC専門店でも基本的にラインナップは家電量販店とほぼ同一です。ただ、専門店であるため大手家電量販店よりは店員さんにPCやインターネット、ネットワークやISPに関しての知識はあります。メーカー直営のウェブサイトでも基本的にラインナップは変化しません。ただし、ウェブサイトではBTO(受注生産)という選択肢があり、ユーザの望む部品を集めてメーカーがPCを組み立ててくれるサービスが存在しています。自作PCはお店で基本的に売られていないようなPCを入手したい場合に選ぶ選択肢です。

続いてインストールされているソフトですが、家電量販店やPC専門店、メーカー製のウェブサイトで売られているいわゆる一般的なビジネス向けのPCに関しては各メーカーによってプリインストール(プレインストールともいう。事前に何らかのソフトがインストール)されています。家電量販店へ行ったときに実際にメーカーごとに売られているPCを見てみる必要がありますが、基本的にはOS、ビジネス系ソフト、家計簿ソフトなどの便利ソフト、各メーカーが製作したオリジナルのユーティリティソフトや簡単なゲームソフトが入っていることが多いようです。つまり購入してすぐ仕事や趣味や家事などに使うことができるようになっているわけです。これがメーカー製のPCを購入するメリットとなりますね。あとはデスクトップ型(スリムタワー)やタワー型、モニターとの一体型(画面とPC筐体が一体型になっているもの)の3種類から選んだり、PCを置くスペースがない場合はノートPCという選択肢もあります。筐体の大きさやオールインワンになっているものを選んで購入することができます。また各メーカーでそれぞれコールセンターを持っており、電話やメール、チャットなどでユーザサポートサービスを受けることができます。ユーザ自身で問題を解決できなかった場合、知り合いにPCに詳しい方がいなくても相談できるということです。例えばPCについているLEDランプの意味を確認したり、メーカー独自のユーティリティソフトの使い方を教えてくれたりします。PCに詳しい人にメーカー独自の仕様を確認しても、わからないと言われることがほとんどのはずですのでユーザサポートがあるのは非常にありがたいのではないでしょうか?

デメリットとしては必要のないソフトが入っていることですね。プリインストールされているため必要がないソフトの料金もPC購入時には支払う必要があります。例えばPCを購入したものの用途はウェブサイト閲覧や動画閲覧だけだったとした場合、プリインストールされているワープロや表計算のソフトは必要がありません。しかしそれらのソフトを含めての商品であるため購入前にアンインストールすることはできません。つまりビジネス目的でないにもかかわらずビジネスソフトの代金を支払わなければならないわけです。もちろんそれらのビジネス系ソフトが入っていないモデルもありますが、ほとんどの場合はビジネス系ソフトが入っていたほうが喜ばれるためそれらのソフトが入っていないタイプのPCを販売している家電量販店はほぼないでしょう。PC専門店であれば取り扱っている可能性はありますが、あまり期待はしないほうがいいと思います。私は大手家電量販店でPC販売の仕事をアルバイトでしたことがありますが、どの商品にもだいたいビジネスソフトはプリインストールされていました。1回だけビジネスソフトがない商品を見たことがありますが、あまり売れ行きは良くなかったですね。どうしてもビジネスソフトが入っていない商品がいいというのであれば、スマホかタブレットPC、家庭用ゲーム機でも私はいいと思います。

では自作PCのメリットをお話させていただきます。まず購入時に必要最低限のハードウェアとソフトウェアだけを購入できるため、余計なソフトが入っていないという点です。PCは様々なソフトをインストールすればするほどOSが不安定になっていくというデメリットがあります。しかし、自身に必要最低限なソフトだけインストールできるため、購入時にかかる金額がメーカー製PCよりも安いというメリットがありました。過去形にしているのには理由があります。最近はグラフィックボードの価格が上がっているため、余計なソフトがないから価格が安く抑えられるわけではありません。続いて、PCに使うハードウェアを自身で選ぶことができます。性能がいい物を選ぶとそれなりに金額は高くなりますが、お金をかけたぶん性能のいいPCを組み立てることができます。そして、最大の恩恵はPCに関しての知識とトラブル解決に至るまでの経験が培われることです。PCを部品単位で組み立てていくため、どの部品とどの部品がどうやって関わり情報の伝達をしているのかということがわかります。また様々な設定を自身で行うため何をどう設定すればどう動くのかという事もわかります。デメリットとしてはPC1台という単位でのユーザサポートが受けられません。部品単位でのサポートは各メーカーで受けられますが、故障箇所の切り分けはユーザ自身で行わなければなりません。故障箇所の切り分けはある程度PCの知識や運用経験がなければ特定することはなかなか難しいです。そして購入する場合はPC用のモニターやスピーカー、キーボードやマウスなどもすべてユーザ自身で揃える必要があります。ただ、周辺機器を選べるというのはメリットでもあります。しかし、PCを操作するためには何が必要なのかという事前知識は必要なので、ある程度勉強しておく必要があります。

また、部品をすべて組み立てたからと言って必ずしもPCが動くというわけではありません。ちゃんと通電はしているのにモニターに何も表示されない場合やそもそも電源が入らないということもあります。ほとんどの場合は電源ユニットのスイッチがオフになっていたり、部品がきちんと接触していなかったり、ケーブルが抜けていたり間違った場所に刺さっていたり、モニターの電源が入っていなかったりということなので、きちんと調べてきちんと接続しなおせばなんとかなるわけですが、たまに部品の初期不良があります。接触不良なのか?さす場所が間違っているのか?初期不良なのか?これを見破るのはPC初心者や経験の浅い人にはなかなか厳しいと言えるでしょう。私もこういう症状だから個々の部品が悪い!とは断言できません。多分この部品が悪いんだろうという感じであたりをつけて、交換し、直れば万事解決ですしそうならない場合は違う場所が悪いということになります。やってみなければわからないことも多々ありますね。

またUEFIを自身で設定しなければなりません。UEFIの表示言語は基本的に英語です。設定を変更して日本語で表示させることはできますが、設定変更するまでは英語を読まなければなりません。しかし中学生レベルの英語ですのでそう難しく構える必要はありません。ただ、日本語化してもUEFIの設定経験がなければ設定を変更するのはなかなか難しいと思います。ほとんどの設定は工場出荷時の状態で大丈夫なのですが、OSを読み込ませる媒体の選択を変更する必要があります。メーカー製のPCの場合はすでにOSがHDDやSSDに入っており、HDDやSSDからOSを起動させるという設定のため電源を入れればPCとして使用可能な状態になりますが、自作PCはOSインストールも自身で行うため、どの記憶媒体にOSのインストール用データが入っているのかを把握して、媒体を読み込む順番を選択しなければならないのです。HDDやSSDはもちろんのことUSBメモリやDVDドライブ、ネットワーク上のストレージの中から、OSのインストール用データを読み込ませるのかを選ぶ必要があります。さらに筐体についてですが、筐体はメンテナンス性を高めるためできるだけ広くて大きいものがいいため、ほぼタワー型に限定されてしまいます。タワー型と行ってもいくつか大きさに種類はあるものの、メンテナンス性を考慮するとミドルタワー以上の大きさは必要になります。例えば故障した部品を交換する場合、あまりに狭いスリムタワーだと、手が入らないため様々な部品を一度取り外したあと、故障した部品を交換してまた外した部品を戻す必要がありますが、非常に面倒です。ミドルタワー以上の大きさであれば基本的にそのような事態は起こりません(部品の仕様によっては取り外す必要あり)。最近はグラフィックボードが巨大化しているため、スリム系のタワー型ケースはもう選ぶことはできないといっても過言ではないでしょう。つまり、筐体を置くスペースを確保できなければそもそも自作PCは選択できません。

OSインストールはそう難しいことはなく、言語も日本語で表示されるので慣れればあっという間に終わらせることはできますが、最初は何度かインストールをやり直すことが起きるかと思います。もちろん事前に勉強しておけば1回でインストールを終わらせることはできます。しかしある程度の知識を事前に勉強しておく必要があるでしょう。そしてそれらの壁をすべて乗り越えれば好きなデザインの筐体で自身の望む性能を持ち、自身の望むソフトだけを使うことができる環境ができあがります。ユーザ自身で組み立ててOSやソフトをインストールするため、メーカー製PCを利用するよりも愛着がわきます。また、物理的に部品が壊れてしまった場合も簡単に交換ができます。最近ではECサイトで部品を注文したり、PC専門店で部品を購入してからPC筐体を開けて壊れた部品と交換します。修理にかかるまでの時間(故障時間)は部品が自宅に届くまでの時間であり、最近であれば離島でもない限りは注文した2日後くらいには自宅に届くため、平均してだいたい48時間以内となります。仮にメーカー製PCを修理に出した場合、故障箇所にもよりますが、だいたい戻ってくるまでに最短でも2週間ほどかかります。修理価格も部品代に追加して手数料がかかるため割高です。例えばDVDドライブの故障のため修理出した場合、修理と部品代と送料込みでだいたい1~2万円くらいかかると言われています。自作PCの場合はDVDドライブは物によっては2,000円くらいで入手できるため安価です。また、故障でなくても部品を新しいものに交換することでメモリの容量やデータ転送速度を上げたり、HDDやSSDの記憶容量を上げることもできます。また、新しく機能を追加することもできます。例えば今までDVDドライブがなかったけれども、購入して取り付ければDVD-ROMを使用できるようになったり、USB機器が増えてPCに最初からあるUSBポートだけでは数が足りなくなった場合に、USBポートの拡張カードを購入してUSBポートの数を増やす(増設)こともできます。

メーカー製のPCは最初から性能が決まっているため、個人で何らかの拡張やパワーアップ(構成変更)を行った場合、保証の対象外になる場合がありますが自作PCにはそのような制約や制限はないため、必要に応じて様々な機能を自分好みに追加したり削除したりできます。しかしPC初心者がいきなり自作PCというのはやはり敷居が高く感じられるものです。そのため、私個人の考えとしては最初はBTOを使うほうがいいと思っています。BTOの場合はメーカー製ではあるものの部品の指定はユーザ自身で行うため、メーカーによっては構成変更を行っても保証対象外にならない場合がありますが、メーカーによると思いますので構成変更を行っても大丈夫かどうかは各メーカーへ事前に確認してくださいね。

BTOでPCを購入し、中を開けたり部品を発注して構成変更を行ったり、UEFIを変更したりして遊んでみるのが知識と経験をつける第一歩です。PCは精密機器ではありますがそう簡単に壊れるようなものでもありません。設定変更を行った場合にPCが立ち上がらなくなってもそれは単純に設定に無理があるため立ち上がらないだけです。設定を戻せば基本的には大丈夫です。ある程度自信がついたら自作PCに完全に移行するといいでしょう。BTOはメーカーが組み立ててOSインストールまで行ってくれる自作PCという認識で大丈夫です(おそらくメーカー独自のユーティリティソフトは入っていると思いますが)。最近ではPC専門店で自作PC製作キットが売られており、お店側で見繕った部品をセット販売しているところもあります。また、自作PCの組み立てがうまく行かない場合は組立代行サービスを行ってくれるところもあります(もちろんサービスなので有料です)。BTOと同じくPC専門店のスタッフが組み立ててOSまでインストールしてくれますが、メーカー製PCではないためメーカー独自のユーティリティソフトが入っていないのがBTOとの相違点です。

また、BTOと違い自作PCでは様々なデザインや大きさの筐体(PCケース)を選ぶことができます。筐体に関しては性能はどのメーカーでもほぼ差がなく、大きさが違っていたり通常のPCでは考えられないようなデザインになっていたりするものもあります。ただ、用意した部品がすべて入るのであれば大きさもデザインや色も個人の好みに合わせて好きなものを選んで問題ありません。最近はゲーミングPCが流行っているため、筐体の側面がスケルトンになっているものが主流になりつつあります。というのもゲーミングPCに使う部品は光るものが多く、筐体の一部が透けることで部品が光る様子を見て楽しむことができます。光り方は部品によって変更できたりできなかったりしますが、楽しめる人は楽しめるのではないでしょうか?ただ、私個人の意見としてはPC使用中に筐体内を見ることはほぼありませんし、部品についたLEDが眩しく感じることもあると思いますので、特に透けている筐体を選ぶ必要はないと思います。昔はHDDしかOSインストールが可能な記憶媒体がなかったため、読み込みに時間がかかることもあり暇つぶしに筐体を見る時間も取れたのですが、SSDが主流の今はデータの読み込み速度が格段に上がっているため、筐体を見ていたら画面が切り替わっていたということが普通にあります。メンテナンス性が確保されているのであれば価格は安いもので充分だと思います。

さて、今回はメーカー製PCと自作PCのそれぞれのメリットとデメリットに加えてBTOに関しても少しお話しました。ご自身の使い方や知識・経験の量、興味があるかどうかや保証のありなしで選ぶPCの種類や買い方が違ってきますので、これからPC購入を検討されている方はメーカー製PCの他に自作PCやBTOもぜひ視野に入れて考えてみてくださいね。そして、以前ブログでもお話させていただいたとおり、自分はPCを買っても大丈夫なのかどうかを今一度確認してみてください。今はPCでなくともネットを使ったりゲームをすることは充分可能です。ご自身が幸せだと思える形で情報家電は購入するようにしましょう。自作PCの組み立てに関してはすでに動画サイトで様々な方が動画を投稿されていらっしゃいますので、そちらを参考にしてみてください。では次回のブログですが、夏休みではありませんがゲームについてのお話をさせていただこつ思います。ゲームの売り方は実は昔と今とでは結構違いが出てきています。ゲームの売り方の今昔物語となりますのでご興味がありましたらまたお立ち寄りください。それでは失礼いたします。

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