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小学校で百人一首!先生ありがとう!

子育て回想備忘録46

我が家のお庭の梅は、今、満開です。
満開の梅を見ていたら、百人一首に入っている紀貫之の歌を思い出しました。

『人はいさ心も知らず ふるさとは花ぞ昔の香ににほひける』

今回の子育て回想備忘録では、我が家の息子たちの「百人一首」にまつわる思い出を綴ろうと思います。

長男が小学校3年生の時、担任の先生が1日1回授業の隙間時間で百人一首のかるた取りを年間を通してしてくださっていました。
使っていたかるたは、5色百人一首です。
このかるたは、百人一首を5色に分けて作られています。
月ごとにかるた取りをする色が決まっていました。
20枚ずつを1カ月かけて覚えていけるように考えてくださっていたのでしょう。

長男は、勝ちたい!と家で一生懸命百人一首を覚えました。
現代の言葉ではないので、理解ができないから内容が知りたいと百人一首の解説の本を図書室で借りてきて読み、内容を理解しました。
もちろん、これが「二句切れ」だ!とか、ここが「係り結び」だ!という内容ではなく、現代語訳と意味が書かれた本です。
すると、随分覚えやすくなったようです。
かるた取りだけではなく、私が上の句を言って、息子たちが下の句を答えるなど、毎日家族で遊びながら覚えました。
放課後、お友だちと遊ぶ時も百人一首のかるた取りをしていました。お友だちの家には、読み上げてくれるCDがあり、よくお邪魔していました。
(当時はスマホもなく、もちろん便利なアプリもありませんでした。)
そうこうしていると、長男はクラスで負け知らずとなってきました。

もしかして、5色百人一首の大会があるのでは?と思い調べてみると、都道府県ごとに行われていて、その時がちょうど申し込みの時期でした。
よし!参加してみよう!
長男の申し込みを!と思ったとき、うん?次男は?と思い、考えてみると、
次男はまだ2年生で百人一首のかるた取りは学校でありませんでしたが、毎日お兄ちゃんと遊ぶうちにどんどん覚えることができていました。
ふたりとも参加するかい?
うん!
ということで、参加することにしました。

大会は学年別でした。
長男の3年生は参加者が多く、次男の2年生は少なく、長男はこのような大会も初めてで緊張していましたが、次男は緊張している様子はありませんでした。
長男は何戦も勝ち進みましたが、結果はあと一歩でというところでした。
一方、次男は敗者復活戦で勝ち、3位となりました。
次男は普段おとなしく人前に出ないのですが、敗者復活戦の時の次男は闘志がすごくてびっくりしました。表彰式では1位、2位の子よりも満面の笑顔だったのが忘れられません。
次男は、この経験で自分に自信がついたのではないかなと、私は思っています。
長男は、学校の外にはもっと強い人がいる!と知ることができ、うまくとるためにはどうすればよいのかを考えるようになって、大会に出たことは長男にとってプラスになったと思っています。4年生以降も百人一首のかるた取りが学校で引き続きあり、長男は、中学校、高校と、新年の学校行事の百人一首かるた大会で活躍することができました。

そんな経験をした息子たちですが、古文を勉強する中学生、高校生になったとき、古文に対して苦手意識を感じることがあまりなかったと言います。
小学生で百人一首に触れたことで古文に対して愛着が湧き、古文の流れ、文法が頭に入りやすかったそうです。
当時、担任の先生がどんな思いから百人一首のかるた取りをしてくださっていたのかはわかりませんが、楽しみながら覚えた百人一首が小学校卒業後に役に立ったことは確かです。

長男は、小学校で百人一首のかるた取りをクラスのみんなでしたことはとてもよい思い出だとよく話しています。
百人一首のかるた取りを通して色々な経験ができたこと、そしてそれがよい思い出として残っていることは、息子たちにとって何よりの財産だと思います。
長男は、百人一首に出会わせてくださった当時の担任の先生に「ありがとうございます。」と思っているそうです。

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