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[映画] FBI初代長官の物語(J・エドガー)

今回は、映画「J・エドガー」を視聴した感想についての記事です。

レオナルド・ディカプリオが演じる、J・エドガー・フーヴァーは初代FBI長官であり、48年間もの間、アメリカの最前線で指揮をしていた人物です。

物語は、スミス捜査官と共に過去を振り返りながら進んでいきます。

1919年当時、共産主義者など過激派による暴行が活発になっており、司法長官であったパーマー氏の自宅が爆破される事態にまで達していた。

これを機に、司法省は過激派対策チームを結成。この責任者を任されたのが、J・エドガーであった。

情報管理システムの構築

今では当たり前となっている情報管理や科学技術の導入は、J・エドガーの1つの功績と言っても良いでしょう。
映画のワンシーンにもありますが、J・エドガーが過激派対策チームの責任者になった当時は、警官が事件現場の物を素手で触るなど、証拠品の扱いが適当でした。
そこで、J・エドガーは全国の犯罪者の指紋を集めて、それを管理することをしました。

リンドバーグ事件

1932年、当時注目の的だった飛行士リンドバーグの息子が誘拐される事件が起きました。
この事件をきっかけに、J・エドガーは、誘拐を連邦犯罪とし、FBIの権限を拡大させていきました。というのも、これ以前はFBIと名乗っても警官から門前払いを受けたりしていました。洋画をよく観賞している僕からすると、捜査においてFBIはTop of Topみたいなイメージがあったので、この事実は何とも興味深いシーンでした。

「情報は力だ」

FBIの権限拡大は大統領をも脅かしていきます。政治家のスキャンダルなども情報として管理し、政治家がFBIの権限を小さくしようものなら、それをネタに口を閉じさせる。傲慢にも感じますが、まさに「情報は力だ」と言えるでしょう。

以上のことから、FBIの歴史を知れた点ではとても良かったですが、物語は淡々と進んでいき、アクション映画に登場する迫力満点のFBIみたいなイメージだと少々物足りないかもしれません。
僕個人としてはFBIを知りたいと思って観賞したため、それなりに満足しています。

劇中でJ・エドガーはこんな言葉を述べてます。「過去から学ばない社会はやがて滅びる。我々は歴史を学ばなければならない。」

これはイーストウッド監督からのメッセージのような気がしました。
彼の作品で、「インビクタス」や「運び屋」など実際に存在した人物に焦点を当てる物語があることから、この言葉は実に説得力がありました。

この言葉に出会えただけでも、この作品を観た価値がありました。


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