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無理なことは無理と言おう

アスリートが運動指導者として活躍する為に必要な学びを提供しているメディアです。

今回取り上げる話は運動指導者であれば、本当に気を付けておきたい話。
「無理なことは無理と言おう」です。
当たり前のことですがこれが出来ていない人が少なくないようです。

私たちは身体の専門家だけど……

私たちは運動指導を生業としているわけですが、はっきり言って人間の身体のことなんて分かっていないことの方が多いですよね。だから勉強します。
しかしお客様からすると「身体の専門家」として見られているわけです。
ですから当然、色々な相談を受けることになります。

肩が痛いとか腰が痛いといったことはよくありますし、食事のことだったり生理痛のことだったり、お抱えの病気のことだったり、それは多岐に渡ります。
大切なお客様からのご相談ですから、心から解決したいと考えるのは真っ当なことです。
であるからして、分からないことだったり自分ではどうしようもないことに関しては正直に「分かりません」「できません」と言えるようにしておきましょう。

専門家に相談すること

分からないとかできないというのは恥ずかしいことでも何でもありません。
分かったふりをする方がよっぽど恥ずかしいですからね。
ましてや分かったふりをして、良かれと思って対処したことによって余計に酷くなるということは珍しくありません。

まず、私たちは医師ではありませんので診断は出来ません。
肩や腰が痛いというのも、もしかしたら何かの病気かもしれないわけです。
安易に姿勢が悪い身体と決めつけるのは危険です。
「病院には行かれましたか?どの様な診断を受けましたか?」という質問が、こちらから出来ないといけません。

食事のこともアドバイスをすることは可能ですが、本当に細かい話をする必要がある場合は管理栄養士等を紹介することも考えるべきです。

「餅は餅屋に」という言葉もあるのですから、自分の専門外の領域で無理をしないようにすべしです。

上手く行っている時ほど慎重に

運動をすることで解消される不定愁訴は多く、運動を習慣化することによって食事の水準が高まり、睡眠の質も向上するということは大いに期待できます。
薬を飲んだり病院に通ったりするより、運動を習慣化した方がよっぽど良いということも多いものです。そういう意味で沢山の人に運動の素晴らしさをお届けするのが私たちの使命です。

確かに目の前のお客様が元氣になっていく姿を見ると嬉しくなります。
もっともと良くしたい!あの人もこの人も!……と言った具合に上手く行っている時ほど色んなことをしたくなるものです。

しかしだからと言って調子に乗ってはいけません。
運動指導者の範疇ではどうしようもないことがあります。
また自分が苦手とする分野というのもあると思います。
ですから「無理なことは無理と言おう」です。

ただ望んだ通りの結果が出なかったというだけであれば百歩譲ってよいとしても、状況を悪化させるようなことになって訴訟問題になるなんてことも無きにしも非ず。
上手く行っている時ほど慎重に……。

最後に

私は今回記事の様なことについては特に注意を払っています。
分からないことが出てきたときには必ず専門家に相談するようにしています。

ジムでは顧問として医師に在籍して頂いておりますし、栄養のことは信頼できる管理栄養士に相談します。場合によっては鍼灸師や理学療法士に相談することもあります。
スポーツ選手の指導においても、分からないことが出てきたらそのスポーツのスキルコーチに連絡を取ったり、実際に競技をしている人に相談することもあります。

そう考えると、本当に色々な人に支えて頂いているなと感じます。
有難い話です。
周囲の支えがあるからこそ、胸を張って「無理なことは無理と言える」のかも知れませんね。


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