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動けなくなる身体①

217本目。カイゴいるてと の現場が大混乱をした1月。。。
いや、なにより利用者さん自身が混乱をされていたと思います。

急激な体調変化。。。

うちに依頼がきたのは、掃除をしてほしいというものでした。

定期巡回という24時間訪問介護ではなく、スポットで掃除のケアをしてほしいと。

その時点で首の手術などをされていて、身体が動きづらいなどはあるものの、トイレやお風呂も自力で行って、基本的に自立した生活をされていました。


それが急変!!

起き上がれない!立てない!歩けない!



みんなビックリ!!


緊急連絡が訪問看護に頻繁に入るようになり、定期巡回(24時間訪問介護)事業所として、24時間対応のご依頼を改めていただくことになりました。

現状を受け入れられない


こんなはずでは。。。
なにが起こってるんだ?

かなり戸惑っている、と感じました。

とにかくどうにかするしかない。


布団に座椅子、イスではなく床で生活する人

介護の仕事をしている人や、家族介護をした方ならわかるかもしれませんが、床からの立ち上がりは、介助で行うのは難易度が高い。

本人としては、元の生活動作を行いたい。
少しでも衰えさせたくない。

難易度の高い、床からの立ち上がりをするだけでなく、
足もちゃんとついて歩けない状態でありながらも、トイレまで3~4Mあるけど歩行介助するというミッションが課されます。

足は膝を軽く曲げて踏ん張ること、しっかり足を振り出すことが不十分。
膝が伸びきって立っていたり、体重移動も自力では少し難しいなど、

歩行介助としては、13年の介護職経験の中でも最高難度でした。

この状況に対して、ベッドの導入、イスとテーブルにしては、ポータブルトイレはどうか、などケアマネさん、看護師さん、ぼくなど様々な方から提案はするものの、聞く耳持たず。

いや、持てなかったのだと感じます。


現状を受け入れること

なにかをあきらめること


葛藤の最中にいるんだと感じていて、
あまり専門職的な提案をすることも、控えるようになっていました。

バラバラになる支援者。。


ぼくは、できてしまう


難易度の高い、床からの立ち上がりや歩行介助

手前みそですが、ぼくはできてしまいました。


キネステティクを学んだことも本当に役に立ちましたが、
身体そのものや、この方の動きを感じ取りながら介助することが、それなりにできてしまったことで、本人と都度反省を繰り返して、上手く立ったり歩いたりできるようになっていました。

すると、他の社員さんが困ってしまう。。


「理屈はわかるけど、できる気がしない。。。」
「男子じゃないから、、、倒れてしまったら共倒れになりそう」
「リハビリ職のレベルだと思う。介護職ができる介助じゃない」

いろんな意見が出ました。

しかし、葛藤するこの方を思うと、
どうにかみんなにもできるようになってもらいたい!!

時間をかけて、少しずつみんなにもできるようになってもらえたらと
この方の起こし方や歩行についての研修を行ったりもしました。

いつしか、ぼくも頑なになっていました。
その時は気づいてませんでした。


歩くことをあきらめさせるのか、、、
ぼくができるなら、ぼくだけでも介助してあげたい。


「長くおうちで暮らすために、
 受け入れること、あきらめることも必要でしょ」

たしかにそう。。
とはいえ、葛藤の最中にいるのに、どうすればいいのか。。。


いよいよ、社員の中でも意識や気持ちがバラバラになってしまいました。。


つづきは、後編で

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