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支援学級に入りたい人が入れないこともあると聞いて驚いた話

校長「去年の話なんですが、支援学級に入りたいですという子がいて、学校側もそうしましょうと意見が一致していました。でも自治体に認められず、今その子は普通学級にいます。」

子どもやその家族が支援学級を希望して、
学校もそうですねって言ってるのに、
自治体から「この子は普通学級で大丈夫です」って却下されるなんてあるの?とびっくりした話をご紹介します。


息子が教室に入れなくなったきっかけは、小学校1年生の担任のインパクトが大きかったからなのですが、最近は「みんなの騒ぐ声がつらいから教室に入りたくない」と言うようになりました。

感覚過敏の息子は、音に対しても敏感なところがあります。

学校へ行っても教室に入るのがつらい時は、校長室登校させてもらっているのですが、3年生の息子が卒業まで校長室登校するのかと考えた時に、支援学級の選択肢が浮き上がりました。


昨日、校長先生と話す機会があったので、支援学級のことを聞いてみました。

私「みんなの声がうるさく感じて教室にいられないのなら、支援学級…情緒のクラスとかに入った方がいいんでしょうか?」

校長「うーん、そうですねぇ。支援学級に入るためには自治体の許可が必要になるんですよ。勝手に出たり入ったりできないクラスですから。」

私「手続きが必要なんですよね?」

校長「そうです。6月か7月だったかな?書類を提出して、市が判断をします。息子君は診断がついてましたっけ?」

私「はい。療育センターで自閉症スペクトラムと診断されて、知能検査とかも受けました。」

校長「診断がついて、困り事がある状態なので、息子君の場合は支援学級に入れるかもしれませんが、困っている頻度や内容の重さによっては、承認されないことがあります。」

私「それは定員オーバーとか関係なくですか?」

校長「はい。去年の話なんですが、支援学級に入りたいと言う子がいて、学校側もそうしましょうと意見が一致していました。でも自治体に認められず、今その子は普通学級にいます。」


その子がどんな思いで普通学級で過ごしているのか、つらい思いをしていないかを考えたら、胸が苦しくなりました。


で、息子を支援学級に入れるか、このまま普通学級で過ごすかの話になりました。

校長「息子君は音に対して敏感なところはあるけど、教室に入っても平気な時もある。どうしてもつらい時は、こうやって校長室に来たりすればいいんですよ。」

今はまだ3年生になったばかりで、先生にもクラスメイトにも慣れていないから教室に入るのに勇気がいります。

緊張からいつも以上に感覚が研ぎ澄まされている息子の気持ちも分からなくもありません。

昨年度の終わり頃は、「みんなの声がうるさい」と言いながらも、たまにリフレッシュ休暇をとりながら、ほぼ毎日のように登校してました。

音に対するストレスがピークに近づくと、「校長室に行ってきます」と担任に伝えて教室を離れることも自分でできるようになりました。


息子にも支援学級について聞いてみました。

私「クラスの子が騒ぐのに耐えきれなかったら、人数が少ない支援学級にうつるって方法もあるよ。前に校長先生が、支援学級に感覚過敏の子がいますよって言ってたし、つらさも分かってもらえると思う。」

息子「でも、人数の少ないクラスだって騒ぐ人がいたら、やっぱりダメじゃん。校長室がいい。」


「いつでも来ていいよ」という校長のお言葉に甘えて、まだしばらくは普通学級と校長室を行ったり来たりすることになりそうです。

校長もいいって言ってくれてるし、なにより息子本人が「校長室がいい」言ってるから、まいっか。


それにしても「支援が必要です。お願いします。」という人に対して、「あなたに支援は必要ないです。」と判断されてしまった人のフォローは、誰がするんだろう。

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